反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

認知症高齢者の日常生活自立度 。症状が一番良く出るのは安心する自宅、身近な人の前。外では取り繕いがあるので地域の見守りは実際の症状より軽くみて放置しがちになる。

 wacwac。認知症の方への地域の見守りについて自治体や国はその必要性を指摘はするが、実行行為を遂行する主体が地域に見当たらないのが実で、良きサンプルになる事例さえいまいち実在感に乏しいものが多い。
 厚労省推奨の認知症サポーター育成講座の全国キャラバン教科書でも地域の見守りの項目はあるが実際の講習会ではスルーされ講義の主眼は認知症という病気の理解(解説)~症状のある脳の仕組みと行動心理分析~とケア対応の説明に終始している。
 これらは切羽詰まった家族当事者や介護職、関心ある人向けのもので地域の一般の人向けではない。説明書の要点の絞りどころが的外れであれもこれも全部詰め込みすぎていることもあるが、地域の人向けにしては要点の絞りどころが的外れである一番肝心なところが強調されていない。
 そういう地域の環境において、認知症ケアの担い手は家族近親者が一手に引き受け、家族介護を手助けするのが制度側のケアという基本パターンになっているが、
その介護すべき家族が核家族化の極端な進行による血縁関係の希薄化や貧困により介護に手が回らない状況や手狭な住宅問題などのリアルな要因によって介護力を極端に低下させ、家族があっても本人が孤立し実質的に放置状態に置かれる場合が増加している。
 
 さらに、老老(認知症)介護夫婦、親族子供ありケースでも子供たちは核家族化の極端な進行によって親夫婦に任せるという理由なのか援助が希薄化している(高齢の親介護理由の準直系家族が増えるのが今風らしいがそれ以外の場合の増加が問題になる)。その場合、近所の交流が比較的多い集合住宅では老老(認知症)介護夫婦へのケアの主体が近所の個人になる。
なぜならケアとは日常生活全般に対するケアが基本で、それができるのは比較的健常な近所のヒトということになるが、まだ地域の人たちがお互い気を付けあう風習があってもそれが具体的な行動として上手く機能していないしていないように見受けられる
 
どうしてなのか?
その回答がこの記事の中にある。
これらのうち専門的な知識もざっくり知っておいたほうがいい。
一般の人にとって認知症という脳の病気解説よりもよっぽど認知症の方及び不可分な介護者の置かれた情況を知ることになる。
 さらに肝心なのは地域の認知症理解ためのエッセンスが凝縮された箇所である。
科学では常識と真逆なことがある。
地域の側は認知症と介護者を誤解している場合が多い
その結果、ささやかでも援助すべき状態を見過ごしたり勘違いして大事に至る場合が現出する。
 
 なお、以下のような認知症の方独特の行動パターンが現れるのは、症状が中程度以前の段階であり、それ以降の段階ではいわゆる行動心理障害(BPSD)という症状がでるので傍目でもはっきりとわかるが、その真逆性は踏襲している。
 
 どうしてそういう真逆性が起こるのかということだが、それが認知症独特の症状であるという以外に医学的な説明にWは接したことがない。こういうところが認知症脳の病気説明一辺倒の怪しげなところである。
 
 認知症の方はプライドや情緒が鋭敏になる傾向が一貫している
多分その理由は生活上(動物生体上?)、老衰していく脳の部位をプライドや情緒が鋭敏になる部位で本能的にカバーしているからだと思う。
この症状のヒトの精神神経的緊張が緩んだ場所空間、時間及び人間関係において本来の症状が外側に出てしまうのであり、そうでない場合は、取り繕いの心理や動作が全面化する
だから傍目にはまだしっかりしているなどとみてしまい、本人の実際の症状に接近できず、介護者の苦しい境遇も見過ごしがちになる。
 
文中の記事引用
<判断基準で重要な点>
  いつ?どこ?で起きているかが分かれ道
各ランクの基準は、認知症の問題行動が、いつ?どこで?起きているのかで分かれてきます。
そして、見守り→声かけ→時々介護→常時介護 と必要な援助によってランクの判定も重くなります。」
「例2:
Cさん=他者に対してのコミュニケーション能力が高く外出先での行動は、ほぼ自立している。
家庭内においては日常生活全般において促しや声掛けなどの介助を要する

Dさん=家庭内では日常生活全般において見守り程度の援助で自力で可能
外出先ではいつも混乱し、行動一つ一つに対して促しや誘導が必要。
 
*このような場合は、一見Cさんの方が軽介助者に思われがちですが
>CさんがⅡbでDさんがⅡaとCさんのランクが重く判定されます
       
  認知症高齢者の日常生活自立度とは?(W.介護困難度)
Ⅱa) 「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭外で多少見られても、誰かが注意していれば自立できる状態」

Ⅱb) 「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭内で見られるようになるが、誰かが注意していれば自立できる状態
 
*Ⅱa)<Ⅱb)  Ⅱb)以上のヒトは「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さ家庭内で見られるようになる」のだから当然にも服薬自己管理もままならないようになる
                    以上、前説終わり
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      認知症高齢者の日常生活自立度 | 認知症ねっと
  1. 認知症高齢者の日常生活自立度とは?
  2. 各レベルにおける判断基準と、実例など
          日常生活自立度の判断基準一覧
     
 
 
 
          日常生活の自立度の判断基準 
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     認知症高齢者の日常生活自立度とは?
現在の要介護度は「非該当、要支援1、要支援2、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4、要介護5」の8段階。
認知症高齢者の日常生活自立度」とは簡単に言うと認知症の方にかかる介護の度合い、大変さをレベルごとに分類したものです。
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Ⅰ) 「何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内および社会的にほぼ自立している状態」基本的には在宅で自立した生活が可能なレベルです。
 
Ⅱa) 「日常生活に支障をきたすような症状・行動意思疎通の困難さ家庭外多少見られても誰かが注意していれば自立できる状態」
 
Ⅱb) 「日常生活に支障をきたすような症状・行動意思疎通の困難さ家庭内で見られるようになるが、誰かが注意していれば自立できる状態
 
     W <参考資料>
>「認知症高齢者の日常生活自立度」を大雑把に言うと、
手段的ADL<手段的日常生活動作 - Wikipedia> に介助が必要となったらII、

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>さらにADL <日常生活動作 - Wikipedia> にも問題が生じるか
周辺症状BPSD <認知症の中核症状と行動・心理症状(BPSD/周辺症状) - 認知症ねっと> が悪化したらIIIからIV
 
IADLは、「Instrumental Activity of Daily Living」の略です。
「Instrumental(手段的)」という単語を含むことでも分かるように、ADLよりも一段階複雑な行動を指します。
具体的な事例として、厚生労働省では以下の8項目をIADLの尺度の指標としています。
  • 電話を使用する能力(自分で番号を調べて電話をかけるか、など)×
  • 買い物(すべての買い物を自分で行うか、など) 〇
  • 食事の準備(自分で献立を考え準備・給仕までするか、など)×
  • 家事(日常的な範囲のことをすべて自分で行うか、など)×?〇
  • 洗濯(すべて自分で行うか、など) 〇
  • 移送の形式(自分で運転したり公的機関を利用して旅行したりするか、など)×
  • 自分の服薬管理(適正な量の薬を規定の時間に飲めるか、など)×
  • 財産取り扱い能力(銀行手続きやお金の出し入れ等、お金の管理をすべて自分で行うか、など) ×
>なお、IADL能力の低下はADLの前段階で起こり得るもので、順番的にADLの障害がIADLの障害より早く起こることはありません。
上記の指標は、要支援および要介護の人の進行程度を窺い知るうえでの大切な手掛かりとなるため、介護の世界でIADLは重要視されています。
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Ⅲa) 「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが主に日中を中心に見られ、介護を必要とする状態
     W参考資料
認知症の中核症状・周辺症状が共にⅡレベルより悪化し、支援を受けていても在宅生活が困難となった状態です。
ADL→食事や排泄といった日常生活において重要な行動が自力では出来ず
BPSD周辺症状により介護者へ重い負担が掛かるようになります。
このような症状が日中を中心に発生している頃がこのレベルです。
 
Ⅲb)  判断基準「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが夜間にも見られるようになり、介護を必要とする状態」
 
「Ⅲaの状態が夜間にみられるようになるとⅢbレベルになります夜間の介護負担増大は介護者にとって甚大な負担となるだけでなく、介護者自身の体調も悪化させてしまいます。
また日中は傾眠、夜間に認知症状が出て覚醒するという昼夜逆転の状態となり、更にADL(日常生活動作)面の低下を招いてしまう悪循環が懸念されます。
 
Ⅳ)  「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする状態」
 
「Ⅲの状態が終日続き、目が離せない状態がⅣレベルです。在宅生活は非常に困難な状態で、介護者は休まる暇もなく介護に当たらなければならなくなります。適切に介護サービス等を利用し、ご本人と介護者が出来るだけ穏やかに暮らしていけるようにしましょう。」

M) 「著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする状態」

          <判断基準で重要な点>
  いつ?どこ?で起きているかが分かれ道
各ランクの基準は、認知症の問題行動が、いつ?どこで?起きているのかで分かれてきます。
そして、見守り→声かけ→時々介護→常時介護 と必要な援助によってランクの判定も重くなります。
    
例1:
Aさん=日中に常時介護が必要だが夜間に良眠されている。
Bさん=日中は簡単な見守り程度で良いが夜間は不穏状態となり常時介護を要する。
このような場合は、AさんがⅢaでBさんがⅢbと、Bさんの方がランクが重く判定されます。
 
例2:
Cさん=他者に対してのコミュニケーション能力が高く外出先での行動は、ほぼ自立している。
庭内においては日常生活全般において促しや声掛けなどの介助を要する
 
Dさん=家庭内では日常生活全般において見守り程度の援助で自力で可能
外出先ではいつも混乱し、行動一つ一つに対して促しや誘導が必要。
このような場合は、一見Cさんの方が軽介助者に思われがちですが、CさんがⅡbDさんがⅡaとCさんのランクが重く判定されます

           介護認定調査員はここを観ている
① まず、介護が必要な時間帯は日中が中心か夜間が中心か。主に介護が必要なのは家庭内なのか外出先なのか。を判断します。
 
② その次に認知症の問題行動の内容を細かく検証していきます。
今までの暮らしの中で身近に行っていた行動に対してミスが目立ち出すことの方を重く判定します。
 
外出先で度々道に迷う。お店で買い物の計算が上手にできなくなる。と言うことより
服薬管理が上手にできない。留守番ができなくなる。と言うことの方が重い判定となります。
 
③ そして、至極当たり前で身近である、排せつ、食事、着替えなどにミスや問題行動が起こることで、より重いランクへの検討を重ねていきます。

 ~「ヒトは、忘れる生き物である。」~【記憶の脳科学】なぜヒトは覚え、忘れるのか~記憶の仕組み。ディメンティアを理解するために。<付録>アルツハイマー型認知症に関する最新の研究成果を含む情報記載。

wacwac 付録にアルツハイマー認知症に関する最新の研究成果を含む3本の記事を載せた。

 今回の記事を深堀していると、解るのだけれど腑に落ちない記事が続いた。今までこの分野で書いてきた記事の大枠で腑に落ちるものがなかったというべきなのだろう。直近ではWの入院先で読んだ立花隆の<脳の話>の大枠に拘る。

この脳の話を逆転すると、大脳辺縁系以上の脳の追加複雑機能を得てきた現生人類は認知症になって当然、なのだという結論に達する。

その線で読み解いていくWにとって、次の記事が目に留まった。ざっと目を通すと、どこかで読んだ記憶のあるフレーズに行き当たった。そうだ、理研、小保方スタップ細胞事件で批判の論陣を張っていたセンセイだった。今は当大学の副学長就任している。

<人間存在も究極の所、物質>であるとするWは物質の時系列的変節の推移を重んじるので、その視点を基底において【記憶の脳】を考える。

 良くまとまった整理をしている。

   第六話:人間の脳はどのようにして進化してきたのか

第六話:人間の脳はどのようにして進化してきたのか : 大隅典子エッセイ集

引用

DNAの塩基配列に書かれた遺伝情報のレベルでは、ヒトとチンパンジーの違いは1%余りであるにもかかわらず、両者の隔たりは大きく感じられる。←W、たいして違わないよ!

ヒトの脳はその他の生物とはどのように異なるのだろうか?

共通の枠組みからの進化
 第2話で、発生過程における中枢神経系の元は「神経管」といわれる構造であることを述べた。神経管はどの脊椎(せきつい)動物でも共通で、その起源は約5億年前に出現した原索動物であるホヤの幼生に遡(さかのぼ)る

その後進化してきた脊椎動物の脳は、どの生物でも基本構造は「脳幹」「小脳」「大脳」から成る

脳の進化 | BSI Youth

脳の進化の様子
 脳は新たな機能を加えながら進化してきた

魚類、両生類、爬虫(はちゅう)類では、

反射や本能的な行動を司る脳幹が脳の大部分を占めている。小脳や大脳は小さく魚類と両生類の大脳では、生きていくために必要な本能や感情を司(つかさど)る大脳辺縁系(古皮質)」のみ認められる

爬虫類では大脳に「新皮質」がわずかに出現する。鳥類は飛行に関連して、身体のバランスを取る小脳が非常に大きく発達している。

 哺乳(ほにゅう)類ではとくに大脳の新皮質が発達し、「感覚野」「運動野」といった新しい機能を持つようになる。

 霊長類(サル類)では新皮質がさらに発達して連合野」が出現し、より高度な認知や行動ができるようになる。ヒトでは、新皮質が大脳皮質の90%以上を占めている。
@つまり、脳は、基本構造が変化したのではなく、新しい機能が付け加わるようにして進化してきたのである。】

       ヒトの脳は大型化した

ヒトとチンパンジーが共通の祖先から別れたのは500~700万年前と推定されている。チンパンジーの脳の容積は500 cm3にも満たないが、ヒトでは1,500 cm3にも達しており、この間に3倍にも増えたことになる。脳そのものは化石として残らないが、頭蓋(ずがい)の骨の化石から、ヒトの祖先の脳の大きさを推定することができる。そのような推定によれば、脳容積の増加の仕方は、直線的というよりも、700万年前から200万年前まではゆっくりと大きくなり、その後、急激に増加して、現生人類と同じ程度になったのが約20万年前と見積もられている
ちなみに、直立二足歩行が可能になったことが、大きな脳を有することができた前提条件である。ただし、マッコウクジラの脳はヒトの3倍以上の大きさであるから、大きければよいというものでもない。また、体重との比で換算した場合にも、ヒトの脳は(体重にもよるが仮に60 kgとして)2.5%を占めるが、マウスの脳では3%以上になり、体重比が大きければよいというものでもない。

    進化に伴って増加したグリア細胞

脳の中には神経細胞のほかに、神経細胞を助ける働きをするグリア細胞も存在する。マウスでは神経細胞グリア細胞の数の比はほぼ1:1であるのに対し、ヒトでは1:5~10と、グリア細胞の数が格段に多くなっている。
グリア細胞の中で、オリゴデンドロサイトは神経細胞の軸索に巻き付いて「髄(ずい)鞘(さや)」といわれる構造を作り、これが絶縁体として働くことによって神経伝達の速度が格段に向上する。

素早い神経伝達は高度な神経機能を営む上での必要条件と考えられる。また、アストロサイトは神経成長因子や栄養因子などを分泌するとともに、シナプスにおける神経伝達を調している。
このようなグリア細胞の増加が進化の過程において生じ、ヒト型の脳をつくることに役立ったと推定される。

    進化に伴い再生力は失われた

「トカゲの尻尾切り」といわれるように、いわゆる「下等な」生物ほど一般的に再生力が強い。カエルの場合は、オタマジャクシの脳の一部を切除しても再生するが、オトナのカエルになると再生力が失われる。われわれヒトの場合には、脳出血脳梗塞(こうそく)などが生じると脳の組織の一部が傷害され、その部分は「かさぶた」のような「瘢痕(はんこん)」となってしまい、正常な神経細胞は再生しない。このような瘢痕にはグリア細胞が多数集積している。また、カエルの視神経を切断しても軸索が伸びて神経回路が再生できるが、ヒトの脊髄損傷の場合には、そこまでの再生は見られない。

 つまり、ヒトは進化の過程において素早い神経活動をマルチタスクに行うことができる脳を獲得することができたのだが、残念ながらそれと引き替えに再生力を失ったと言える。このような困難を克服するべく、現在、再生医療のための種々の基礎研究が盛んに行われている。

   第七話 W。<脳>神経細胞における大量集積ゴミによる進行性、症状との論旨は一貫している。認知症などという実態を隠す取ってつけたような名称よりも、老人性痴ほう症という昔の呼び名が真っ当であるとわかる。

   からだの老化と細胞の老化

生体を構成する細胞は限られた回数しか分裂・増殖することができないことが知られている。このような細胞分裂の限界、すなわち分裂寿命は、発見したアメリカの科学者の名にちなんで「ヘイフリックの限界」と呼ばれている。細胞分裂の限界は、その細胞が由来する組織、生物の種類によって異なる。例えば、ヒトの胎児から採取した細胞では、およそ50回の分裂が限界である。限界まで分裂した老化細胞では、それ以上増殖が進まもとに戻れないように抑制されている。

ちなみに、がん細胞はこのような限界がないことにより異常に増殖してしまう。

一方、細胞の中では、誰に命令されているわけでもなく

自律的に、それぞれの細胞にとって必要な栄養を取り込み、それを代謝してエネルギーを取り出したり、細胞にとって必要な材料につくり替えて必要なところに分配いらないものは排出する、という活動が行われている。細胞が老化すると、これらの働きに不具合が生じてくる

@とくに、いらないものを排出するようなお掃除」の機能が劣ってくると、ゴミが集積することによって、ますます細胞の働きが悪くなる。

細胞のお掃除では「ユビキチン系」と呼ばれる「ゴミを吸い出す機能」、つまり、タンパク質を分解する働きが中心となっている。

働きの悪くなった細胞を殺して、新しい細胞に置き換えることによって、生体はこのような細胞の老化に対抗するわけなのだが、個体が老化してくると、組織ごとの幹細胞(分裂しながら同じ細胞をつくりだす基になるタネの細胞)の働きが悪くなり、上記のような細胞分裂の低下により、新しい細胞の産生そのものがも減ってくる。

    神経細胞の劣化
 できあがった神経細胞が分裂することはない。第5話(5月号)で「いくつになっても脳細胞はつくられる」という話をしたが、これは海馬(かいば)など限られた部分に関してのことであり、脳の大部分の細胞については基本的に、生まれる前につくられたり、比較的若いうちにつくられ、たときから一生使うものがも多いある。

 神経細胞は多数の樹状突起や長い軸索を有する特殊な形をしているので、細胞の隅々(すみずみ)までお掃除を行うのが容易でないことが想像できる。このような神経細胞にとっては、「分裂の限界」よりは、「お掃除機能の劣化」がは重篤な問題となるつまり、神経細胞の入れ替わりはほとんど生じないので、細胞内に徐々にゴミが溜(た)まっていき、そうやって劣化した神経細胞によって不具合が生じるのだ。
パーキンソン病アルツハイマー病などの神経変性疾患といわれる病は、通常50歳〜60歳になってから発症するが、これらの病気にかかっている人の神経細胞を見ると、ゴミが大量に蓄積した状態や、その結果として死につつあるような神経細胞がはっきりと顕微鏡像としてとらえられる。このように、長い年月を経てゴミが集積することにより機能不全に陥った神経細胞が多くなることにより、運動の失調や認知障害などの脳神経機能の不全がもたらされる。

   神経細胞の老化と認知機能の低下

神経細胞の「ゴミ問題」で言えば、大量のゴミの集積が認められるようになった状態は、すでに末期的症状である。おそらくは、ゴミがそこまでは溜まっていない段階においても、ある程度、神経細胞の機能は損なわれているのであろう。
例えば、神経細胞の中にゴミが存在することにより、1個の神経細胞の中での神経伝達のスピードが悪くなると考えられる。さらに、次の神経細胞への刺激の伝達は、神経細胞の末端から神経伝達物質が放出されることによってなされるが、ゴミの集積はそのような働きも邪魔してしまうものと考えられる。つまり、アルツハイマー病の脳のように、神経細胞に明瞭なゴミが存在することが明らかになるよりも前の段階として「お掃除機能の低下」があるだろうと神経生物学者は考えている。
お掃除機能には個々の人によって差があり、年を取るにつれてそのばらつきが大きくなるためり、脳の老化の個人差が生じる。

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 【記憶の脳科学なぜヒトは覚え、忘れるのか~記憶の仕組み/記憶力を高める方法
                                  2019/6/20
 ~「ヒトは、忘れる生き物である。」~
▼記憶力を高める要素③「出力」
情報は見聞きした直後から忘れ去られ覚えたことの半分以上は30分以内に忘れ去られる。記憶を蓄積・定着させるには、繰り返し海馬を刺激する必要がある。
>情報は、入力よりも出力を繰り返すほうが脳回路へ定着するというデータがある。

これを裏付けるのが、ワシントン大学でカーピック博士が行った実験である。

カーピック博士は、学生を対象にスワヒリ語40個を5秒ずつ提示し、それを暗記させる実験を行った。実験では学生を以下のように4つのグループに分けた
記憶の蓄積は、「情報を頭に入れたとき」ではなく「情報を頭から出したとき」に生じることになる。

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【グループ(1)】
・40個を通しで学習させ、その後40個全てについて確認テスト。
・この学習とテストの組み合わせを完璧に覚えるまで何回も繰り返す

【グループ(3)】
・40個を通しで学習させ、その後40個全てについて確認テスト。
テストで思い出せなかった単語があれば、初めから40個全てを学習。
確認テストは以前に間違えた単語のみ
・不正解の単語がゼロになるまで学習とテストを繰り返す。

以前に間違った単語のみに対して確認テストをする(3)と(4)が早く終了するように思われがちだが、学習の速度は4つのグループで差がなかった

(1)と(2)の場合、約80点と好成績だったのに対して、(3)と(4)は約35点だった。

すなわち、

>毎回40個全てを学習したかどうかは再テストの成績に関係がなかのに対して、

>毎回40個全てについて確認テストを行っていたグループのほうが1週間後も2倍以上も単語を覚えていた。

@これは、テストのときに思い出して書き出すという出力(アウトプット)の作業が記憶の定着に効果があったことを意味している。

  ↓

wacwac 上記を絵柄で説明するとこういうこと!

手の込んだ(3)は逆に記憶の混乱を招く。シンプル(1)徹底の方が覚えやすくて、記憶が定着するのは当たり前。

  日本語教師は使えるゲーム教材

https://nihongopic.com/game-karuta/

日本語教師学習教材【神経衰弱ゲーム】

 

例えば家から学校や職場に向かうとき、目や耳から膨大な情報が入ってくる。ヒトはその情報の大半を「感覚記憶(1秒程度で消滅する記憶)」として扱い、必要性の高い情報のみを「短期記憶」または「長期記憶」へと変換していく。

 こう考えると、教科書の情報を目から入力しても、それらに「感情」や「興味」や「出力」が伴わないのであれば、まるで通学・通勤途中に目に入る情報のごとく全くといっていいほど記憶として定着しない情報であることが分かる。

 下図のラーニングピラミッドが示すように、講義や読書といった受動的な要素の強い学習方法の場合は知識の定着率は低くなるが、自身の体験や他者への指導(出力)が伴う能動的な要素の強い学習方法の場合は知識の定着率が高くなる傾向がある。

     

6.記憶の蓄積に限界はあるのか

記憶の定着のためには「感情」「興味」、そして「出力」(および睡眠)が重要であることが分かる。

 近年まで、海馬の記憶蓄積能力は小さいにもかかわらず、脳が記憶を獲得し続ける仕組みは不明だった。

海馬では、脳の発生が終了した大人においても

>新しい神経細胞が絶え間なく生産され続けていることがヒトやサル、齧歯(げっし)類を含む多くの動物種で分かっている。

発達期には

脳の細胞の基になる細胞(神経幹細胞が多数分裂して数を増やし、神経細胞グリア細胞に変化する(分化する)。この過程は神経新生と呼ばれる。

脳が完成した成体でも、

海馬では神経幹細胞は存在し、生涯にわたって新しい神経細胞が生産され続けている

実験にて人為的に海馬の神経回路を飽和状態にすると新しい記憶を形成することができなかったが、2週間が経過すると記憶獲得能力は回復した。

>これはすなわち、記憶量が限界を迎えても、一定期間が過ぎれば記憶量の上限が増加することを意味している。

神経新生運動によって促進されることも研究によって分かっている。

@また、海馬からの情報の転送は睡眠時に行われることも分かっている。

*転送時には実時間の倍速程度で興奮パターンの早回し再生が起こり、大脳皮質に送っている。

記憶の定着のためには「感情」「興味」、そして「出力」(および睡眠)が重要であることが分かる。

>学習内容に興味を持ち、書く・話すなどのアウトプットの機会を増やすのが効果的である。

wacwac 

PCキーボード入力は書くという行為を簡略化しているので記憶の定着にはなりにくい。

スマホ画面はPC画面に比べて小さくて検索情報一目の情報量が少なく(スクロールの手間省略しがちになる)、貴重な情報源に接する機会がその分だけ少なくなる。

いずれも散文的な情報連鎖を練り上げていくような思考形態には、マイナス要因となる。

ボクシングに例えると、パンチショット、KOショットは打てても、12ラウンドフルに戦って判定勝ちに持ち込むことはできない。

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W.自分の理解の都合上、結論から先にコピーした。冒頭に戻る。

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  2.「記憶」には3種類ある

▼「感覚記憶(感覚情報保存)」

目や耳、鼻などの感覚器官から常に得ている膨大な情報のうち、特に意識していないために1秒程度で消滅する記憶を指す。

▼「短期記憶」

15秒~30秒ほどで消滅する記憶。例えば、相手から聞いた住所や名前を紙に書き留めておく間だけなど、短時間だけ覚えておくときに使われる。ワーキングメモリー(作業記憶)ともいう。

▼「長期記憶」

年単位で(場合によっては一生涯)保持される記憶。自宅の電話番号や自身の名前、生年月日などがこれにあたる。

   図Aを踏まえて 下図Bのイソギンチャクのイメージ図を理解することが大切。

長期記憶(過去の想い出など)や体幹で習得した記憶(食事排泄入浴など日常生活動作ADL~~IADLは困難になる~~~、さらに運転技能←高度なIADLである。)は維持できる可能性が強い。

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          3.記憶の仕組み

 脳は多くの神経細胞ニューロン)によって構成されるが、記憶は神経細胞の単位ではなく、複数の神経細胞をつなぐシナプスの単位で行われる

脳の仕組みはしばしばコンピューターに例えられるが、実際には脳とコンピューターの仕組みは大きく異なる。コンピューターでは1つ1つの電子回路に情報(意味)があり、そこに蓄積された1つ1つの情報を読み上げることで意味を読み取る。これに対して、

 脳ではたくさんのシナプスに分散されて記憶する「分散コード方式」が使われている。すなわち、1つ1つのシナプスだけをみても意味は読み取れない。
1つの神経細胞には約1万のシナプスがあり、いくつものシナプスが同時に活動している。それゆえ、シナプスの全体的な活動の関係性を読み解くことではじめて意味が読み取れる

近年、記憶を定着させることに関わる神経細胞の構造が明らかになってきた。

神経細胞樹状突起にあるスパイン(棘)が、重要な役割を果たしていることが分かっている。スパインシナプスの情報を受け取る側にできた突起であり、繰り返しの学習によって同じ情報を何度もインプットすると、同じスパインに繰り返し情報が送られる。

>これにより、特定のスパインが大きくなる。
スパインが大きくなると、信号を効率的に受け取ることができるようになる

>小さいスパインのうちはさまざまな要素で自然消滅しやすいが、繰り返し情報が入り、スパインが大きくなると消滅しにくくなる。

          ▼記憶のカギを握る「海馬」

数多くある脳の部位の中で、特に記憶に関係しているのが海馬である。

短期記憶海馬と前頭連合野が担い、

長期記憶海馬が中心となって担う。

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海馬から送られてきた記憶の情報は、電気信号として大脳皮質の神経細胞を刺激する

その刺激が強くなるほど多くのシナプスが組み合わせされて伝達効率が増し

特定の電気信号が通りやすい特別な回路ができる

③その回路が長時間にわたって持続することで、記憶が保たれる

④記憶を引き出すときは、その記憶の回路に電気信号が流れて思い出す。

海馬の機能が注目を集めたのは、1950年代以降である。
1953年、重度の癲癇(てんかん)を患っていたヘンリー・グスタフ・マレイソンが、治療のために海馬領域のほとんどを摘出する手術を受けた。

 手術の終了後、手術を受ける前の出来事やそれまでに得た知識は覚えていたものの、新しいことを記憶することができなくなっていた。もっとも、運転技術のように身体で覚えることに関しては学習することができた。
このことから、海馬は長期記憶そのものを司る器官ではなく、長期記憶を形成する前段階に必要な器官であることが分かった。←W。イソギンチャクのポンチ絵厚労省オレンジリングキャンペーン教科書より~

海馬は多くの記憶を整理し、覚えるべきものとそうでないものを区別し、覚えるべきものと判断した記憶を大脳皮質に送る。こうして送られた情報が、長期記憶となると考えられている。

W。コンピューターでいえばCPUではなくOSなのか

海馬のその他の特徴としては、年齢を重ねても神経細胞が増える」「ストレスに弱い」などが挙げられる。
@海馬は快や不快の感情を作り出す扁桃体とのつながりが強く、ストレスによって海馬の神経細胞は増える力を抑制されてしまう。

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~~扁桃体(へんとうたい、英: Amygdala)は、ヒトを含む高等脊椎動物の側頭葉内側の奥に存在する、アーモンド形の神経細胞の集まり。 情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つことが示されており、大脳辺縁系の一部であると考えられている。 扁桃核(へんとうかく)とも言う。←W。扁桃体(へんとうたい、英: Amygdala)は、ヒトを含む高等脊椎動物の側頭葉内側の奥に存在」の部分は検索冒頭の説明から引用したが、下記の詳しい解説文とは違っているが今回は深入りしない。

 

引用 

魚から人へ 扁桃体の暴走ー「うつ病」とは|教育解体新書〜しもさんのブログ〜

扁桃体とそのとなりにあって記憶をつかさどる「海馬」、そしてもう一つ「DLPFC(背外側前頭前野)」←W知らなかった!の3つは、互いに影響し合いながら連携して活動する。
海馬」がストレスホルモンの分泌を制御する働きをもち、

「DLPFC」が「扁桃体」の暴走を鎮める役割を果たす

~~~前頭前野前頭前皮質)は、複雑な認知行動の計画、適切な社会的行動の調節など、脳のもっとも高度な機能をコントロールしているといわれています。 背外側前頭前皮質dlPFC)は、その前頭前野に含まれます。~~~~←W。一般的に前頭前野前頭前皮質)が「複雑な認知行動の計画、適切な社会的行動の調節など、脳のもっとも高度な機能をコントロールしていると説明されている。 背外側前頭前皮質dlPFC)はその一部であり、扁桃体」「海馬」との連係機能を司っている。

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 しかし

>長期間のストレスが蓄積し、扁桃体」が過剰に反応し続けると

「DLPFC」が正常に機能しなくな

この「DLPFC」は、思考・判断・意欲をつかさどり、これが機能しなくなると、判断力が衰え、意欲も低下することになる。

 

また、

扁桃体」 の暴走によって過剰なストレスホルモンが分泌され続けると、そのストッパー役の「海馬」が制御不能に陥り、破壊され、萎縮してしまう。これにより記憶力が減衰する。

こうして判断力が鈍り、意欲がなくなり、そしてもの忘れも多くなる、〈うつ病〉の症状が現出するのだ。
皮肉にも、自己防衛のための「扁桃体」が自己に刃(やいば)を向けることになる

W。太古、魚類がオオムガイの餌食になるのを防ぐため恐怖感をインプットする扁桃体」が発達した。

  4.「思い出せない」には2種類ある(記憶の二層構造)

この20年ほどの研究で、アルツハイマー病は少なくとも初期段階においては「記憶が失われた状態」ではなく「脳のどこかにある記憶を引き出せない状態」であることが明確になった。このことは、「思い出せない」という状態が2種類あることを意味する。

 1つは、「思い出せないけれど、見る(聞く)と思い出す」状態であり、

もう1つは「見ても(聞いても)思い出せない(=既視感がなく、初めて見た印象を受ける)」状態である。

W,誰しもよくあることだ。認知症の中程度進んだ人でも、ふるい記憶の引き出しのから過去の実物をみた経験記憶を引き出すことはできる。老化による脳の退化とデメンティアの区別は医学的にできるが、両者は別物ではない。

 Wは認知症は脳の老衰である、との基本見解を維持する。脳の老衰は自然現象である。アンチエイジングできない。開き直って日々を楽しく精いっぱい過ごすこと。コレが一番大切なこと。しかし、それが難しいというのも厳然たる事実。要はシジフォス的世界を受け入れることが肝心。巨石が山のふもとに転がり落ちると下野し再度、山坂を上を目指して押し上げる、シジフォスの不条理の全体像を受け入れ、戦うことことだ。wはこうした想いを誰にも話したことがないし、話す必要もないと考えている。なぜならば、他者に自分の人生を語る必要を認めないからだ。Wが少し語れるのは反俗日記の中だけだ。それで良し!

   ↓

前者は自宅の部屋の天井の模様や浴室のタイルのデザインの記憶などが例として適切かもしれない。いざ自宅(もしくは学校や職場)の天井や壁、床のデザインを思い出そうとしても、思い出せないというケースは少なくない。しかし実際に見て確認すると「ああ、確かにこんな柄だった」と納得する。これはまさに、「脳のどこかにある記憶を引き出せない」状態である。すなわち、「見れば分かるが見ないと分からない(思い出せない)」状態である。

「思い出せない状態」と「記憶」がそれぞれ2種類ずつあることを踏まえてまとめると、以下のようになる。

1.自力で思い出せる状態・記憶(顕在記憶)
2.自力で思い出せない状態・記憶(潜在記憶)
3.そもそも覚えていない状態・記憶(記憶なし)

 記憶力を高めるというのは、3の状態を2に、そして2の状態を1に移行させることを意味する。W学校の教師のような真似はほぼ百害あって一利なし、とわかった。Wの悪い癖である。

     5.脳の構造から考える、効果的な記憶法

W。冒頭に戻った。

▼記憶力を高める要素①「感情」

省略

▼記憶力を高める要素②「興味」

省略

▼記憶力を高める要素③「出力」

記事冒頭に記載した。

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資料①アミロイドβ仮説による老人斑が脳神経を死滅させている説~もっともスタンダードな仮説。

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この説の矛盾点は資料③によれば
その1
認知機能の低下と老人班の多さが一致しない←W未知
その2
>認知機能の低下と脳委縮が一致しない矛盾←W。反俗日記に載せたことがある。
wacwac。その1とその2の矛盾が重なっているので、アミロイドβ仮説は補強する必要がある。
引用
アミロイドβは、アルツハイマー認知症に見られる老人斑の大部分を構成しているたんぱく質で、健康な人の脳にも存在し、通常は脳内のゴミとして短期間で分解され排出されます。

しかし、正常なアミロイドβよりも大きな異常なたんぱく質ができてしまうと、排出されずに蓄積してしまうのです。実は認知症を発症する20年も前から脳に溜まり始めていると言われています。

蓄積したアミロイドβは、脳細胞を死滅させると考えられています記憶の主体である脳細胞が死滅すれば物忘れが起こると考えれば、イメージしやすいでしょう。また、アミロイドβは血管の壁に沈着することもあり、脳出血の原因となることもあります。

かつてはアミロイドβの蓄積を確認するには、死後の脳組織を顕微鏡で観察するしかありませんでした。

>しかし、今ではアミロイドPET(アミロイドイメージング)という検査により、画像診断で生きている人の脳内のアミロイドβの蓄積量が分かるようになりました。

図1 AD進行に伴うバイオマーカー等の推移

                      老人斑と神経原繊維変化

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             アミロイドβはなぜ溜まってしまうのか

「体を作る栄養素たんぱく質は、体内でアミノ酸に分解され一旦肝臓に蓄えられます。そこから各臓器に送られ、アミノ酸からそれぞれの臓器に必要なたんぱく質が作られます。

アミロイドβは、脳内で作られたたんぱく質が分解されたもので、40個前後のアミノ酸からできています分解される時の微妙な切れ目の差で、無害で排出されやすいものと、毒性が強く、たんぱく質同士が互いにくっついて脳に溜まりやすいものに分かれます。

蓄積のメカニズムについては、まだ完全には解明されていませんが、加齢などにより分解や排出がうまくいかなくなると、毒性の強いアミロイドβが溜まり始めると言われています。

最新の研究では、アミロイドβの蓄積をアルツハイマー認知症の始まりとする「アミロイドβ仮説」に基づき、毒性の強いアミロイドβの産生を抑え、分解や排出を促す方法が研究されています。」

           アミロイドβ仮説とは?

アルツハイマー認知症の発症について以下の仮説で、2010年に提唱されました。アルツハイマー認知症の原因と考えられている仮説の中でも、現在最も有力と言われているものです。

1.たんぱく質を分解する酵素の働きの変化により、蓄積しやすいアミロイドβの割合が増えて脳に溜まり始める。
2.アミロイドβの毒性により、神経細胞シナプス神経細胞同士を繋ぐネットワーク)が傷つけられ、糸くずのような神経原線維変化を起こす。
.傷ついた神経細胞が次々と死んでいくことにより、脳が委縮認知症を発症する。

現在の新薬開発の主流は、このアミロイドβ仮説に基づいていますが、

>他にもアリセプトやレミニールなど、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬開発の元となったアセチルコリン仮説やオリゴマー仮説などがあります。アミロイドβ仮説を否定し、別のアプローチをする研究もあります。

アリセプト(ドネペジル)とは | 認知症ねっと

引用

        認知症に対してどのように効くのか

私たちの脳は神経伝達物質を介して記憶・学習を行なっているのですが、アルツハイマー認知症レビー小体型認知症では神経伝達物質の1つであるアセチルコリンが脳内において減少していることが知られています。

脳内にはアセチルコリンを分解する役割を持つ酵素であるアセチルコリンエステラーゼがあり、アリセプトはこのアセチルコリンエステラーゼの作用を阻害することで、脳内でのアセチルコリンの濃度を高め神経伝達を助けます。

       副作用

興奮やイライラ感、落ち着きのなさなどが出現することがあります。これは脳内のアセチルコリンが増加することにより、神経細胞が刺激されて生じるものと考えられています。投与開始や増量に伴い生じた場合は慣れてくるに従い自然に軽快することもありますが、介護者の負担が大きい場合にはアリセプトを減量・中止せざるを得ないこともあります。

またこれらの症状はアリセプトとは関係なく認知症の症状としても出やすいものであるため、これらの原因となるようないつもと変わった出来事がなかったかなど検討しましょう

     アリセプトの特長

認知症の周辺症状(BPSD)の中でも、意欲低下、無関心、抑うつといった症状への改善効果が報告されており、これらを伴った患者さんにとってよい適応となります。2015年現在、レビー小体型認知症に適応がある唯一の薬となっています。

コリンエステラーゼ阻害薬の中で、唯一高度のアルツハイマー認知症に適応のある薬です。軽度から高度まで適応があるため、途切れのない治療を行うことができます。1日1回の内服で済むため、飲み忘れの防止や本人・介護者の負担軽減になります。

 

認知症に関する取り組み|認知症|発生機序~さまざまな仮説~ |認知症 Cafést online

引用
「アミロイド」仮説
現在、多くの研究者の中で広く受け入れられているのが、この「アミロイド」仮説
アミロイドβ蛋白(Aβ)の前駆体蛋白(APP: amyloid precursor protein)からの分解によって生じるAβが、何らかの要因で脳内に沈着、この過程でタウ蛋白の蓄積、そして神経障害を引き起こし、最終的には神経伝達物質の異常や神経細胞死に至り、認知機能障害やBPSDといった症に影響してくる、という発症機序の仮説です。
また、APPをコードする遺伝子変異を伴った家族性アルツハイマー病(AD)があることも知られています。
アルツハイマー認知症では、アセチルコリンニューロンに強い変性が認められ、この中核症状にはアセチルコリン系障害が関与すると考えられることから、ドネペジル(商品名アリセプト)~エーザイ認知症治療薬の中でも古くから使用されており、国内外とも大きなシェアを占めていますなどのコリンエステラーゼ阻害薬が臨床使用され、アルツハイマー認知症の中核症状に対する効果が得られています。
しかしながら、例えば、「対象者の脳内に、アセチルコリンに反応する神経細胞が必ずしも十分量残存していない場合」、また「アセチルコリン作動性ニューロンのみでなく、皮質や海馬の標的部位にも障害がある場合」、さらには、「アセチルコリン作動系以外にも、ドーパミンセロトニングルタミン酸など、さまざまな神経伝達物質の障害もみられる場合」、その他、さまざまなタイプの認知症が併発する「混合型認知症である場合」などなど、発生原因の特定についてはケースバイケースで、その治療効果には個人差も大きいと考えられます。
「NMDA受容体」仮説
アルツハイマー認知症における記憶障害には、グルタミン酸作動性神経系も関与するといわれています。アルツハイマー認知症ではシナプス間隙のグルタミン酸濃度が持続的に上昇、グルタミン酸受容体のサブタイプであるNMDA(N-methyl-D-aspartic acid)受容体が持続的に活性化されているため、シナプティックノイズ(持続的な電気シグナル)が発生し、記憶を形成する神経伝達シグナルが阻害されることで、記憶や学習機能が障害されるとされています。
また、NMDA受容体はカルシウムチャンネルと連動しているため、高濃度のグルタミン酸による過剰な興奮が生じると、カルシウムイオンが大量に流入、必要以上に酵素が活性化され、細胞毒素を誘発して細胞死が起こるとも考えられています。
それらを背景として、NMDA受容体を阻害することにより、アルツハイマー認知症における①記憶・学習機能障害、及び、②神経細胞障害を抑制する、という目的でNMDA受容体遮断薬が開発されました。
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アルツハイマー病の原因遺伝子、感受性遺伝子 | 脳研コラム | 新潟大学脳研究所

引用

「はじめに:激増するアルツハイマー病(AD)~~W。 アルツハイマー病(アルツハイマー英語: Alzheimer's disease、略:AD)~~

国際アルツハイマーリポート(文献1)によると、2015年時点の認知症患者は世界で4,680万人に達し、2050年には1億3000万人を越えると推計されている。年間あたりの新規認知症患者数は990万人と見積もられ、実に「3秒に1人」が認知症を発症する時代に突入した。今後世界の高齢化はますます加速するとみられ、それに伴う認知症の社会経済、医療経済に及ぼす影響は計り知れない。今や世界的な規模での認知症克服は危急の課題である。

認知症の半数以上はADであり、「一度発達した知的機能が脳へのアミロイドベータ(Aβ)タンパクとタウ(tau)タンパクの蓄積に伴って緩徐進行性に障害される疾患」と定義される。

AD先天的要因である個々人の遺伝情報と、後天的要因である環境要因が複雑に絡み合って発症する「ありふれた疾患」で、加齢が最大のリスクファクターである

>遺伝子に関しては、変異の頻度は低いものの疾患寄与率が極めて高い遺伝子原因遺伝子)や、逆に頻度は高いが疾患寄与率の低い遺伝子感受性遺伝子)など(図1)、これまでに様々なものが同定されている。

   原因遺伝子

引用

1990年代に常染色体優性遺伝形式の家系を対象にしたマイクロサテライトマーカーによる連鎖解析により若年発症型の家族性ADの原因遺伝子が特定された

浸透率はほぼ100%で、親とおおよそ同じ年齢に達すると発症する。これらの遺伝子がコードするタンパクは全てAβの産生に関与することから「Aβ仮説」(文献2)が提唱され、それに基づく数多くの基礎研究、臨床研究が行われてきた。本仮説に議論の余地はあるものの病的Aβ、とりわけAβ42の代謝異常(産生増加、異常蓄積、クリアランス不全など」

感受性遺伝子 APOE

APOE(19q13.32)は人種を超えた最大かつ最強のAD感受性遺伝子である。

ADとAPOEの最初の関連は1991年のNambaら(文献6)の報告にさかのぼる。

>彼らはAD脳に特徴的な構造物である老人斑と神経原繊維変化に、APOEが共局在していることを免疫組織化学的に初めて示した。1993年にはRosesらのグループが家族性、及び孤発性の晩期発症型ADを対象とした分子遺伝学的解析によって、APOEとADの関連を立て続けに証明した。

日本人を含む様々な人種で検証され、APOE-ε3アリルに対してAPOE-ε4アリルはADの強力なリスクファクターであること、反対にAPOE-ε2アリルは防御的ファクターであることなどが明らかにされた。自験例による解析でも同様の結果が得られており、APOE-ε3*3に対するAPOE-ε4*4の粗オッズ比(95%信頼区間)は28.78(16.33 - 50.74)に達した(文献14)

その他にもAPOEの遺伝型・アリルは認知機能、脳構造、液性バイオマーカー(Aβやtau)などの量的形質と強い相関が認められる。特にAPOE-ε4アリルの保因者はAD発症のリスクが高いことから、予防介入を試みる探索的治験が海外で展開されている(文献7)

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www.osaka-cu.ac.jp

引用

最近の研究により、アミロイドβは、アミロイド線維を作る前に、数個~数十個の分子が会合した小さな集合体(「オリゴマー」)を形成し、これが脳内を泳ぎ回って神経細胞シナプスに作用し、その機能を邪魔することで認知機能の低下が起こると考えられるようになってきました(「オリゴマー仮説」)。この新しい考えは、アルツハイマー病の脳ではオリゴマーが増えているという観察結果とも合わせて、アミロイド仮説の問題点を解決するものとして、現在多くの研究者に支持されています。しかし、アルツハイマー病の発症に、オリゴマーだけでなく老人斑が共犯として働く可能性が根強く残されていました。

W老人斑は見当たらなくてもアルツ発症

新しいモデルマウスは老人斑が無くてもアルツハイマー病を発症し進行することが分かりました。つまり、新しいモデルマウスでは、8カ月齢頃より神経細胞内にオリゴマーが蓄積し、それとともにシナプスの機能が低下し、記憶障害に基づく行動異常が現れました。さらに高齢化してくると、記憶の中枢である「海馬」と呼ばれる部位で、神経原線維変化の前段階である異常リン酸化タウやグリア細胞(アストロサイト、ミクログリア)の活性化や神経細胞の消失も確認できました。念のためにマウス寿命に近い24カ月齢のモデルマウスを調べたところ、老人斑は全く存在していませんでした。」

アルツハイマー病でみられる異常脳病理変化の多くがオリゴマーだけで引き起こされることを明らかにした富山准教授らは、新世代の認知症薬のターゲットとして、老人斑ではなく、アミロイドβオリゴマーに特化した治療戦略の重要性を提唱しています。」
 

 

【江川卓 村田兆治 小松辰雄】1981年日米野球でロイヤルズと対戦!昭和の速球トリオそのストレートはメジャーリーガーを抑えられるのか?~~脳内記憶システムの解明未完記事。~~


【江川卓 村田兆治 小松辰雄】1981年日米野球でロイヤルズと対戦!昭和の速球トリオそのストレートはメジャーリーガーを抑えられるのか?

wacwac。上に掲載した動画のシーンは自分の記憶の中に鮮明に残っている。この時、球場に足を運んでピッチャーズマウンドとバッターボックスが一望できる三塁側内野席中段付近から、村田兆治江川卓、小松辰男の球筋を見て強烈な印象をもった。

 村田兆治江川卓の糸を引くような球筋はバッターの3メートルぐらい手前から二段ロケットが点火され加速がついたように伸びた。打者は二段ロケットの点火に対応できなかった。観客席のWはこれだけ打者の手元で加速し浮き上がったら物理的に対応できない、という感慨を持った。←目の錯覚だ!

よく言われるホップするストレートということなのだが、そのような球筋はバックスクリーン右側の中継カメラの定位置からは見る人が見なければわからない

球が伸びている気配が画面から感じられるかどうか、ホームプレート付近の球の勢い(球筋)、打席の打者の動作を注視しなければストレートが打者の手元で伸びている<気配>は感知できない。視聴者、観客に経験による既視感があるどうかの問題でもある。

 この試合に投げた3投手の最期に登板した小松辰男の球筋は明らかに違っていた。

二段ロケット点火の加速はなく、ズドーンとただ速いだけだった。リアル打者目線で言えば、小松のような球筋は振り遅れはあっても芯に当てることができる。球速が微妙に落ちると打てないストレートではない。だから彼は抑えの投手だったのだろう

 ところが村田、江川のストレートはバットの芯に当たらない一種の超速変化球に等しい。

 厳密に言えば、引力と風圧に逆らって、球速が落ちず、真っすぐホームプレートに向かってくるストレートはあり得ない。

投球は受け手に①近づくほど球速を落とし②微妙に落下する、というファクターをグランドの選手は経験によって体感している(既視感)ので、グラブ、ミット、バットを一瞬、その球筋に合わせて対応させる。コレが普通の球筋現象と選手の対応である

>観客は既視感の目線で球筋を想定するが投球は想定よりも上を通過する。

 ところが、野球のレベルが上がっていくと、①や②の現象が低下する。例えキャッチボールでも相手の軽く投げた球が手元ですっと伸びてくる。ましてや、レベルの高い投手の伸びるストレートを芯に当てることは難しくなる。

ストレートの逆スピンの回転数が上がれば投球の自然落下に逆作用が生じるので、体験的既視感の①②現象と違った一瞬、想定とは違う、(球のスピードは落ちず、微妙な自然落下しない)球筋がうまれる。投球の残像効果の延長を一瞬想定するが、実際の球筋はスピードが落ちず落下しない?だから浮き上がって見えるし、打者の手元で一瞬ボールが止まって、急速に伸びているように錯覚する。

過去記事で投手のストレートの回転数を取り上げたことがあるが(研究記事引用)、最大の回転数の球を投げるのは中日の山本昌 - Wikipediaであった。

ストレートのスピードは140キロに達するかどうかでも、抜群の逆スピンの回転数によって打者の既視感は狂わされた。曲がり球も一級品(特にカーブ、スクリューボール)、コントロール抜群、観察力も相当なもの。しかし長年投手であり続けられた秘密の一つはそのストレートにあった。もっともプロ野球には山本昌的ストレートの質を持っている投手は指折り数えてかなりいるが、緩急などが山本昌投手ほどではなかった。

ちなみに、阪神藤浪晋太郎投手のストレートは、逆スピンがあまりかかっていないシュート回転が多い。ただし、シュート回転でも勝負している投手は大リーグにいる。投手としては圧倒的に不利な要素である手先の不器用な彼は開き直り、が必要だったが、その境地に達する前に、イップスになってしまった。

 村田兆治江川卓級の投手は

Wのようにマウンドとバッターボックスを一望できる位置から観戦すると打者の手元で二段ロケットが発射された球筋に錯覚する。

~~~(球場観戦の醍醐味を思う存分味わえる定位置はバックネット真裏ではない。目線を少しづらしただけでピッチャーマウンドと打席を一望できる観客席。球筋と打者の技術が分かり易く、ダイアモンドも一望できるから、内野手の守備力も解る。ここに陣取って観戦すれば2軍野球も実に奥深く面白く楽しめる!

プロ野球のレベルの高さ、懸命さが解り、すべてのプロ野球選手をリスペクトできるようになる。Wは2軍野球の方が面白く、野球を観戦を楽しめる。

TVなどの動画野球はグランドの実野球と次元が違ったものとみなしたほうが良い。球場に行けば、なぜ負けたのか、納得できるノムさんがいってように「不思議の負けなし」である。球場に通っているような人たちは、応援しているチームが例え負けてもその負けを体感で納得できているからまた球場にいけるのだTV観戦者はその恩恵に預かれないから、フラストレーションがたまる)~~~

 

錯覚体験的既視感によって、投手の投げる球筋はこういうモノだという一瞬の想定が外れた結果として、発生している

物理的にはその球筋はバッターボックスに近づくほど球速を落とし、微妙に落下している超スローモーション画像を解析すれば物理法則が明確に作用しているのが解る。ただし、その①②の作用の多少という大問題がある

以上のファクターを打者目線でいえば打席の打者はミートする瞬間までボールをどこまで見ているかどうかという動態視力の問題になる。見えないし、みていない。コレが結論。ただし、動態視力抜群の打者はいる、例えば、イチローさんノムさん説のよればイチローは天才。常にストレート待ちで変化球に対応できる。であれば、プロの投手VSプロ打者における投手の根本的アドバンテージが少なくなる。

若いころのノムさんはそれができず、スランプに陥ったころ、配球や癖などを読むことで対処した。また、普通の打者でも打席で球がよく見えるようになることがあるし振ったらなぜか芯に当たりボールが飛ぶ時期がある。しかしその反対の期間が長すぎる。コレが普通の打者。もっとも、微妙な打撃技術の狂いも影響する。

 なおバッテングセンターの速球だと、140キロまでは、物理的法則をきっちり反映した球筋であり、フォーム、スイングの軌道に関係なくフルスイングで芯に当てるのは簡単

140キロを超える速球の場合、今まで書いてきた球筋の問題とは違って、網ネットの後方にあるマシーンのリリースポイントが慣れないとつかめずタイミングが取れないという難点が生じる。球筋が見えなくなり、球は一瞬でホームプレートを通過するので、とりあえず、その近辺をスイングするだけに終わり、こんなことでは芯に当たる確率は極端に落ちる、と実感できる

プロ野球の打撃練習でもバッテングマシーンをホームプレートに近づけ打っている。多分無駄のないスイングやフォームの練習をするためだろう。大振りをすれば芯に当てるのは難しい。

 Wのような素人のバッテングフォームには無駄があって対応しきれない。ある程度、理にかなったフォームとスイングをしないと打てない。

>隣で打っていた人がWと違っていとも簡単に芯に当てていたので、後ろに回ってフォーム、スイングの軌道を観察すると、なるほどな、自分とはレベルが違う、と感心した経験がある。

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 今回の記事を書く前の構想では、上記のようなうんちくを垂れる予定はなかったが、書いているうちにこういうことになって、本論に入る時間が無くなった。

本論のテーマは、上記の動画の試合に観客として立ち会ったWの記憶違いを深堀する予定だった。

 この試合は調べてみると、1981年、後楽園球場、日本プロ野球VSカンサスシティーロイヤルズだった

Wは東京ドームで見たと記憶していた。ドームは1989年(昭和63年~昭和最後の年~)に開場された

村田、江川が対戦したのはカービーパケットがいたミネソタツインズだったと記憶していた。Wの観戦したツインズの来日は1989年(昭和63年)、実に81年の8年後だった。Wは8歳年をくっていたわけだ。村田江川は登板していなかった。

1981年後楽園の村田、江川の球筋の強烈な印象と1989年東京ドームのカビーパケットの雄姿に、コレは凄い選手だなとほれた記憶が一体化していたのだ。鮮明な記憶同士が重なり合って記憶の貯蔵庫に埋もれていた、のか引っ張り出された際に重なり合ったのか。

ja.wikipedia.org

パケットは亡くなっていた。享年45歳。緑内障で引退するまで好成績を残した。流石だ。センターを守っていた。守備も良かった。

1995年も打率.314・23本塁打・99打点を記録したが、緑内障に冒されて右目を失明し、1996年シーズン前に引退を表明した。

先に指摘した動体視力の問題は緑内障になってもこれだけの成績を残せたのだから、動態視力が良いから打てたのだ、とは言い切れない、とわかる。

Wの持論ではバッテングというモノは天性の要素が大きく練習しても打てない者は打てない。先日、桑田真澄の草野球のバッターボックスのシーンを動画で見たが、投球の球筋に実にうまくバットを乗せて打っていた。見た目は格好よくフルスイングしていないがバットの芯に当たり軟球でもボールがよく飛ぶ。HRだった。点じゃなくて線で打っているとつくづく感心した。天賦の才だと思う。

以前、ドジャースいまツインズで好成績中の前田健太投手のバッテングも凄いものがある。高校時代に感服した。Wは投手としてはプロでは通用しないと思っていたが、天才だったのだ。それを見抜いたカープの目は鋭い。

もっとも、高校時代にいいカーブを投げられる投手はプロに行って大成するパターンが多い。工藤公康しかり、桑田、前田~。今、MLBでも良いカーブを投げる投手が台頭している。

   カービーパケット

引退後

「同年ロベルト・クレメンテ賞を受賞し、1997年背番号34』が球団の永久欠番に指定された。資格1年目の2001年サンディ・コーファックスルー・ゲーリッグに次ぐ史上3番目の若さアメリカ野球殿堂入りを果たした。」←W。

身長
体重
5' 8" =約172.7 cm
210 lb =約95.3 kg

エネルギーの塊のような選手だった。

ウィリー・メイズ - Wikipedia級の選手だったと思う。

アストロズ

ホセ・アルトゥーベ - Wikipedia

もそういった選手167センチ、74キロだったが、サイン盗みの汚名を張らせないまま、今年は成績をがくんと落としてけがを理由に欠場中。スタンドからサイン盗みをして、ベンチのゴミ箱をたたいて変化球の合図をしていたという。

カービーパケットやウィリーメイズタイプの選手は日本プロ野球の歴史の中にいなかった。なぜなのだろうか?マイナーの底辺から頂点メジャーの野球システムの違いもある。

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  Wは私的な事情で脳内記憶の仕組みを知らなければと思っている。自分自身の日常生活でも自分がオヤッと思うほどの小さな失敗の繰り返しを自覚するようになった。

印象深い山歩きをした場所の名前を覚えようとしても忘れてしまう。他にもその手のものがある。景色絵柄は実に鮮明なのだが特定の名前を忘れた際に覚えようとしているがまた忘れる。特定の名前が記憶できないのはなぜだろうか。こんなことはかつてなかった。覚えようと念じれば、かなりの期間、記憶に残った。まして、特定のモノの忘却の繰り返しなど決してなかった。

 さらに認知症の方の不思議としか言いようのない脳内システムが具体的にどうなっているのか知りたい。←認知症の教科書的な本や記事をたくさん読んだが、そうした知識では追い付かない、納得できない場面に遭遇すると、別な角度からの見方が必要性を感じる。

 いっぽうで、Wには簡単に忘れられないことも多数ある。

以下の参考資料について考え整理してみるつもりだったが、最近の忙しいスケジュールからその時間は後回しにすることに決めた。一端参考資料をアップして、時間を見つけて続編の記事を書くことにする。

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参考資料① この資料にWの求める情報がかなり含まれている。時間を見つけて探索する。

japan-brain-science.com

参考資料」②

「覚えるのが苦手な人」が記憶力を高める方法2選 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 一般社団法人アクティブ・ブレイン協会 会長

記憶力の限界とは?

資料③ 良いところをピックアップしたい。①参考資料との関連


記憶力の限界とは?

【MLB 日本語字幕】鈴木イチローは最高の打者?トレバー、バウワー投手のブレイキング、ポイント。【MLB 日本語字幕】トレバー・バウアー投手がダルビッシュ有投手の投球術を分析

Is Ichiro Suzuki the BEST Hitter Ever?! | Breaking Point w/ Trevor Bauer

鈴木イチローは最高の打者?トレバー、バウワーのブレイキング、ポイント。

~W。イチロー選手晩年、マーリンズのころ。

wacwac。グーグル翻訳使用でブレイキング、ポイントとそのまま出てくる

日本語訳に適当な言葉が見当たらない

端的に言えば、かつての日本プロ野球界に解説「革命」を起こした野村克也の目>~~週刊朝日連載だったと思う~~に相当するものだと意訳できる

だったら、<トレバーバウアーの目>。いや違うな。

 

 野球分析大家の野村に比して、トレバーバウアーの特徴はWEB版であること。

①しかも、現役の一流投手の実践的解説という意味では野村氏を超えている。

さらにリアルYOUYUBE発信で、動画処理技術を駆使できるから、一種の鬼に金棒状態。流行りのラッキングシステムの操り手が現役一流投手とおもって間違いない。

 

日本球界では引退選手YOUTUBEでも見当たらない。←他愛のない自慢話やエピソードの繰り返し。我々ファンの共同幻想に依存して独自の境地を切り開く<知>がない。

ja.wikipedia.org

(現在はレッズ所属現役ローテ投手、その前はクリーブランドインディアンスの主戦投手。Wの支持するシカゴカブスが呪いを解いて、Wシリーズチャンピオンに輝いた2017年。この投手のWシリーズ中の自作ドローン修理中の事故で登板不能になり世界一にさせてもらったようなものだった。)がマウンドに上がっている現役投手として実際に起こっている、起こった事態を深く分析し、~~~デジタル映像処理技術で詳細な再生可能領域は広がった~~次ぎの登板に生かすこともできるが、今回のイチロー版のように記念碑にもなる。

 先日のダルビッシュ有、(シカゴカブス)がコロナシーズン6勝目を飾って月間MVP賞を受賞した際の対戦相手シンシナティ、レッズの先発投手がトレバーバウアーだった。

バウアーはダルビッシュ有を高く評しているようで、2019年に対戦しバッターボックスの立った際の、ダルビッシュの全投球内容の映像を細かく分析するYOUTUBEもアップしている。

こちらの方を先にあげようと思ったが、やはり、投手の投球よりも打者の打撃技術の奥深さに魅かれ、トレバーバウアーVS鈴木一郎のブレイキングポイントをアップした。

>鈴木一郎選手はなぜメジャーであれほどの成績を収めることができたのか、納得できる解説がコレだ。

 なお、Wは日本人選手をひいきすることは全くない。彼の地の選手と日本人選手は横一線において観戦する。なぜ皆さんが日本人選手を応援するのかその心境が全く理解できない。

 半世紀以上前、

村上雅則 - Wikipedia

マッシー雅則村上投手(南海ホークスからの留学投手。SFジャイアンツ所属)が勝ち星をあげ始めた時代と日本人大リーガーを応援する姿勢は、変わってきたようだ。

 Wは野球少年をやっていた頃から大リーグに興味を抱き贔屓チームや選手の成績をチェックしていた。日米野球があれば球場に見に行った。野茂が大リーグで好成績を上げ始めた時代、大リーグ人気が高まったがWは大リーグに関心がなくなった。もっともその時代になると、大リーグの人気は他のビッグスポーツに押され気味になって、自分が熱を挙げていた時代とは何かが違ってきた。凄い選手は次々に登場してくるが国民的なスター選手は現れなかった。

もともと、イチローのようなプレースタイルは好みではなかったこともあるが、イチローの大活躍にも無関心だった。

 今アメリカにわたって野球をするプロ野球選手は多数に及び、その金銭欲や名誉欲、帰国後などあらゆる面で当時とは雲泥の差で条件は満たされている。彼らは一個人としてそうした野望(きれいに夢と言い換えても良い)を叶えるためにアメリカに行った。なにも日本国、日本人、日本プロ野球を代表してアメリカに行ったわけでは全くないのに、ファン側の帰属意識のチグハグサはどうだ。Wには異様というほかないが、Wこそが異様なのかもしれない。WBCなる催しもほとんど無視することに決めている。

 イチロー選手は好みの選手ではない。

しかし、バウアーの解説にあるように技術は凄い。理屈では解っていてもバッターボックスで実行できる打者は希少だ。柔軟強靭な身体能力、野球脳も必要だとこの解説でわかる。良いものはいいということか。

 

>なお、イチロー選手の自身の打撃、走塁の解説動画も以前出回っていたので探してアップしておく。合わせて視ると、イチロー側から視たVSバウワーは打つべくして打ったという感じ。ヒットゾーンを、詰る手元から先まで想定して打席に入れる打者はそれだけでも余裕ができる。VSバウアーの2本目のヒットはまさにコレ。バットの根っこ当ててバットを折りながら、ハーフライナーで投手の頭を超え二塁手追い付かずセンター前に転がるヒット。例えセカンドが捕球しても走り出すのが早いので一塁セーフ。情報ではインコース高めの苦手ゾーンなのにボールを手元まで引き付けきれいな軌道を描いてスムーズにバットが出てくる。左バッターはあの打ち方でしかインコース高めはヒットにできない。普通の打者はファールか空振りになる。またボールの軌道球種によって長打も狙いのスイングもできることが見事に解説されている。


Is Ichiro Suzuki the BEST Hitter Ever?! | Breaking Point w/ Trevor Bauer

このバッテング理論の動画は短く編集しなおされているようだ。この続きが以前アップされていてバットの芯ばかりがヒットエリアではない。根元の方から先までヒットエリアは広がる、という理論が披露されていた。


天才イチローのバッティング理論

プロ野球 公開!イチローの盗塁講座 W.理にかなっている。


プロ野球 公開!イチローの盗塁講座

打席はトレバーバウアー投手。ダルビッシュ有の投球術の分析。外角のカットボールと同じ軌道を描いて大きき曲がりバットを振った時点で完全ボールゾーンになるスライダーの出し入れ。リリースポイントがボール一個分しか違わないので同じ腕の振りから投げているように見える。ボール3個分の違いがあれば打者は投げる球種の違いを見分けられるという解説が面白い。


【MLB 日本語字幕】トレバー・バウアー投手がダルビッシュ有投手の投球術を分析

菅某、党員投票回避、自民総裁出馬意欲の猿芝居。アベ長期政権の愚劣な破綻形態が明らかになった今、「猿芝居」自民党総裁選の演出しか術がなく、台本の筋書きはすったもんだの耳目を集め、結末はアベ、アンチテーゼ偽装、周回遅れ、無理筋共産を抱え込む野党封じの意味しか持たない石破茂総裁に帰着。日本政治はバイデン米大統領候補と同じく激動する世界情勢に過去形対応。

news.yahoo.co.jp

日本に拘らず冷静に世界の政治を見渡してみると、先発国の政治の硬直化、混迷が目立つようになってきた。

トランプも酷いがバイデンも周回遅れの人物であることははっきりしている。

ジョー・バイデン - Wikipedia

   人物

  引用

「2016年8月15日、ペンシルベニア州での演説で、ドナルド・トランプへの批判のために「(日本が)核保有国になり得ないとする日本国憲法を、私たちが書いたことを彼(トランプ氏)は知らないのか」と発言。アメリカ政府の要人によって、アメリカによる日本国憲法の起草を強調することは異例である[36]

【米大統領選】バイデン副大統領「私たちが日本国憲法を書いた。日本は核保有国になり得ない」 トランプ氏の容認論批判、異例の発言 - 産経ニュース

サンダースなんていうのも、Wは全く魅力を感じない。主張の根幹が昔回帰すぎる。

エリザベスウォーレンの主張は2回ほど引用させてもらった。格差社会に対する富裕層の税負担について論じたものだが、契約社会、現場の労働の大切さに踏まえた筋の通った意見である。

エリザベス・ウォーレン - Wikipedia

   アメリカ合衆国上院議員

en:United States Senate election in Massachusetts, 2012

2012年選挙

2011年9月14日、2012年のマサチューセッツ州上院議員選挙に民主党候補として出馬することを発表した。2010年、テッド・ケネディが亡くなった後の特別選挙では共和党スコット・ブラウンが選出されていた[70][71]。1週間後、ウォーレンがアンドーバーで行なった演説の動画がインターネット上で話題となった[72]。その中でウォーレンは、富裕層により多くの課税をすることは「階級闘争」となるのではないかとの意見に対し、他階級での経済基盤なしではアメリカでは誰も富裕層に入れないと指摘した[73][74]

この国では自分の力だけでは誰も富裕層に入れない。誰も。
あなだが道端で商品を売り我々の中の誰かが買い取り、あなたは我々の中の誰かを雇い教育費を支払う
我々の中の誰かが支払った税金により警察署や消防署が守ってくれるため工場は安全を保つことができる。我々の誰かを警備に雇えば工場での強奪の心配もない。
今あなたが工場を創立すれば、大失敗するかもしれないし逆に大成功するかもしれない。努力を続けるべき。
>しかし社会契約の基礎の一部として、富を得たなら協力してくれた人々にお返ししなくてはならない。

2012年アメリカ合衆国大統領選挙において、再選を狙うオバマ大統領はウォーレンの言葉を引用した[75][注釈 1]

 

イタリアの現政治状況が、どのような政治過程を通じて、5つ星運動と北部同盟の政権になったのか、生で理解不能

フランスは上部のエリート中心、中央集権主義の政治構造は理解できるが、庶民レベルの政治目線が実際どのように変転して今に至っているのか、ぼんやりとしかわからない。

イギリスは19世紀の覇権国家の没落としてみると、あんなものだろう。EU離脱を日本のマスコミは騒いでいるが、サッチャーの対統一ドイツけん制優先のEU結集過程、通貨同盟不参加ポンド維持などを考えてみると、いずれは離れていくのは必然。

ドイツメルケルの日本では評判が良いようだが、ピンとこない。

結局、EU結成以降、そこかから、経済的利得を得たのはドイツ資本主義だった。EU中銀はフランクフルトにある。立ち回りが上手い。流石、世界戦争で二回も負けた国柄で、その反省が生きているドイツ資本主義の東方進出はEUの仮面を被って成し遂げられた。

先般、ドイツ国債金利を調べたとき、日本よりのかなり低くなっているのにはびっくりした。強蓄積したドイツ資本のEU外周部への拡散と国内の空洞化の進展が、どのように推移するのか、専門知識を動員しなければ、解らない

スウェーデンにはもともと魅力を感じなかったが、今回のコロナ渦の対応とじっと観察してこの国の実態を垣間見た気がしたこの国は社会ファシズム的な国柄で、その理念政策は特殊な歴史経緯、地政学、国内事情によるもので、他国が模範とできるものではない

>日本の多く人たちが知らないのは、スウェーデン資本主義の構成において、1つの財閥関連がGDPの60%を占めているということである。

>この経済的集中に対応するのが政治面での集中制であり、与野党間の政策的な振れ幅は小さい。こういった経済政治面での<同質性>が今回のコロナ事態に対する「自由放任政策」を可能にし、そこに命の優先順位が実行されているのも事実である(もっとも普段から、医療現場では命の優先順位政策が実行されている)

移民に対して寛容な政策をとってきたのも民主政の原則と労働力導入政策が一対になっているという側面がある。

 引用

新型コロナ「第二波がこない」スウェーデン、現地日本人医師の証言

https://forbesjapan.com/articles/detail/36353/4/1/1

2019年にはスウェーデンにおける70歳以上の高齢者は約150万人であった。19万1910人が自宅でヘルパーの助けを借りる要介護者であり、7万9410人が介護施設に居住する高度要介護者であった(2020年1月時点)。

>つまり、70歳以上の高齢者のうち、約18%が要介護者である。

スウェーデンの新型コロナ感染症による死亡者の90%が70歳以上の高齢者であり、死亡した高齢者の約80%が要介護者である(図6)。

スウェーデンで高齢者を中心に死亡者が多く出たのは、介護施設でのクラスターが多発し、自宅に住む高齢者へもヘルパーを介して感染が持ち込まれたためである。」

       多くの死亡者が出た介護施設

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多くの犠牲者が出た介護施設であるが、介護施設の入居者の過半数認知症を患っており、残りは、基礎疾患を複数持つ全身状態の良くない高齢者である。入居してから死亡するまでの期間は比較的短いことが知られている(図7)。

>入居期間が中央値で2年前後というこのデータは、予後が長い認知症患者を含むため、認知症以外の患者に関してはさらに短くなる。

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同様に認知症の患者を含んだデータであるが、入居後18カ月までに約40%が死亡することがわかっている(図8)。

介護施設の入居者は予後が良くないという理由により、社会庁は、介護施設での感染者は原則として病院には搬送しないとする指示を出していた

>これは、新型コロナ感染症に限るはずであったが、介護施設で常駐医師がいないなど医療従事者が不足しており、

@医師が遠隔診断で病院に搬送しない判断をしたケースもあったようである。

@その中には、適切な診断が下されないまま、救命目的の治療ではなく緩和治療に自動的に移行したケースもあり、不幸な転帰をとった高齢者も存在した。この点は、大きな社会問題となっており、今後、外部調査委員会の調査により、改善すべき点が明らかにされることになっている。

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引用

「一方で、新型コロナ感染症による死亡者の平均年齢は、現時点での社会庁の統計によると83歳であり、2019年のスウェーデンの平均寿命は83.1歳である。

>83歳時点における平均余命は、スウェーデン生命表によると7年程度であるが、前述の通り、介護施設に入居している基礎疾患を持つ要介護高齢者の予後は悪く、したがって、平均余命は短いと考えられる。

そのため、新型コロナウイルス感染により、死亡が若干前倒しになっただけだとする見方もある。もしそうであるとすれば、長期的には超過死亡率は相殺されてくるはずである。例年よりも多かった死亡者数は、現在では、例年以下にまで減少している。」

W。スウェーデンは社会ファシズム国家である。介護施設はコロナ渦に限らず通年的に姨捨山状態であった。1990年代末期の社会保障福祉の制度改革によってその傾向は促進された。

W。日本とスウェーデンの自然感染に任せるコロナ対策の類似性はエマニュエルトッドによる両国の家族形態の類似性によって、説明できないこともない。

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「西欧の基本的な家族型は、絶対核家族、平等主義核家族、直系家族、外婚制共同体家族の四種であり、これをトッドは親子関係と兄弟関係に従って以下のように分類した。

@ここで非平等とは、平等への無関心(絶対核家族)と積極的な不平等(直系家族)を含む用語である。」

  親子関係
自由 権威
兄弟関係 平等 自由・平等
平等主義核家族
権威・平等
外婚制共同体家族
非平等 自由
絶対核家族
権威・不平等
直系家族

W。日本人が何となくスウェーデンやドイツに親和性を抱く理由も解る。

W.この報告書を書いたスウェーデン人を夫とする女性医師もスウェーデン人になりきっている。日本には姥捨て、間引き、孤絶の歴史とその自省があるが、スウェーデンはそれを開き直ることはできても、自省する文化がないのはこの医師が高齢者への残虐な命の選別の実態よりも、スウェーデンのコロナ対策が有効に機能したことを前面に出していることからも分かる。

老兵は死なずただ消え去るのみ」(Old soldiers never die; They just fade away)

ではなかった。スウェーデンでは計画的大量殺人が実行されたのである。

@医師が遠隔診断で病院に搬送しない判断をしたケースもあったようである。

@その中には、適切な診断が下されないまま、救命目的の治療ではなく緩和治療に自動的に移行したケースもあり、不幸な転帰をとった高齢者も存在した。

この点は、大きな社会問題となっており、今後、外部調査委員会の調査により、改善すべき点が明らかにされることになっている。

********

←W。スウェーデン社会の構造は歴史的に社会ファシズムの形態に踏み込んできた。その結果、グローバル資本制進展の下、資本の動静に左右され行き詰ったスウェーデン型高福祉高負担社会の改革は高齢者の反人間的な合理化処分(施設収容=姨捨山、地域財源移譲の在宅訪問介護も上手く機能せず、家族介護増加)にまで行きついたという道筋の論考はなされない、であろう。だったら、こうした調査、改善は形だけのものに終わる。

もっともスウェーデンのような人口扶養力の小さい国は、どうしてもタイトロープを渡らなければならない、というハンデがある。グローバル資本制下で最大の決め手になるのは人口扶養力という古典的要素である。いつかは量は質に転化する。

>これから始まる9月自民党総裁選をめぐる動向は、前回の記事でもふれたように劇場型政治で国民の政治意識を撹乱し、アベ長期政権の本性丸見え(特権層の特権層による特権層のための政治)のコロナ渦対応、経済不況対策のあまりにも惨めな失態を消し去るために国民の耳目を逸らし野党勢力注目の方向に向かわないようにする大目標以外に何もない。目の前のコロナ渦、経済大不況事態を打開する手立てなど一切ない。

もはや自民党は政治動物次元に転落している。

 官房長官の総裁選出馬意欲などは予め陰に陽に示し合わせた台本通りに事を運んでいる猿芝居の幕開けでしかない。アベの失態、不人気を共有する立場の己には首相が務まらないくらいは解っていても菅はわざと総裁選に出馬意欲があるようにふるまって猿芝居の対抗軸を作りを演じて盛り上げているつもりなのだ

菅以外にもモーリシャス重油大流出で子供のような対応しかできなかった小泉進次郎環境相が押すという河野などが出馬意欲を示している。それらの猿芝居のにぎやかし連中のざわめきの中で石破が際立ってくる、と猿芝居の台本には書いてある

>猿芝居を自作自演するのは自民党、利益マスコミだ。

 ここまで世界の話題を書いてきたが、どこも酷い状態になっている。

しかし、この期に及んで猿芝居をあえて演じているのは日本だけだ。

大阪では「いしん」が大阪市を歴史上の名前にだけにするために大阪都構想の官製宣伝を9月から始める。

この事態は何なのだ!

ここまで国民、住民、市民をなめ切った政治が今ここにある

それは高度経済成長以降の日本が生み出した結果だ。もっといえば、戦前の清算ができなかった日本の結果だ。

人間は自分自身の歴史を創るが、しかし、自発的に、自分が選んだ状況の下で歴史を創るのではなく、すぐ目の前にある、与えられた、過去から受け渡された状況の下でそうする。すべての死せる世代の伝統が悪夢のように生きているものの思考にのしかかっている。」

故にその残滓は重く国民政治意識に刷り込まれ、自民党猿芝居を猿芝居と見えない層を生み出している。

劇場型政治の手法を今ややろうとしてもできないので猿芝居になる

一度目は小泉純一郎の真に迫る国政選挙の人間劇だったが、二度目は<猿芝居>だ。

 しかし、よくよく考えてみると、マルクスが「ブリュメールの18日」~~W。1799年11月9日(共和暦8年ブリュメール(霧月)18日)~~~でいう~~歴史は繰り返す一度目は悲劇二度目が茶番~~~は、グローバル資本制の今、適応できない。

いま、政権担当者が猿芝居を演じる事態多くの日本国民にとって悲劇だ!

繰り返すが、この期に及んで猿芝居やっている国はどこにもない。

>日本状況はサバイバル戦争だ。

到達したサバイバル戦争の<今>から~。

 アベが辞任するという。2週間以上前に、アベ辞任の予想記事を書こうとしていたが、あまりのばかばかしさに辞めた。ただし、予想には自信があった。

あの時はまだ慶大病院に入院するかなり前で、表舞台から姿を消し引きこもり状態を見て、コレは辞任することでコロナ渦の失態や経済苦境に照らし合わせて自民党とくに小泉⇒アベと続いてきた国民の目線を幻惑する劇場型政治の方向で打開するしかないな、と確信にちかいものがあった。

一般的に予測対象に接近しすぎると全体像や事態の推移が解らなくなることが多い。

アベ辞任が予想できないのは、こういったところにあるが、本質的に<政治感覚が研ぎ澄まされていない権力に対する執着心がなさすぎる、あまりにも市民感覚の惰性に流されすぎている、>のではないか。

Wは議会圏と運動圏の出来事を切り離して考える思考パターンと取っており、議会圏には本質的に関心がないので記事にする必要を感じなかった。選挙に対し寝方20%差し引き、という考えも持っているので、国政選挙の既得岩盤を超えるためにはかつての民主党のとった政権戦略しかないと思っている。

******************

9月には総裁選挙をやるという。

 もう無茶苦茶な政治である。ここで国民無視などという常套句は使わない。自公政権はとっくの昔に国民無視が常態化しており、無視が長期化すれば別次元に到達する。

この別次元の参考になるのは、戦前の支配層の戦争政治である。

+++++++++++++++++++++++++++++++

W参考資料

太平洋戦争戦跡地−戦没者の60%強140万人は餓死であった

飢餓のガダルカナルで大隊長は肉の缶詰を独占していた・・・ 『兵士たちの戦後史』 | J-CAST BOOKウォッチ

@この記事には執念を感じるがアトランダムすぎてトータルした思想内容に混乱が見受けられる。ただ読み物として参考にはなる。日本だけが特殊なのだろうか?だったら普遍はどこにあるのだろうか?世界史、世界観のありかはどこにあるのだろうか?日本告発では済まない、ことは明らか。

   ↓

第37話「日本という怪しいシステムに関する一見解」

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とにかく政権にしがみつきたい。特権的地位を守りたい、利権を守りたい。そういう本能で蠢いているとしか言いようがない。

だったら、どうすべきなのか、ということは個々の置かれた状況による

特殊な状況に普遍と一般がだんだん見えてくる時代状況が深まってきたので、一般論に流されると、リアル状況に対応力を失い、活力をそがれやがて無力になり、死に絶えてしまう層が増えていくだからリアルに相応しい思想と行動を身に着ける必要がある。

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コロナ渦、経済大不況時に難病を抱えた首相がかじ取りをしている国が世界中で何処にあるのか!

究極の政局に精神的に圧迫されると、免疫反応を調整する新薬程度では間に合わなくなるのは素人でも解りそうなものなのだが、そういった視点から動静を観察し、今後の政局との絡みで首相辞任の簡潔な結論に達する人がいなかったことが不思議だ。

 もとよりアメリカを筆頭に情報筋はかなり早い時点から首相進退の<情報>を傍受していたものと想定できる文春など、アメリカ情報機関から情報の下げ渡しを受けている輩も首相の進退は知っていて、だまっていたのだ

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 今後の予測として、利権マスコミ主導で、総裁選の人事予測などの関連記事が多くなり、自公政権政治責任の問題がかき消されていき、コロナと経済不況の渦中を相まって、国民の政治意識は混濁していくだろう。

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Wの国政を見る基準は今もって民主党等への政権交代の国民政治意識、諸々の政治事態である自分自身の原理原則と議会圏の政治は、区別する。客観情勢から政権担当場面を抜き出して云々し断定しないし、支持するからには行動でしめし、簡単には投げ出さない。おのれの政治信条との関係を点検しながら民主党政権支持に到達した貴重な経験だった。

 あの時共産党は政権勢力の中にいなかった。

小沢批判の急先鋒で、支持率を下げた。

共産党に関しては一定の意見を持っている。ほとんど政治接触や関心はなかったが、少し知る機会を得た結果、やっぱりな、という感慨しか持たなかった。

共産党の政策体系は日本型社会民主主義に近いものである。

しかし、団体や組織の運営方法はスターリン主義である。

また共産党は議会圏の政党で「最も保守的な政党」である。時計の針の進みが遅れている。コレは思想政治の在り様の問題以外に官僚的組織の問題もある。

さらに強固な反対者が多数存在する政党でもある。忌避政党NO1は共産党である。

自分たちの政治路線から外れて現場で戦うものに対して、敵対する政党である。

一種の構造主義者でハートや個人の力を頼むところがない。

結果、政治層のなかに一定の強固な共産党批判者を生み出している。

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 加えて、「いしん」という<世が世であればナチスになる資格十分>な補完勢力も確保されいる。政権批判派のある部分はその網に引っかかるだろう。

バブル崩壊以降の政局の、日本の戦略的な時代にふさわしい打開方向が打ち出せず政局の出入りに終始した事態の繰り返しになるだろう。

**************************** 

以上の議会圏の政治地図から出てくる結論は今からでもわかりきったものである。

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 慶大病院に入院以降、首相進退に関するのWの接する数少ない情報では、辞任の方向を強く打ち出すものは少なかった。Wには実に不思議でしょうがなかった。

 反俗日記はアベ、カテゴリーの記事を連発してきた過去がある。そのいみで「いしん」過去記事と双璧である。

 キチンとアベの著書といわれる「美しい国~」を読み込んで3~4人の編集者、右翼学者、のゴーストライターを特定し、アベの地文はあとがきの中学生3年生から高校低学年レベルの稚拙、内容空疎なものだけであると断定した

 これらの批判記事はアベ政治の特質を公平丁寧に検討したものであると自負している。

①安倍の政治体質はネトウヨ的な狭隘さにあるが、この分野では、

独特の浪漫派のような茫洋とした匂いを醸し出しているところもあるので、

幻惑される人も出てくるが、

④裏面ではおのれの政治野心を達成するために格好の操り人形になる対象との認定もできる

⑤一方でアベは戦後政権与党を継承してきた自民党的統治のバランス感覚も持ち合わせている。

 さらにアベの持病について、踏み込んで考察した過去記事もある。

あの病気は免疫異常反応に起因する難病に指定されているもので、新治療薬ができたからといって、首相の激務に耐えられるものではないのは、予めわかりきったことである。

が、そうした根本的な体力に疑問符の付く人物でも長期政権を務めあげられるところに日本の議会圏政治の弛緩振り、特権層の層の厚み、国民政治式の混濁ぶりがはっきりと証明されている。

もっとも、米国のトランプ、バイデンも酷い。

 こういった中身空疎な複層する政治内容のある人物だからこそ、停滞日本の政権を特権階層や有象無象の合同政治員会の担当であり得たのである

担ぐ神輿は軽くてパーが良い!(失礼)

まさにその典型がアベであり、戦後議会圏政治史においてアベに匹敵する首相はいなかった。そこに昭和天皇的なにおいもする。

>アベ長期政権下で政治経済利得の橋頭保を確立したものは多数に及び、今後日本に禍根を残すだろう。

*********

 戦前戦後史において、いわゆる右翼が政権に握った時期に日本の政治方向がクルッテしまった歴史的事実がある

直近では中曽根時代、日本経済がまだしっかりしていた時代に伝統的な家族観国家観社会観が災いして次代を見越しての法制改革ができなかっ

欧米先進国はこの時代に家族革命が起きた。グローバル資本制に向けて、これをやっておかないと、経済のグローバル進展に対して政治部門の反動的な対応が生じて、政治が経済の足を引っ張る事態が発生する。今、コロナ、経済不況事態に国民政治意識が混濁する根底には右翼政権による逆向きの対応、改革の不備がある。

**********

 今後、日本国憲法状況では対処できないサバイバル戦争的事態が続々と現出していく。サバイバル戦争に兵士は出陣する。

 

第2回白井聡、対話集。W、中島岳志 ~<アジアに通底する価値>~。丸山真男を引用し批判する。同質性がないところで無理やりアジア主義をやろうとすればファシズムになる。マルクス「アジア的生産様式」=共同体に埋もれた個人と専制国家。習近平一帯一路 は中国史の国家興亡の法則の再現だが民の世界は定常性維持。

                対話者  中島岳志 - Wikipedia

       

アジアに通底する価値 W。勘違いである。丸山真男引用

歴史的文化的にバラバラの地域をひとまとめにすることはできない。

 前回の記事のタイトルを使えばこういうことになる。

「同質性がないところで無理やりアジア主義をやろうとすればファシズムになる。

同質性のない人々を束ねるためには、だれかを排除する身振りによって同質性を捏造する」

  丸山真男引用

『国際社会』は即時的に地球の存在したのではなくて、発生の由来キリスト教的共同体CORPUS CHRISTIANUM)からいっても、また近代社会の構造主権国家が平等の立場で『外交』を取り結ぶ社会)からいっても、本来ヨーロッパの文化圏を前提とした歴史的範疇である。

東洋古来、インド、イスラム、中国といったいくつかの文化圏の併存とその間のいわば偶然的な交渉と接触はあったけれどもヨーロッパ世界とパラレルな意味での統一的な『アジア文化』なるものも、『国際関係』も19世紀末に至るまでは存在しなかった。

>日本も中国も西欧諸国のように、所与としての国際社会の中で近代的民族主義を徐々に成長させたのではなく、

>ある歴史的時点においていわば一体としてのであった。」   引用終わり

********************************

アジア的生産様式 - Wikipedia

引用

『資本制生産に先行する諸形態』のなかでマルクスは、アジア的生産様式は、古代的・封建的生産様式とは異なって

>アジア的土地所有においては共同体の所有はあっても個人の所有はなく

>個人は共同体成員としてそれを保有しているにすぎない、としている。

これは、個人が土地(耕地)を分配されるのみの存在であって、

共同体から自立できないことを示しており、これは原始共同体の社会構成とも異なることを示した。また、マルクスは、このような機能を国家的規模で独占管理し、共同体の生産と労働を貢納制度によって収奪しているのが専制君主であると指摘した。」

wacwac アジア的生産様式の観点から徳川幕藩体制と年貢村請負、ムラ社会を見直してみるのは見当違いなのだろうか?朝鮮半島の地方では土地の私的所有が曖昧になっているところもあり、登記する時点で日本側にその点をつかれ、その土地を略取されたと何かの本で読んだことがある。

以上の理論面の引用はさて置き、Wの以下の論議に対する率直な感想は、今の日本のアジアにおける政治的立ち位置でアジア主義を課題にしても肝心のアジア諸国、と民からさっぱり相手にされないし、こっけいですらある。最初のボタンからして大きく掛け間違っている、ということだ。

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   白井

 太平洋戦争という言葉によって米国だけに負けたというイメージになってしまいました。

   中島

侵略という誤謬を含めて大東亜戦争』という言葉を使わなければ、複雑なものを引き受けられない。そこから逃げてきたのが戦後です。戦前のアジア主義がいかに帝国主義に転化していったのか。その顛末を鋭く見つめ、日本の帝国主義を徹底的に反省することを通じてアジア主義の価値の原石を掘り起こすことがこれからのアジアの枠組みを作る過程になる。W.竹内存命のころ、そういった議論があった。あの頃は運動としてのベトナム、中国、韓国の戦いへの連帯感の広がりがあり、それなりの臨場感があったが、今は反中国反韓国、朝鮮への空振りアンチテーゼにしかならないのではないか。

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 例えば岡倉天心大川周明、が目指した亜細亜的視座、同時期にインドでがタゴールガンジーが同様のことを言い、また、戦前の思想家や活動家たちが中国の孫文、韓国の金玉均(キムオッキュン)VS閔妃/閔氏

らと交友を深めるなど、そこに繰り広げられたアジアをめぐる思想的な問いは終わっていないと思います。

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竹内好 - Wikipedia

W注目点

引用 W.習近平一帯一路 - Wikipedia

戦略は「敵は強大であって我は弱小であるという認識」(党是)から逸脱している

①中国専制国家史の観点から見ても帝国の公共部門の大拡張<膨大な民の世界~~人民の海~~の無言の圧力が背景にある)と政権の失墜の繰り返しであった(国史のダイナミズム!)。

②中国歴史を振り返ると、歴史的中国国家の本質中国大陸内で内発発展可能な領域国家(ヨーロッパの追随を許さない人口扶養力が在る)であり、対外膨張をする場合の戦略性~~目的意識性~~はなく、成り行き任せの拡大に終始し、拡張した地方末端からほころびが出てきて中央政権が潰れた。

中国の根本的な社会構造は民の世界と政権の世界の空間的分離、二層性であり、政権が変質し倒れても民の世界の定常性は維持さ(日本人にとって異次元、理解できない!)、そこから次なるものが生み出されていく。

紙、鉄砲、火薬、印刷技術など発明は中国発であるという事実から見ても、中国の技術開発は一端軌道に乗れば飛躍していく。技術細部に対する強い執着がある。~この点も日本人にとって理解しがたい。~

  竹内ウィキ引用

「戦後になって読み始めた毛沢東の著作で、抗日戦争に対する見通しが正確だったことに驚き、毛沢東の土着的発想を学ぶことで太平天国の乱を源流とする中国の人民革命の特質がつかめることを期待した。その毛沢東思想の原型を井崗山時代に求め、根拠地理論へ到達した。 

純粋毛沢東とはなにか。それは、敵は強大であって我は弱小であるという認識と、しかも我は不敗であるという確信の矛盾の組み合わせからなる。これこそ、毛沢東思想の根本であり、原動力であって、かつ、今日の中共の一切の理論と実践の源をなすものである。それは封建、半植民地の中国の現実革命の中から引き出された最も高い、最も包括的な原理であり、したがって普遍的真理である。それは物心両面の一切の事象と、個人から国家に至る一切の関係を規定する根本法則であって、実践による内容付けによってそれ自体が生成発展する。(「評伝 毛沢東」1951年)

W。習近平一帯一路 - Wikipedia

敵は強大であって我は弱小であるという認識軌道から外れた。実践による内容付けによってそれ自体が生成発展してきたとは思えない。成り行き任せ目的意識性が欠如している。

鄧小平の教訓~基本的に毛沢東の認識を踏まえ、中国社会経済の成長には時間がかかるので増長を戒めている~からも逸脱している。

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  中島

竹内好アジア主義を三つの位相に分けています。

一つ目がっ石油資源の確保といった功利主義的なアジア主義

二つ目は、民間右翼が持ったような抵抗としてのアジア。欧米の帝国主義の圧迫に対して、アジアが連帯して戦う。

三つ目に、リアルポリテックスを超えた思想としてアジアがあり、岡倉天心が問うたような自自ア的な存在論W?認識論によって西洋近代をどう乗り越えていくかという『近代の超克』にまで至る射程を持った思想的な課題があった。

  W。中島と云うひとには、政治もなければ思想もない。

     国民主権の外部化

  中島

資本主義に対して最も歯止めとなるのは国民国家です。

市場を中心とした経済活動で、非市場的価値を持った最大のプレイヤーが国家。

富を分配したり、取引に完全をかけたり、規制をかけたり、極めて非市場的行為を行うわけですから。

そこで国によって社会を安定させるための様々な調整弁(制度)がある。コレが重要。    

 W。義務教育的解説。そういった機能を果たす国家中身、政策を問題するから議論になるのだが。

   中島 米中関係の認識も当時の状況に流されすぎている。今の対立の予見もない

       歴史観を共有する米中

                       省略