反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

直前の参院選と直近の主要国、国政選挙事情。国会議員選挙投票率42%のフランス。日本、なし崩しに岩盤移動している国。

 グローバル資本制による徹底した商品化、世界的階層分解に基づいて、
政治的上部の在り方に構造変化(W。注、直近の主要国、国政選挙事情)が起きているが、
>日本の場合、プラザ合意受諾以降の低成長低インフレ下、紆余曲折の政治経済変遷を経て、
与党絶対多数議席保持構造とでも言うべき特殊な様相を帯びてきた。
>1920年代ドイツワイマール憲法下、保守、社民党の対立構造の議会への権限付与に対して、首相の指導力を発揮できるように特別な権限が与えられていた。ナチスヒットラーは街頭における暴力闘争、議会における多数派獲得と同時に憲法に明記された首相の特別権限を利用し独裁体制を打ち固めた。
>しかし、今の世界情勢(グローバル金融資本制、ソ連中国東欧崩壊と新興工業国台頭)と当時(帝国主義金融寡頭制における第一次帝国主義戦争における世界市場の再分割の負の遺産継続とソ連邦成立)では時代状況が違う。
W。直近の主要国、国政選挙事情
投票率が高いのは、義務投票制度がある国々→オーストラリア、スイス、タイ、ベルギー、アルゼンチンエジプトギリシア、トルコ、ブラジル、ペルー、ボリビアイタリア、フィリピン、メキシコ
   OECD加盟国 任意投票の国の投票率
4位・・・スウェーデン87.2% 近代以降の歴史文化、政治の安定構造が国民全般の生活を保障してきた。
6位・・・デンマーク84.6%   同上、社会民主主義的政策への国民合意がある。
*********
16位・・・ イギリス68・9%     世界史上、初の市民革命が起きた国
20位・・・ アメリカ65・4%     イギリス市民革命の移転先
30位・・・ 日本52・7%       情報が氾濫している国にしては日本はやはり低い。いらない情報垂れ流し
36(最下)位・・・フランス42・6%
  ↓        ↓
 「投票率がとても低い」ということについて - 望月優大のブログ←W。政治意識が高い、低い?何をもってきめるのか?<グロ資本制下、国民国家の枠組み揺らぎ>を前提にすれば、国民間の対立点が鮮明になるのは当たり前、包摂には無理がある。フランスの議会選挙事情はそれを指示している。記事の趣旨は納得できないがとりあえず挙げておく。

以下の①、②記事を合わせて参考にしなければ、最近のフランス議会選挙事情が分からない。

②【フランス】2017 年大統領選挙の結果分析 海外立法情報課 安藤 英梨香 

投票率が低いのは日本だけ? 世界の選挙事情

Wの寝方20%説を適用すると、18歳投票率、51%+20%=71% 19歳投票率、42%+20%=62%
いろいろやること、関心の向かう先が多い中、よく投票所に行っているほうだ。昔は選挙??だった。民青とか創価学会の青年はよく選挙に動員されていた。議会圏以外に運動圏の政治参加の手段が身近にあり、そこに参加し行動できた。
 この前、シールズ青年の記事を載せたが、よく考えているな、自分がやっと手に入れた政治行動、身体、個人の自律性、不屈性、全体性の獲得という教訓に直線的にたどり着いているな、と感心した。
引用
「先日行われた衆院選総務省の発表によれば全年代平均の投票率は53.68%だった。昨年から18歳以上に選挙権が引き下げられたが、今回18歳の投票率は約51.2%とまずまずだったものの、19歳に限定すればなんと約42.3%! ただでさえ投票率が低いと言われがちな国政選挙だが、まだまだ若者の投票行動を喚起するに至っていないという結果となった。」←W。ただでさえ息苦しいのにそっとしておいて。

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W。リアル政治状況がドラスティックに動いている国々(対立点鮮明)と日本のようになし崩しに岩盤移動している国という歴史文化的な差異がある。日本のリアル政治状況は読み取りにくい。ただし、憲法改定などというシングルイシューの国民投票になると投票率は上がると思う。で、現時点でその結果も予測できる。

◆ドイツやフランス、前回大統領選の韓国でも投票率7割超
 では、低い低いと言われる日本の投票率だが、海外ではどうなのか? 奇しくも国政ラッシュとなった欧州各国の投票率を見てみよう。
●ドイツ連邦議会選挙 76.2% (9月)
フランス大統領選 74.6% (5月・決選投票)←W。大統領選1回目77% 2回目65% 議会選挙42,6%
引用①大統領選から議会選にかけてとくに得票数を落としたのは左右のポピュリスト政党であった。
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すなわちルペンの「国民戦線」とメランションの「不屈のフランス」である。大統領選でルペンやメランションという「個人」に投票した人々の多くは、議会選で「国民戦線」や「不屈のフランス」といった「政党」には投票しなかったというシンプルな事実。「ここに投票したいと思える政党がない」と感じている人の割合が増えているということだろう。
それは伝統的な政党による組織的な集票力が落ちているということの証左であり、同時に新興政党の組織的な集票力がまだ十分でないということの現れでもあるだろう。大統領選であれば、空中戦的にメディアをうまく活用することで、特定の個人に対する得票を集める力が生まれやすい。しかし、多数の候補が同時に出馬する議会選ではそうした力学も働きづらくなる。
周知の通り、日本の衆院選における投票率も同様の状況にある。」引用終わり
②参照 
表 1 第一回投票の結果(上位五名) 候補者 所属 獲得票数 得票率(%)
マクロン 前進!           8,657,326   24.01     ポピュリスト政党(中道)フランスでいえばリベラル
ルペン 国民戦線         7,679,493    21.30    ポピュリスト政党(極右派?)日本の極右とは様相異
フィヨン 共和党          7,213,797    20.01    既成政党    (中道右派)共和制伝統保守
メランション 不服従のフランス  7,060,885    19.58 ポピュリスト政党 急進左派 ITメディア利用、仏独特左派
アモン 社会党            2,291,565    6.36    既成政党   (左派) ソシアリズム官僚制

②参照
前説
「*2017 年 5 月 7 日、フランス大統領選挙第二回投票が行われ、中道・無所属のエマニュ エル・マクロン氏が新大統領に選出された。
地域別・職業別の投票結果の分析からは、
第二回投票に進んだルペン氏との支持層の違いが明らかとなった。

本文 W。引用①のグラフ参照。候補どんぐりの背比べ状態→投票者のバランス感覚で収束 ルペン支持34%
「両候補 の得票率は、第一回投票においてマクロン氏 24.01%、ルペン氏 21.30%、
第二回投票にお いてマクロン氏 66.10%、ルペン氏 33.90%であった。」

W。 ①引用記事よりはフランスの国政選挙党派事情に踏み込んで分析している
日本の衆院選における投票率も同様の状況にある。」←W。フランスは日本とは大きく違う
反俗日記
リアル政治状況がドラスティックに動いている国々(対立点鮮明)と日本のようになし崩しに岩盤移動している国という歴史文化的な差異がある。日本のリアル政治状況は読み取りにくい】
②引用
「既成政党の敗北は、候 補者個人の不人気だけでなく、これまでの政治に対する国民の不満の表れでもあるといわれる。
このことは第一回投票直前に急進左派で「不服従のフランス」 (France Insoumise: FI)代表のジャンリュック・メランション(JeanLuc Mélenchon)氏が急速に支持を伸ばし、国民戦線のルペン氏が決選投票に進むなど、既 成政党以外の候補者が躍進したことからも見てとれる。 」
   争点 EU帰属問題
引用
「「フランスの EU への帰属」について、
「利点が多い」が 31%、
 「欠点が多い」がこれを上回り 37%となった
選挙ではこうした意見の対立が顕在化し、 選挙結果の職業別・地域別の分析からは、各候補者の支持層の差が明らかになった。 」
   
    (1) 職業別の選挙結果
 「職業別の結果(図 1)を見る と、幹部・高度知的職業従事者や退職者、中間職(中間管理職、教師、看護
師、技師など)の多くがマクロン氏に投票する一方、
事務職員は半分近く、 現場労働者は6割がルペン氏に投票し ている。」←トランプ支持層には労働層も多く含まれた。似通っている。アベ支持にもその傾向がある。
>ルペン氏は、移民・難民の受入れ制限、輸入品課税を財源 とした生活手当の導入を掲げ ていた。
大量の移民の流入が雇用の不安定さや賃金の抑制につながっていると考える有権者層は、ルペン氏を支持したとみられ る。
>実際に世論調査会社 YouGov が行った調査では、失業・雇用と社会保障の項目 では、問題解決能力でルペン氏がマクロン氏を上回った。
     (2) 地域別の選挙結果
「地域別の投票結果を見ると、パリを含む都市圏ではマクロン氏が圧勝し ているが、
農村地域でルペン氏が善戦している。
この結果は、選挙の主要争点であった EU 帰属問題と、テロ対策の影響が大きいと考えられる。」
EU との関係強化を前面に掲げ るマクロン氏は、自由貿易やインフラ投資の恩恵を受けている企業経営者や都市生活者から支持を得る一方、
グローバル化から取り残 され、EU の恩恵を受けていないと 考える農村地域や地方の市町村の有権者から反発を受けた。
 逆に、 離脱を視野に EU との抜本的な関 係見直しを訴えるルペン氏は、農村地域を中心に支持を広げた。
近年、フランス農業は自由貿易によ る激しい価格競争にさらされ、EU 基準に沿った品質管理のための新
たな設備投資などによって経営が成り立たなくなる農家が増えてい る。
さらに、クリミアの「併合」問題を理由とする EU の対ロシア制裁に、ロシア は EU 農産物の輸入規制で対抗しており、EU 随一の農業生産国であるフランスは大きな打 撃を受けた。 」

2015 年 11 月のパリ同時多発テロ事件に続 き、2016 年 3 月にベルギーのブリュッセルで爆発テロ事件
 パ・ド・カレー県カレーには難民キャンプ「ジャングル」Wネーミング??がある。
フランス北部では、イギリスを目指す移民や難民がキャンプを設 営し不法滞在する例が増えていた。2015 年、政府はカレーにキャンプを集めたが、移民の 増加で周辺の治安や衛生状態が悪化し、2016 年にキャンプの解体に着手した。一 部の難民がテントへの放火や撤去部隊への投石でこれに抗議し、解体終了後も不法滞在者が後を絶たないとの報道もある。このような地域事情からテロ対策の強化を訴え、移民・難民の受入れを厳しく制限するとしたルペン氏に票が集まったとみられる」
      4 極右政党の台頭 
 W。ここでは不服従フランスの分析は登場しない片手落ち。日本でこのような状況が発生すれば阿鼻叫喚のごとき騒ぎになるのではないか?ヨーロッパの人々はタフネスである。

「注目すべきは、これまで人種差別的として、国民戦線を敬遠してきた有権者層にも支持を拡大した点である。ルペン党首は極右のイメージを変えるべく国民戦線の「脱悪魔化」 を試み、様々なイメージ戦略を展開した。
ルペン氏にとって追い風になる出来事も起こった。2017 年 3 月のオランダ下院総選挙 で、反イスラム・反 EU を掲げる極右・自由党(Partij Voor de Vrijheid: PVV)が議席数を伸 ばし、他国のポピュリズム政党に影響を与えた。また、第一回投票の直前に、パ リで警察官銃撃事件が起こり、テロ対策強化を前面に掲げるルペン氏への期待が高まった。←W。その排外愛国は日本で言えば差し詰め日本維新の会だが、「いしん」は徹底した民営化を看板にしたグローバル資本制、走狗みたいな存在
日本の国政政党の中でグローバル資本制に抗する民族主義政策の党は存在しない。共産?違うだろう!従属覇権国家という日本の属性が、真っ当な民族主義の登場を阻んでいる。

このような状況の中、ルペン氏が国民戦線史上最高の得票で第二回投票に進み、ルペン 氏の当選を阻む動きが大きかったにもかかわらず、一定数の有権者がルペン氏を 支持したという結果は注目を集めた。国民戦線の躍進は一過性のものではないとの見方。今後も国民戦線が躍進を続ける可能性もあるとされる。
とはいえ、フランス大統領選挙でポピュリズムの波に歯止めがかかったことは、ドイツの連邦議 会総選挙やイギリスの EU 離脱交渉にも影響を与えるとみられている。




●イギリス総選挙 68.7% (6月)
 アンゲラ・メルケル首相率いるドイツキリスト教民主同盟が勝利したドイツ、
39歳という若さが話題になったエマニュエル・マクロンが勝利したフランス、
昨年の「BREXIT」騒動を受けてテリーザ・メイ率いる保守党が勝利したイギリス……。
たしかにいずれの国も投票率は高かった。」

 追記
W。フランス国政政治事情を特集してきて、黄色いベスト運動の在り方がおぼろげながらわかってきた。
フランスで言うソシアリズムとリベラリズムの相克は社会党リベラリズムに身を寄せ、EUリベラリズムの勝利に終わった。フランス極右は日常的な生活基盤に根差した草の根の体質を持っており、日本の従米右翼とは違い。ゆえに排外に終わらず身近な生活課題に反応する。
 他方、パリ5月革命の反体制的政治層も根強く存在する。EUの資本と労働の移動の自由は、かならず、そのしわ寄せがヨーロッパ中心部の低所得階層や下層中間層に及ぶ。
こうした事情において、草の根民衆が混然一体となってフランス伝統の街頭に進出しアッピールしていった。
パリ=コミューン - 世界史の窓1871年3月、普仏戦争の講和に反対したパリ市民が蜂起して成立させた世界最初の労働者政権
フランスの「黄色いベスト運動」を読み解く5つの数字 | いまさら聞けないパリ ...
フランス全土が怒りに震える「黄色ベストデモ」という“階級闘争”(髙崎 順子 ...
引用
「黄色ベストの人々は各地で反政権デモを行っているが、彼らには、これまでのデモ隊とは一線を画する特徴がある。
それは右派(保守系)・左派(社会主義系)といった政治思想による団体ではなく、そのすべてが乗り入れている「庶民」という社会階級の集団ということだ。
彼らを繋ぐのは「お金が足りない」という共通の生活不安である。そしてその原因にある、「金持ち優遇の代償に搾取されること」への怒りだ。政治思想で分断されない分、素朴で強い連帯感があり、数も多い」
  フランス人にとってデモとは何か
実際の政治的効果も高く、デモ開始から3週間が経過した12月4日、エドゥアール・フィリップ首相は燃料増税の延期を発表した。曰く、「市民が増税も新税も望んでいないことは、よく理解した。いかなる増税も、国民の分断を前に行う意味はない」と。
かように効果が期待できるので、フランス人は頻繁にデモをする
それは彼らにとって、権力者やメディアへの有効な意思伝達手段だ。一人ひとりの声は小さくても、集ってボリュームが上がれば、耳の痛い叫びになる。
デモとは市民の拡声器で、その効果を最大限にするために、シャンゼリゼコンコルド広場など世界の注目が集まりやすい場所で行うのだ。そしてその声を無視することは、フランスの政治家には許されない。その理由は次項に後述する。
しかもフランス人は、かなりカジュアルにデモに参加する。子連れの顔ぶれも多い。デモの開催は警察に必ず申請されねばならず、大抵のデモは穏便に行われるためだ。数千・数万人が集まる大規模の場合は、デモ隊の前後を警察が固め、治安維持に目を光らせる。警察はデモを制圧するためではなく、それが平穏に行われるためにいる。
デモの趣旨は反政権運動に限らない。政治理念や政策への賛同や、苦難にある人々への連帯を示すものも多い。記憶に新しいところでは、100万人が参加した2013年の同性婚法制化賛成・反対デモや、パリだけで150万人が集結した2015年同時多発テロ追悼行進などがある。
      デモは「共和国」の根幹
黄色ベストによる3週間の行動を受けて、フィリップ首相は12月4日、譲歩案を見せたと先に述べた。譲歩の内容はさておき、「デモ権は、我が国の基盤をなす貴重な権利である」と、会見でその意義を確認・評価している
デモの声を無視することは、フランスの政治家には許されない。そしてその理由は、非常に分かりやすい。それはフランスが「共和国」である、ということに尽きる
共和国とは、1789年のフランス革命で市民が絶対王政を倒した後、作り上げた国家体制である。出自も生活レベルも様々な市民が「法の前に平等である」と認め合い、「共に和をなす」社会を目指すものだ。
不条理な支配体制を強いる絶対王政との闘いの末、流血沙汰の反動と改革を100年近く繰り返しながら、もぎ取った勝利だ。その後も権力者による搾取の悪夢を忘れず、独裁の恐れがある政治家は容赦無く潰してきた結果、今ではどの政権も殊更に「共和国」であることを強調する。
大統領が演説の最後を必ず「フランス万歳、共和国万歳」で締めくくる作法は、その象徴とも言えるだろう
余談だが、様々な出自の選手をまとめ上げ今年のサッカーW杯で優勝をもたらした監督ディディエ・デシャンは、優勝直後のインタビューを「フランス人であることに誇りを持っている。共和国万歳!」と締め、市民たちを大いに熱狂させた。それくらい共和国であることは、フランス人にとって重要なのだ。

W。西ヨーロッパ諸国で共和制の国はフランス(イギリス市民革命が波及したアメリカ革命と連動して王政廃止)、イタリアムッソリーニファシスト国家打倒とともに王政廃止)スイス、ドイツ(ドイツ革命、第一次世界大戦末期に、1918年11月3日のキール軍港の水兵の反乱に端を発した大衆的蜂起と、その帰結としてドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が廃位)
日本の天皇家は東アジア東端付加体列島という地政学的立ち位置によって、時の権力層からその広域統合支配、位階的身分保障のために担保されてきた様相を強い。支配者層に天皇家を滅ぼす積極的な政治動機はなく、自らの支配のために象徴的に政治利用したほうが得だった。天皇家は中世近世、政治的存在であることを止めていた。近代化とともに天皇家が全面化したのはイタリア王家と類似性がある。
********* 
 引用 反俗日記 2011/9/8(木) 午後 1:49 丸山真男 対談集より
2)日本古代と大陸との関係
{日本みたいに、古い文化を持ち、世界から孤立して、その文化をずっと守ってきた国は大体滅びちゃった。
大陸からあまり離れ過ぎていると、原始そのままで発達しない。
大陸にあまり接近していると、圧倒的優秀な大陸の文明に同化される。~日本の歴史は水田稲作様式から、何から何まで文化と云うモノは中国からもらっている。
(しかし接近し過ぎず、離れすぎず、の位置だから)神話の時代から文明的の段階だが、逆に原始的要素がいつまでも残っている。もっと大陸に近いと原始的要素は圧倒されてしまった。
>すでに古代において大陸の先進である中央集権統治の摂取と後進地としての日本独自の遅れが併存していた。明治維新は摂取先が先進地欧米に代わっただけといえよう。
先進と遅れの共存は日本を理解する上でのキーワードであり続けるが、
 {コミュニケーッションの発達によって世界が一体化して、手軽に世界と行き来できるようにな状況は~日本の歴史ではなかった}
維新と敗戦の時は優秀な外国文明に溺れかけるほどだったが、大体において支配層がその中での良いモノ、悪いモノを選択的に摂取してきた。
天皇制を作るのに都合の悪いモノは危険思想と云った選択が可能だった。
しかし、これまで続いてきた状況は変わり、-世界に対する日本と云うよりも、本当に世界の中の日本と云う歴史が始まるだろう
 
>W。丸山は1960年の時点でこういう将来の大枠を提起できていた。
ところが未だに日本国民はもとよりマスコミ報道、政治家の多くが「世界に対する日本」の一国主義次元で世界と対峙している。大状況の世界の中における日本と云う舞台設定が為されていない
 
どうしてなのか?
 
云うまでもないだろう。
 冷戦終結後、世界市場の再編急な時期にアメリカの世界戦略に従属し覇権を求める冷戦時代の旧来の立場に日本の国家戦略が留め置かれているからだ。
 
 日本支配層はその環境で国民多数を「人買い船に乗せてグローバル資本の餌食」にすることで半買弁として生き残る道を選択しているからだ。その様な半買弁に世界の中の日本とその独自の国家戦略などあろうはずがないし、また、は許されない
鳩山内閣発足時の日本の独自戦略への希求は戦後利権癒着勢力の力によって抑え込まれた。
小沢政治弾圧、普天間基地移設。
 鳩山政権時代の国家戦略部局の設置、東アジア共同体構想は今何処?今やTPP「日本の開国?」への急展開である。開国って労働奴隷、債務奴隷を国内で一杯生み出すことだろうか?
 モタモタシていたから、一気に付け込まれた。世界政治の非情さである。
 
 そういう「日本の独立?」が支配層の一部に出て来る冷戦崩壊後の情勢であるにもかかわらず、グッとアメリカの腰にしがみついていく半買弁の道を明確に選択している支配層は形振り構わず、独自戦略指向の推進翼をもぎ取ろうとした。」引用終わり 当時の反俗日記は意気軒高だったのだ、感心する。大状況と主体の距離感が近い。その後、自分の周囲を理屈で固めてしまった。永遠に孵化しないさなぎだな。
WACWAC。続きを拾い読みしていると自分の記事ながら面白い。すっかり忘れてしまった。載せておこう!
引用
「以下、丸山対談のトピックを拾い出すと
  A,日本ファシズム歴史的形成過程
 
戦国時代の信長俗権による神権(教権)の弾圧、自治都市の自主性破壊。
徳川幕藩体制による寺の行政機関化を通じた団体としての独自性の破壊
国家権力に対する民衆の拠り所としての間組織の脆弱性
それでも存在していた幕藩体制の多元性は中間団体の自主性が少ないのであっという間に明治維新政府の中央集権化に収斂。