反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

景気は良くなっている。原発事故も先が見えた。が、アメリカは今後とも世界に迷惑をかけ続ける。

 早朝散歩。久しぶり、1000階段登りに挑戦した。空はどんより曇っていた。ひなびた港に早朝から出船入船が結構慌しい。
 
 日銀は経済成長率を東日本大震災の影響を加味して0、7%UPから前半に下方修正したとネットニュースにあったが、この2011年度に入った、4月ごろからの港の船の出入りを見ていると震災の影響のマイナスを差し引いても全体として上昇傾向になるように想う。
 何より、1万トンクラスの外国航路の大型船相手に仕事をする数隻の大型タグボートが忙しくしている。
2011年度期に入って揃って、出港していて、一隻も係留されていないことがある。
ここ数年、こんなことは記憶にない。
いつも揃って、同じところに暇そうに係留されていた。それを見て景気が悪いんだな、と何となく想っていた。
 
 昨年度の税収もようやく40兆円を確保できたらしい。前の年より、数兆円多い。
 
震災原発事故による経済活動へのダメージは大きいのにそれを差し引いても、日本経済全体は上向きに転じているのじゃないかな。大震災の復興需要が日本経済全体を底上げできるように公的資金を計画的に投入してほしいものだ。
 
 専門家がどこかに書いていたが、慌てたらダメらしい。
なるほどな、と想った。
 
 被災された方の気持ちに寄り添えば、悠長なことは言ってられないが、あと先をじっくり考え、公的資金を経済全体に寄与する様に投入してほしい。
 
 福島原発事故もこの程度に収まってよかったと想う。
溶けた核燃料がバラバラになって、下にもぐったから、核種飛散、放射線災害は一時期より下降線をたどっていく。
 
 従って、事故現場の収束作業も年月をかけてやれる見通しがついた。
 
物理的法則として溶けた核燃は冷えていく。でてくる核種の量も減っていく。
 
確かに住民国民への人体実験的側面はある。被害は後に明らかになると想う。
私には、その方面の記事を何回読んでも科学的な結論が出ない。
福島市郡山市に住んでいたとしても、疎開は絶対に考えない。
 
 場合場合はある。それはその方々が判断すればいい。
 
国家は面倒見ない。以前の記事で大都市空襲に際しての疎開の各段階を取り上げた。最後の最後の段階になって、子供だけ国が疎開させている。それまでの疎開は私的疎開だ。
 
 今回の原発事故でも国側は官僚組織の前例主義があるから、当然、過去の事例を踏まえて対応していると想う。
 
 ヒロシマナガサキの原爆訴訟も結局、国が責任範囲をできるだけ狭いくしようとしているところから発生し、長期にわたる裁判に至っている。
 
国家とは元々、金持ちの都合を第一とし、貧乏人は利用するだけ利用し、反抗しない様に抑えつけて置くためにある。
 
この冷厳な現実が戦争的極限環境で明らかになっただけだ。
 このような状態に対して、目に見える形で立ち上がる必要がある。
今やらなくて、いつやるのか?ということだ。後になってたちがる時は必要以上の力がいる。カネと時間、労力もかかる。
 
 が、根拠の乏しい大騒ぎをする時期は過ぎた。
科学的判断がそれぞれに求められる。自分はこう思うから、行動はこうする。ここがはっきりしないと。
 
 
 
 >>>潜在市場の巨大な新興経済国が経済発展のステップボードから飛び出したことで世界的に需要が生まれている。
とくにアジアでは人口14億弱の中国、12億のインドからの需要の拡大基調は継続していく。
この両国の人口を合わせると世界人口の40%近くになる。
 
 アメリカの口車に乗って、国の行く末を誤らないようにしてもらいたい、ホント。
大きな歴史の流れを読み違ったらダメ。
 
 いま世界中で率先してアメリカに貢物を大量に差し出す国は日本しかいない。
 
 チョト脅かしたら、すぐ頭を垂れて言う事を聞く。
向こうも全国民の生活がかかっているから必死だ。
 
 >BRICSの台頭があって世界からのカネ、モノ、ヒトが流れが先細ってきたから、アメリカンバブルの崩壊があった。ここのところをキチンと押さえたい。
 
世界市場の再編過程が、アメリカンバブル崩壊なのだから、もう絶対アメリカは冷戦崩壊後の一時期の様な一極超大国の特権を利用して、世界の過剰資本、過剰生産を吸収してバブル的に「繁栄」することはあり得ない。
 
 >アメリカが世界経済の余剰を国として吸収するケインズ国家たる地位に復帰することはあり得ない。
 
世界史の一つの段階が終焉して、世界は多極化する。
 
 本当だったら、アメリカは自分たちの現状を真面目に見据えて現状に相応しい経済運営、国民生活をすべきなのだが、基軸通貨、ドルを刷りまくって、誤魔化している。
普通に考えたら、金融方面でGDPの3分の1を稼ぐ、異常なアメリカ経済の構造から、このカネは生産的投資に回らず、また投機市場を中心に循環する。
 
 もう、住宅バブルのけん引力がついえて、経済構造そのものがよその国の労働から生まれる価値に依存し、帳尻を合わすシステムになっている。
アメリカのカネでカネを生み出す資本は世界的視野でみるとどこかの国の労働が生み出した余剰価値で帳尻を合わせるしかない。でないと、単なるばくち場の勝った負けでプラマイは0。
 
 従って、せっかく新興国市場に生まれている巨大需要にもかかわらず、また世界経済に迷惑をかけるんじゃないかな。
 すでに日本のガソリン価格は150円近くになっている。
 
アメリカはその帝国主義的行動を世界中で強化せざる得ない、趨勢にある。
 
 財政赤字だから軍事費を削り、軍事力を後退させるなんて、いう説は子供じみている。
極端な話。
だったら、世界戦争はどうして、発生したんだと。当時戦争した各国は財政赤字だったんじゃないか。
 
 アメリカは戦争しなければ飯が食っていけない国。
(今TBS夕方の報道番組のキャスターをしている温厚な方のワシントン特派員時代の記事のタイトルに戦争国家アメリカ)
今後、必ず、東シナ海朝鮮半島で方面で軍事緊張が高まっていく趨勢は避けられない。
何も脅威は北朝鮮や中国だけでない。一方の恒常的軍事緊張発生源はアメリカだ。
日本は巻き込まれ、脅かされ、アメリカにカネを貢ぐしかない。
 
 いったい、アメリカンバブル崩壊時の天文学的数字に達したバランスシートの上の負債はどこに行ったのだろうか?膨大ドル増刷、国家公認のお得意の会計操作で全部誤魔化してきた。
 
 そこからみると、日本のバブル崩壊後、バランスシートの帳尻を合わすために四苦八苦していた事態は何だったのか?アメリカ当局は盛んにそうしろと要求していた。
 
 金融の事は全く分からないが、金融ビッグバンは諸外国の圧力を排して、もっと日本的にアレンジしたほうがよかったのじゃないかな。それまで日本経済を発展に導いてきた日本の経済秩序に対してアングロサクソンユダヤ右に倣えのやる必要のない「改革」をしてしまった。
 
 どう考えても、1400兆円も金融資産があるのにうまく回らないのがオカシイ。
 
その内、住宅ローン、国債などに1000兆円回され、実質的には4~500兆らしいが、財政が借金しているからそうなっている、というのもなんかおかしな話の様な気がする。
単純に考えすぎ。無駄があるからという物語りは庶民にはわかりやすいが、その程度の次元で済ますことができるのだったら、経済学なんかいらないよ。
 
 
              <追記>
 東日本大震災復興経済。
阪神大震災復興への公共投資が一段落した後、どうして神戸国際空港の建設に向かったのか、その理不尽、不合理を考えてほしい。
 兵庫県には民間空港が三つもある。
伊丹空港は今でも国内線に盛んに利用されている大きな空港で関西国際空港ができる前は関西圏の国際空港だった。
 
一般には知られてないが但馬空港という日本海側の山間へき地の空港もある。
 
 そこに大阪湾をまたいで大空港関西国際空港が埋め立てられている。
 
神戸空港ナンカいらないということで立ち上がったのが田中康夫だった。
 
彼は阪神淡路大震災救援に素朴に作家としてのめり込んでいたが、阪神大震災復興の公共事業が神戸空港建設に行きついたことが許せなかった。
 
 地元選出の土井たか子社民党ー連合も賛成していた。埋め立て空港の経費もかかる、近隣に空港があって将来的に採算が合わない。震災後の受注高継続を維持したい土建資本の事情もあった。
 
 この反対運動が田中康夫政界入りのきっかけである。
 
こういう馬鹿なことをやる余裕は今の財政にない。
 
しかし、気をつけないと、感情に流され、ドサクサに紛れて、馬鹿をやりそうな気がする。
 法人税0の経済特区なんて本当に必要なのかどうか?
 
 >「我らが人生の最良の年」というアメリカ映画がある。
今ではあまり知られていないが、第二次大戦直後のアメリカの地方都市の様子が3人の戦争帰還兵のそれぞれが交差するドラマで描かれている。ウイリアムワイラーの傑作だ。
 
ローマの休日」など、この映画に比べたら足元にも及ばない駄作に見える。
 
 その中で、帰還兵の一人である地方銀行幹部が真面目な農民帰還兵に戦時中の工兵としての軍務の様子と意気込みをきいて、小作農民から土地を取得して自作農になりたいという熱望に無担保融資で答える場面とその後の銀行頭取とのやり取りが細かく描かれている。
 
 小作農民に扮したのは、その後、有名なテレビドラマ、「ベン、ケーシー」で主役の外科医の役をやった役者だったが、重要なことは無担保融資をする動機と頭取のそのことへの懸念が細かく描かれていることである。
 
 日本のバブル崩壊後、庶民に身近な金融機関は完全系列化されるか、潰された。
ところが、アメリカでは地方に行けば田舎の金融機関はバブル崩壊まで健在だった。
彼らが庶民に身近なところで住宅購入資金を貸さなければ、住宅バブルは成り立たなかった。
ローンの仕組みを保障したのはウォール街の外国も含めた集金力である。
 
 が、ただ一つ、正しいことがある。
 
地方金融機関の融資力がなければ、庶民の側に簡単に資金は降りてこないという現実である。
 
今の日本金融システムの様に独占系列化すれば、庶民事業所に対して、損して得を取れという、融資は先細って行く。その結果、下までカネが下りてこない。
 日本の事業所はほとんど中小零細企業
儲からないから、法人税も払ってない。大企業は海外展開する。税収が落ち込むのも当たり前だ。カネ回りが悪くなる金融システムが日本経済停滞の元凶にあるように思えてならない。
 
 こういう構造下にあるから、何とかしようと悪あがきして、石原都民銀行の様な杜撰な公的貸出が必然化する。
 
金融独占資本の系列下に末端まで統合されて、カネがあるのに経済全体にカネが回らなくなって、そこにアメリカが狙いをつけているのではないか。
国債、ローンに回ったカネを除いても4、500兆円もあること自体異様であり、システムが間違っているとしか言いようがない。素人ながらそう想う。
 
 生産的投資の盛んだった高度成長期には絶対にありえなかったことだ。バブル期の投機も今の国際経済環境からあり得ない。
 
 日本経済を破たんに追い込んだ方が金融資産はアメリカ投資は増に振り向けられる。
 
もっとなんとか日本の中でカネ巡りのいい環境がシステムとしてできないか?
 
 でないといつ間でも海外への資金流失は続く。税収減、需要減、雇用減の傾向は続く。
 
慢性的な過剰生産、過剰消費傾向なのだから、財政、金融、通貨供給など具体的処方箋はないのか。
 
 しかし、意図的にインフレに持っていくのだったら、今のデフレ方がよい。
スタフレーションの時期が今までの日本経済で最悪だった記憶がある。物価うなぎ上り、景気最悪、最低に時期だった。
 
>>>亀井静香が金融大臣をやっていたころは安心してみていられた。
私らの世代に解る大づかみな経済認識という土台をもとにしている、という安心感があった。
アメリカ流の経済感の泥沼に使っていると、バブルとリセッションの繰り返しの中で立ち回りの上手い金融屋みたいな輩が最後に生き残るだけ。
世の中悪くり、住みにくく、なるばかり。
それでは何のための経済かわからない。
少数の頂点だけがいい思いをする経済システムは人類の敵だ。