反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

、「 MOL COMFORT長崎造船所、2008年に建造、沈没事故」について、まだ突っ込み不足。47ハイテン鋼使用箇所のインド洋事故写真。韓国大型コンテナ船建造工程動画紙芝居。溶接現場と技術。

 日記、2013/11/2(土) 午後 1:27の記事、「 MOL COMFORT長崎造船所、2008年に建造、沈没事故」について、突っ込み不足が合った。
当該日記の最期に配列したken_non_sumの日記: 三菱長崎造船所建造のコンテナ船、就航 5 年で沈没 インド洋にてのコメント欄に掲載されたby Anonymous Coward on 2013年07月17日 19時23分 (#2423076)
 
 上記を開くと次のようになっていた。
三菱重工技報 VOL.44 NO.3 : 2007。特 集 論 文。
世界初の船体用降伏応力47 kgf/mm2級高張力鋼の開発と実船適用
 
 この論文といおうか、報告書は三菱重工長崎造船所におけるMOL COMFORT型新鋭大型コンテナ船の建造前後の47ハイテン高張力鋼使用した際の技術解説書である。
 
 この写真によって、コメント氏が冒頭で次のように指摘している船体断裂の生々しい状態と、47 kgf/mm2級高張力鋼の、施工場所がはっきりと示されている。
「図6に適用部位がありますが、写真で見る破損の基点はこの部位ではない(もっと下の船腹部である)ように見えます。」
 
 図6の47ハイテン鋼の適用部位は上記の報告書を開けば略図として掲載されている。
下の写真で適応部位に該当するのは満載されたコンテナ最下部手前のグレーの波打った甲板部分である。
おそらくこの写真は航空機による斜め上方からの空撮であろう。
一目見て解るように(コメント氏の指摘通り)、47ハイテン鋼の甲板部位は断裂を免れ船腹の亀裂と解る。
なお、積荷のコンテナは韓国、HYUDAI(現代)と記されている。後でその方面に話題を振っていくつもりだ。 
画像をクリックするとウィンドウを閉じます
 
 コンテナ船各部位の構造的脆弱箇所は下図に示す。
<蒼き清浄なる海>さん。<軍艦構造とコンテナ船の構造(商船構造)>2009年11月記事。
コンテナ船の誕生 渡辺逸郎 成山堂書店より転載。
MOL COMPORTの断裂箇所に該当するのは下段図中央、下からの矢印部位と想定。
複数の同じような概略図の示す箇所もほぼ一致。従って、重工は当該脆弱箇所を広く覆うため甲板に47ハイテン鋼を使用した。
上の写真を見るとハイテン鋼の甲板部分は湾曲しているが断裂していない。
 
 この図は船首から数えて一番ハッチ2番ハッチ~という各船倉ごとの鋼板の間仕切りの具合も想像できるようになっている。
 
 真っ二つに割れた部位は下段図矢印の、ピッタリ船倉間仕切り部位であり、決して、船倉の船腹の鋼板でない。
 
 先回りして断定すれば、断裂箇所は大型船建造工程の接合部位である。コレは100%断定しても良い。
ただ、どうしてそこが断裂したのかという原因はここでは除外する。簡単に溶接不良とは言い切れないからだ。溶接はOK基準値を満たしていても、耐えられない応力が設計などの要因で働けば、断裂する。
 
 大型コンテナ船の構造に関する素朴なコメントは参考になる。
「by hahahash (41409)on 2013年07月17日 17時23分 (#2422998) 日記
「前半分だけで3週間も漂ってたのか、今時の船ってすごいな。
たぶん、そんなの常識だろってレベルの話なんだろうけど、あらためて感心した。
えーと、水密区画とかそういう話でいいんだっけ?」
この方は大体のことが解っているが、大型コンテナ船の船体の建造工手を動画早送り紙芝居を参照すると一発でわかる。
イメージ 1
 
>コレが大型コンテナ船の建造工程の動画早送り紙芝居である。
ASIA NES ーASIA INFOMATION SENTER。 
真ん中が大型コンテナ船建造工程を示す動画紙芝居。
造船ドックに設置された巨大な天井クレーンで各船倉のブースごとに吊り上げて次々に接合して、一体の船体としている建造工程が一目でわかる。
 
>各船倉ブース相互の電気溶接の絵は省略されている。MOL COMPORTインド洋破断箇所は二つに割れた船体が半月~20日漂流していることからも、100%溶接部位であると、この紙芝居から想定できる。
余談になるが、この動画とバックグランドミュージックの調子はなんとなく、福一原発着工を案内した動画とトーンが似ている。産業急成長に対する何処か手放しの肯定感が漂う。
「黎明 -福島原子力発電所建設記録」日映科学映画製作所1967年」
 
 引用。
三菱重工技報 VOL.44 NO.3 : 2007
世界初の船体用降伏応力47 kgf/mm2級高張力鋼の開発と実船適用
 
        4.1 溶接法
 47 キロハイテンの立向突合せ溶接には,2電極VEGA溶接を採用した.2電極VEGA 溶接は,日鐵溶接工業(株)(現日鐵住金溶接工業(株)),新日本製鐵(株)と当社で共同で開発した溶接技術であり,図10 に示すように,板厚方向に溶接トーチ(電極)を2本配置し,これを板厚方向にオシレートさせながら溶接トーチが自動上昇する溶接法である.
開先表面にはシールドガス供給口を備えた摺動銅板を,開先裏面にはセラミック製の裏当材を配置する.
 
 本溶接法は,40 キロハイテン,板厚65 mm 以下の厚板溶接において十分な施工実績を有しており,47 キロハイテンの溶接法としてもこれを採用した.
 
 2電極VEGA 溶接は,図11 に示すように従来の1電極溶接法に比べ約2倍の溶接速度が得られ,溶接
入熱量を1電極溶接法の85 ~ 90 %まで低減させることができる.
これにより,溶接能率の向上と溶接熱影響部(HAZ)の靭性劣化抑制を達成した.
 
 また,溶接材料は,4.2 節で述べる溶接金属強度と母材強度のマッチングを適正化できる溶接ワイヤ(EG-47T)を開発,実船に適用している.
 要するに1本の溶接トーチ(電極)を2本にして作業効率を高めたと。コレは既に従来の造船工程に使用済みで実績がある、と。
造船架設?に設置した溶接電極を自動的に上昇させて溶接作業を行っている。
そうすると作業員の手間はこの溶接設備の段取り、溶接適正環境の整備、検査確認になるはずだ。
屋外作業という条件もある。
一般論として、こういう現場作業に三菱重工の正規社員が直接従事しているとは想定できない。
一本の溶接電極のところをいっぺんに2本電極にしている訳けだから、各種労働災害の必然化する労働環境を想定する。
正規社員は管理、監督、検査業務であろう。
 
          川重テクノロジー -溶接欠陥と防止対策ー
ブローホール,ピンホール
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_10.jpg
内容この欠陥は、溶接金属内部に形成された空洞部をいう。 これは、溶接金属の状態変化によるガスの溶解度の減少に起因して発生する場合と、 ある高温下における反応(熱分解等)で生成したガスの巻込みに起因して発生する場合とがある。
原因
  • 溶接棒や開先面(継手部)に付着している錆,水分,油脂分,ペンキ等からのガス生成
  • 蒸気圧の高い亜鉛めっき(融点:約440℃)からのガス生成
  • シールドガスのシールド不良による外気の巻込みによるガス生成 など
一般防止対策
  • 継手部の洗浄(脱スケール等)の徹底
  • 溶接棒の乾燥の徹底
  • 亜鉛めっきの研削等による除去
  • シールドガスの流量確認
  • 屋内作業の実施{シールドガスは、2m/s以上の風量(煙草の煙がなびく程度)で吹き飛ばされるため、風の強い日等では、屋外作業が困難である} など
 

http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/hassei_02.gif

以下から項目を選んでください。 ブローホール,ピンホール 溶込み不良 融合不良 アンダーカット オーバーラップ スラグの巻込み 凝固割れ 溶接割れ ボンド脆化

ブローホール,ピンホール
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_10.jpg
内容この欠陥は、溶接金属内部に形成された空洞部をいう。 これは、溶接金属の状態変化によるガスの溶解度の減少に起因して発生する場合と、 ある高温下における反応(熱分解等)で生成したガスの巻込みに起因して発生する場合とがある。
原因
  • 溶接棒や開先面(継手部)に付着している錆,水分,油脂分,ペンキ等からのガス生成
  • 蒸気圧の高い亜鉛めっき(融点:約440℃)からのガス生成
  • シールドガスのシールド不良による外気の巻込みによるガス生成 など
一般防止対策
  • 継手部の洗浄(脱スケール等)の徹底
  • 溶接棒の乾燥の徹底
  • 亜鉛めっきの研削等による除去
  • シールドガスの流量確認
  • 屋内作業の実施{シールドガスは、2m/s以上の風量(煙草の煙がなびく程度)で吹き飛ばされるため、風の強い日等では、屋外作業が困難である} など
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/maru_top.gif

溶込み不良
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_11.jpg
内容この欠陥は、完全に溶け込まなければならない部分において、溶け込んでいない部分が存在している状態をいう。
原因
  • 溶接条件(溶接速度や溶込み量に影響を及ぼす電流値)の不適正
  • 開先面の開先角度の不適性(狭いとき) など
一般防止対策
  • 開先面の角度変更(大きくする)
  • 溶接条件の改善 など

http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/hassei_02.gif

以下から項目を選んでください。 ブローホール,ピンホール 溶込み不良 融合不良 アンダーカット オーバーラップ スラグの巻込み 凝固割れ 溶接割れ ボンド脆化

ブローホール,ピンホール
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_10.jpg
内容この欠陥は、溶接金属内部に形成された空洞部をいう。 これは、溶接金属の状態変化によるガスの溶解度の減少に起因して発生する場合と、 ある高温下における反応(熱分解等)で生成したガスの巻込みに起因して発生する場合とがある。
原因
  • 溶接棒や開先面(継手部)に付着している錆,水分,油脂分,ペンキ等からのガス生成
  • 蒸気圧の高い亜鉛めっき(融点:約440℃)からのガス生成
  • シールドガスのシールド不良による外気の巻込みによるガス生成 など
一般防止対策
  • 継手部の洗浄(脱スケール等)の徹底
  • 溶接棒の乾燥の徹底
  • 亜鉛めっきの研削等による除去
  • シールドガスの流量確認
  • 屋内作業の実施{シールドガスは、2m/s以上の風量(煙草の煙がなびく程度)で吹き飛ばされるため、風の強い日等では、屋外作業が困難である} など
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/maru_top.gif

溶込み不良
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_11.jpg
内容この欠陥は、完全に溶け込まなければならない部分において、溶け込んでいない部分が存在している状態をいう。
原因
  • 溶接条件(溶接速度や溶込み量に影響を及ぼす電流値)の不適正
  • 開先面の開先角度の不適性(狭いとき) など
一般防止対策
  • 開先面の角度変更(大きくする)
  • 溶接条件の改善 など
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/maru_top.gif

融合不良
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_12.jpg
内容この欠陥は、多層溶接部におけるパス間や、溶接金属と母材との間等の溶接境界部で溶け合い不足が起こっている状態をいう。
原因
  • 多層溶接部における前層における表面での酸化皮膜の生成
  • 開先面等での酸化皮膜の生成 など
一般防止対策
  • 多層溶接における前層盛と次層盛との溶接時間間隔の短時間化
  • 開先面における酸化皮膜の研削等の機械的除去またはフラックスを用いた化学的除去 など
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/images/maru_top.gif
アンダーカット
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_13.jpg
内容この欠陥は、溶接電流が大きく、アーク等によって掘られた溝が大きくなるのに対し、溶接金属の供給が間に合わずに不足する結果、ビード止端部で溝状になった状態をいう。
原因
  • 溶接条件(溶接速度や溶接棒の保持角度)の不適性
  • 溶接電流が高い など
一般防止対策
  • 溶接条件の改善(特に溶接速度を遅くする)
  • 溶接電流の改善 など
オーバーラップ
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_14.jpg
内容この欠陥は、アンダーカットと正反対のものであり、溶接電流が小さく、アーク等によって掘られた溝が小さいのに対し、溶接金属が過剰で、ビード止端部で溢れ出た状態をいう。
原因
  • 溶接条件(溶接速度や溶接棒の保持角度)の不適性
  • 溶接電流が低い など
一般防止対策
  • 溶接条件の改善(特に溶接速度を速くする)
  • 溶接電流の改善 など
スラグの巻込み
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_15.jpg
内容この欠陥は、ビードや溶融池を保護するために生成したスラグが、凝固時に溶接金属中に巻込まれた状態をいう。
原因
  • 多層溶接部において、前層溶接時に生成したスラグの除去不完全
  • 継手形状等の不適正 など
一般防止対策
  • 前層の溶接時に生成したスラグの完全除去
  • 継手形状の改善 など
 

凝固割れ
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_16.jpg
内容この損傷は、溶接金属部において、ミクロ偏析が生じることにより、低融点の液相(膜)が形成され、その部分の凝固が終了していない状態で収縮時の応力が作用することで生じるき裂(割れ)をいう。
原因
  • 溶接棒の選択不適性(特に、凝固温度範囲の広い合金等)
  • 継手形状の不適性(継手形状によっては、大きな応力が発生する可能性がある) など
一般防止策
  • チタンやジルコニウム等の添加による結晶粒の微細化
  • 溶接棒の変更
  • 凝固時の冷却速度を改善することによる発生応力の最小化
  • 継手形状の変更 など

溶接割れ
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_17.jpg
内容この損傷は、水素,凝固・収縮に伴う残留応力,硬化組織の三要素が重畳することで、溶接金属部や熱影響部等に生じるき裂(割れ)をいう。
原因
  • 溶接棒や開先面に付着している水分等の熱分解による水素の生成と、母材中への侵入
  • 冷却速度の不適正によるマルテンサイトの生成(硬化)
  • 凝固・収縮に伴う残留応力の発生
  • 溶接希釈による溶接金属への合金元素や炭素の拡散における焼入れ性の向上 (マルテンサイト相の生成) など
一般防止対策
  • 溶接棒や開先面の清浄化及び乾燥
  • 余熱・後熱の実施
  • 応力除去焼鈍の実施
  • 溶接条件の改善(特に溶込み量) など
 

ボンド脆化
http://www.kawaju.co.jp/jigyo/zairyo/hassei/images/p_s_18.jpg
内容この現象は、特にマルテンサイト系ステンレス鋼に対して、オーステナイト系ステンレス鋼の溶接棒等を用いた場合に生じるものであるが、溶接希釈による組成の変化により、ボンド部においてマルテンサイト相が生成し、著しい硬さの上昇に伴い、その部分が脆化する(き裂が生じる場合もある)ことをいう。
原因
  • 溶接棒の選択不適性
  • 溶接条件の不適性(特に溶込み量) など
一般防止対策
  • 溶接棒の適正化
  • 溶接条件の改善 など

 
   各事項を<後でゆっくり読んでみたい>
 
次に直接関係はないが、(世界の海運業界の現状を以前調べたのだが、記事にする必要なしと情報抹消、
改めて調べても以前の適切なものはなかなかでてこない。よく言われているお馴染みの日本と世界の港湾インフラ状況の確認)この記事も経済史現象に日の丸ナンタラをあてはめる間違った観点の一種。
記事の向こう側にある事情の突込みが無い、片手落ち記事の気配漂う。
THE Asahi Simbun Globe  海運大競争時代 Sea Change   苦戦の日本
[Part1] 「特急通過」、落ち込む日本
W。アサヒ記事は日本と新興国の経済成熟段階のスルー。そういう面倒なコトを文中に潜ませたら、読み手が興ざめする。センセーショナルに書かないと記事が売れない。
で、狭い範囲の煽動記事になり、勿論、煽動される側もいる。
>簡単な事実。
サラ金武富士の一族が香港に2000億円移送し、そのために日本の税務当局は一切手出しできないのはどういうこと?
確かに現物は古来からの人間の生活を成り立たせる基盤。今も将来もそうである。
が、いい悪いは別として、現時点の世界の物流総量とマネーの割合は1対100にも満たない。
コレが現実。
武富士香港逃避2000億もそのまま大人しく、個人的な贅沢三昧しているわけではなく、日本製造業にとって迷惑で、国民生活に直接影響を及ぼすコモディティー投機に回る。
この金融資本主義主導の現実を少しも指摘しないで新興工業国の産業資本的台頭を指摘するのはいかにも片手落ちである
 
 中国の産業品の輸出48%は外国企業のものである。現時点ではおそらく40数%であろう。
韓国主要金融機関はアジア金融危機によるIMF管理下において、外国資本に抑えられている。また全般的に企業利潤率は低いまま、世界市場のシェア競争をしている。まだ量的拡大の段階である。質ではない。
さらに言えば、韓国ようなコンパクトな経済規模においては、経済成長と国民生活水準の急上昇は経済法則から必然化する。
 以上のようなことを踏まえ、これからの日本に必要なのは彼等と同じ次元で競争することではない。
経済学者の野口さんなどはデフレの主要原因をここに求めている。ある意味もっともなことである。
 
 日本戦後史において、直近に突然変異のような経済競争相手ができて、そこから安い商品が押し寄せてきた。
物価が下がったままになるのは当たり前である。生産力に比べて、社会保障制度が追いついていない状況が拍車をかけ、生活防衛のために貯蓄に必要以上に励むことになった。
 
 こういういわば日本を取り巻く、絶対的な条件があるにも拘らず、経済現象に不適切不必要な愛国主義、焦燥感を煽るような視点の記事は、日本の経済成熟段階における国民を相変わらず、これら新興国と同じ次元で競争させる視点に釘付けにする役割しか果たさない。
 
 結果、端的な話、企業活動に税金をかけるな、国内の賃金水準を下げろ、ということに集約する。
 
 勿論そういう記事を乱造しているアサヒの記者は埒外でヌクヌクト暮らしている。
戦争中の戦時特派員と代わりが無い報道姿勢。国民を一方向に追い込む報道である。

 
 
イメージ 2
       <追記>
 念のために。この方が図6と指摘するのは重工論文の中に示されている、MOL COMFORT型の模型図を指しており、わたしが示す写真は海外の海事専門サイトに掲載されたインド洋事故の多数の生写真から、独自判断で適切な1枚を抜き出したもの。偶然のひらめきである。
他人様の意見を引く時は必ず明記している。
多少、間違っていてもオリジナリティー重視のほうが前に進む。
 
 そもそもがMOL、COMFORTの船体を遠目で見てチラッと見たとき、不思議な直感が働いて、帰宅してネットで調べて事故を知ったことが始まり。
 
 カリフォルニア原発廃炉の件も、自分がわざわざ米独仏の個別の気になる原発をアトランダムに調べていなければ、解らなかった。フランスはフランス語の着飾った記事が出てくるのでちょっと調べ辛い面がある。
確かに原発関連まで洗練されている。自動翻訳だけでは無理がある。
 
 飯田哲也さんの対談記事の掲載記事から、こんなところまで来てしまった。そんな予定はマッタクなかった。
実に不思議だ。
 
 丁度今年の夏の8月15日特集を意図したリアル戦記の記事作成でも似たようななことがあった。
住民飛び降り「自決」の写真を記憶しているサイパン島の戦いを調べて、その線から記事にしようとしたが、関連の深いマリアナ沖海戦の戦略上の大切さを知って、暗号傍受の果たした決定的役割を調べていくと、ピンとひらめくものがあって、暗号傍受の戦後の発展に目をつけて、スノーデン事件にたどり着き、終いにはUKUSA協定シギントに至った。
そうすると特定秘密保護法
延長線上の事態が裏側にある、とするのが、理にかなった見方だろう。
 
 スノーデン事件なんてネットニュースをチラッと見ただけで興味はなかった。ブログを書くということは、不思議なものだ。縁である。
 
 前回の日本シリーズの話題の冒頭に振ったように、この事故と南カリフォルニア原発の蒸気発生器故障(三菱重工神戸造船所製作)ー廃炉決定訴訟とは根っこは同じで、新技術へのチャレンジが裏目に出たものと類推している。
従来の技術で製作していれば、事故発生はなかった。勿論、弩素人に断定はできるわけが無い。
しかし想像はできる。現場作業段階の問題もあるような気がする。
 
 そしてトルコに原発輸出と。
ま。日本、トルコ、メキシコは社会保障関連の統計のグラフの、度々隣に登場する常連国ではある。
うわべはともかく社会の底流が似ているということかな。