反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

歴史的退潮不可避の米国は東アジアにおけるハブ的管制高地をテコに、偽冷戦体制を主導的に画策。激動する世界市場の再編期に排外によって国内支配体制維持を求める5カ国支配層は其々の思惑で偽冷戦体制に相乗り。

 4月13日。あれほどマスコミ政府が大騒ぎを演出した北朝鮮弾道ミサイル打ち上げは大気圏外に達する前にに空中分解したという。あっけない幕切れと云うほかない。
 これからの時代の基調は、この程度の事は端緒に過ぎず、今から大騒ぎしているようでは、日本国民のいく先が不安と云わねばならない。
 そこでこの事態を切っ掛けに、腰を据えて構える一助として、自分流の状況認識の基本を明らかにしたい。 
 
 中東のアフガニスタンでは米国主導の下、ヨーロッパ、日本が軍事介入している。
この地はロシア、中国に臨み、今後激動の予想されるユーラシア大陸への戦略的地域である。
 
 しかし、内陸地アフガンに至るパキスタンの国内情勢は欧米諸国のいいなりに成らないイスラム世界のままだ。
 イスラム世界は社会のの基本構成要因の家族制度からして、欧米とは違っている。
エマニュエルトッドさんの云うイスラム世界の欧米化への収れんは簡単に進展せず、欧米への急進的な対抗要因を生み出している。
 歴史の進歩は違った要素が一律に同質化に向かうのではなく、異質性、差異、特殊性が同質化の傾向と絡み合って、其々独特の進化を遂げる。東アジアの中国、朝鮮、日本の歴史を振り帰っても、コレが真理だと解る。
 
 米英はイラク大量破壊兵器を隠匿していると、言いがかりをつけ、長期経済制裁の果てに、日本などが援護した侵略行為を働き、イラク国家を蹂躙し、多くの国民を殺し、石油権益をイラク国民の下からひきはがし、イラクに買弁を育て上げ、グローバル資本との共同利権に変えようとしている。
 
 が、果たして、イラクに欧米が望む買弁勢力が形成できるのかどうか?
最近の中東国民の大衆決起からしても、疑問である。
 
 欧州金融不安に対して、日本ではグローバル資本のイデオロギーの汚染されれた見方が広まっている。
 欧州金融不安で問われている核心は、日本のバブル崩壊時に好き勝手な投機行為の果てに破たんした金融資本の負債を国民負担で帳尻を合わせようとした事。コレと同じことが欧州で行われている。
 
 >>ただし、欧州や米国の金融バブル破たんと日本のバブル破たんの処理の仕方に決定的な違いがある。
日本バブル破たんは、国民だけに肩代わりさせられたが、米国、欧州金融資本の破たんは、当事者の国民だけでなく、より弱い国、地域に転嫁される。
>ここが従属する帝国主義日本と自立性の強い凶暴な帝国主義欧米との差異である。
 
 >A)中東ではイランの「核開発」を巡ってイスラエルを先兵とする、米国。コレに同調する欧州諸国。さらにはその後に続く日本、の経済制裁によるイラン国内の窮迫を通じた内外からのイラン革命の体制打倒が急速に画策され出した。
 
 >B)東アジアでは金家、独裁体制の後継者が息子に決まった途端、弾道ミサイル実験を行って、東アジア情勢を緊張させている。この事態は北朝鮮独裁体制だけの論理から説明しかねる部分が多過ぎる。もっと、裏側の事情が解って初めて全貌が明らかになる。
 
 A)やB)の最近の軍事的緊張事態はまず何より、欧米金融資本のここ数年来の破たん的事態が国内当事者国民だけでなく、より弱い国、地域に転嫁されている、処に主導要因がある。
 
 それらの軍事的緊張事態の画策から直接に利益を得るのではなく、
そういう劇場型の軍事的緊張事態の創出によって、時間をかけた間接的利益がもたらされると、これら凶暴な帝国主義は本能的に解っている。
過去も、彼らはそうしてきたし、時代を経た今も本質的に同一地平の基本動向を拭い去ることはできない。
 
 以上、国際的軍事緊張がこれから増大せざる得ない、主導要因が危機に陥っている欧米帝国主義と、明らかになった。
 
 >が、さらに問題は次の二つの面にある。
 
1)米帝国主義がより弱い国や地域に劇場型の軍事攻勢を懸ける場合、その劇場効果によって、真の直接的利益がもたらされる国や地域が必ずあり、これらを劇場型軍事緊張に巻き込むことによって、自己喪失させ、利得を提供さる。
 
 東アジアにおいては間違いなく、日本は軍事緊張の劇場の脇役でさえない、ざわめ効翻弄される受動的な存在に過ぎない。
政府や自衛隊、官庁、マスコミ、政治家どもが何を喚こうが何をセレモニーの様にやろうが、この劇場型軍事緊張に置いて日本の主導性はない。日本にとって北朝鮮ミサイル実験は天から降ってきたような、迷惑な事態であるにすぎない。
 であるからこそ、動揺し過剰反応する。
日本は劇場に巻き込まれている存在にすぎず、、劇場の演出者の目的はしらない、というか、解っていても、知らないふりをして巻き込まれることによって、利益を得るモノどもが多数いる。
 
 コレが日本の今の支配層の真の姿である。
さらにコレら輩が犯罪的なのは欧米帝国主義主導の劇場型軍事緊張に同伴することによって、排外的な国民合意を得て、己の支配体制の安全を確保し、日本人多数の労働の成果と富をアメリカ帝国主義にさし出している事だ。
 
 イ)アメリカ帝国主義は東アジア劇場型軍事緊張を増大させることで、中国を牽制し、中国共産党を引き続き、中国市場の労働と富の成果をグローバル資本にさし出す人民圧迫の独裁的管理者に止め、
 ロ)さらにその果てには国内階層分解の進展、周辺諸民族分離独立から、中国共産党の失陥=中国分割、親米政権樹立による現日本的従属中国の将来像さえ画策しているのである。
 
 中国共産党を政治的軍事的軸とし、経営支配層を含む、支配層は、こうしたアメリカ帝国主義の目論見を承知で
東アジアの劇場型軍事緊張がその支配の現状維持であると認識し積極的に、助演者の役を果たそうとしている
 
 北朝鮮の冷戦体制崩壊後の一貫した軍事冒険外交の拠り所は背後の中国共産党の独裁的国家官僚資本主義体制である。
だから、今回の弾道ミサイル発射実験の背後には米国主演、中国助演の劇場型軍事緊張の創出がある。
 
 日本や韓国は劇場型軍事緊張に巻き込まれ、己を喪失し、支配層の安泰と引き換えに、アメリカに利得をさし出す側である。
 
 ソ連邦崩壊後のプーチン、ロシアこそが、東アジアの軍事緊張劇場の真の観客である。
 
>最後に、こうした劇場型の軍事緊張増大の不可避性が行き着く先に
 
 中国共産党の支配政党としての失陥が現出する。
 
が、中国では、ソ連邦崩壊後のロシアにプーチン体制が成立し、主権民主主義を唱えて、欧米に独自性を発揮している様に、欧米の思惑通りの体制は成立しないと見る。
 戦後の日本の敗戦と隷属化が米軍の軍事進攻と占領によってしかなされなかったように、アメリカはソ連邦崩壊前後に軍事圧迫できなかったが故に、ソ連を自分たちに従順な国にできなかった。
 同じく、中国支配体制の動揺、混乱に乗じて、アメリカは手出しできない。
従って、中国人は中国共産党失陥から、自分自身で政権を選択する。
その政権が今よりももっと反日性を強め、アメリカに独自性を発揮する可能性も排除できない。
 
>以上から、アメリカ主導の東アジアの劇場型軍事緊張増大から、尤も損をするのは日本国民多数である、といえる。
 TPPに参加することで中国の東アジアにおける覇権をけん制し、経済的利得だけは成長するアジアから、取り込むなどと云うのは、自己欺瞞、勝手な思い込み。原発安全神話自己欺瞞している様なモノである。