菅政権でコロナを乗り越えられる?コロナ対策の基本を守れない原因は厚生労働省の医系利権?コロナに感染して生還した記者が語ります。元朝日新聞記者ジャーナリスト佐藤章さんと一月万冊清水有高。
W。参考資料
要点引用
「今夏(コロナ渦の2020年)の厚生労働省幹部人事にちょっとしたサプライズがあった。医療提供体制や臨床研究の施策をつかさどる医政局の局長ポストに、医系技官の迫井正深氏が就いたのだ。
「 医系技官とは、
医師免許を持つ技術系行政官のこと。省内や地方自治体、WHO(世界保健機関)などの海外の関連機関で医療や健康に携わるポストを担い、その専門性を生かして医療現場の課題を政策に落とし込む役割を持つ。←W.権限を行使できる還付性が大きい。
厚労省のキャリア官僚は、旧国家公務員I種試験(現在の総合職試験)に合格した事務官と、医系技官に大別され、両者で主要な幹部ポストを分け合っている。
事務官の最高ポストが事務次官であるのに対し、
>医系技官の最高ポストは2017年7月に事務次官級として新設された医務技監。←W。理由。「高齢化や人口減少を見込んで全国的に病床数を適正化W、もっと減らすということだ!する方針でいた「地域医療構想」の練り直し、医療機関間の役割分担・連携の強化⇒W。コロナ渦で全く指導力発揮されず。、各種テクノロジーの活用、さらには2024年から時間外労働の上限規制が設けられる医師の働き方改革の推進、医師需給問題への決着、医師の偏在対策などに取り組む必要がある。課題によっては日本医師会の強い反発が予想されるものも少なくない。←Wその前哨戦はコロナ渦で始まっている。
かつては医政局長と健康局長だった。医政局長の方が格上で、省内の位置づけとしては、医政局長は、事務次官の登竜門とされる保険局長に匹敵するポストといわれる。
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W。平成30年度 採用情報(厚労省)
採用試験前期試験(6月)及び後期試験(11月)の年2回実施
2 応募書類
(1)履歴書
(2)緊急連絡先等登録票
(3)推薦状2通
※必ず推薦者自らが封筒に入れ密封したものを提出してください。
(4)医師(歯科医師)免許証の写し⇒W.国家公務員総合職試験とは別枠の技官試験、医師免許、歯科医師免許保持者。官僚と違って潰しがきく。背水の陣でないところが、在任中の職権乱用に陥る可能性を秘めている。またそもそも民間において専門職として高給が保障されている中で、技官になろうとすること自体に強烈な権力志向を予感させる。
※A4判に縮小してください。
(5)小論文(前期試験課題は2月中に発表W?)
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ところが2009 年、当時の舛添要一厚労相が医系技官の聖域に切り込むとして人事慣行の見直しを断行。医政局長から医系技官を引き剥がし、事務官を異動させた。その後、医政局長は2012 年にいったん医系技官に戻されたものの、2014 年には再び事務官の手に渡り、今夏まで事務官が続いた。
2009年以降、医政局長となった6人の事務官のうち2人は事務次官に昇進した。片や、医政局長の座を追われた医系技官には、事務官ポストの保険局長や老健局長の座が用意されたこともあった。だが永続的ではなく、退けば次には元通り事務官が就任した。このまま医系技官は冷や飯を食わされるのではとみる向きもあったものの、前述の通り2017年7月には事務次官級の医務技監が新設。医系技官にとって喜ばしいニュースだったが、これで部局最高峰の保険局と医政局のトップの座は、恐らく医系技官には回ってこないと目されていた。
それが今回の人事で迫井医政局長が誕生し、医系技官が医政局長の座を6年ぶりに取り戻したのだから、省内からは驚きをもって受け止めたり、同ポストから事務官が外れたことを嘆いたりする声も聞かれた。ちなみに医務技監についても初代の鈴木康裕氏が退任し、福島靖正氏が2代目となった。
>2017年厚生労働省医務技監[3][4]。2020年辞職。
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新型コロナ: 「官邸主導」目詰まり コロナ下、厚労省動かず: 日本経済新聞
引用 2020年8月27日
「新型コロナウイルスへの対応で浮かび上がったのが最長政権を支えてきた官邸主導の政策決定構造の目詰まりだった。
4日の自民党総務会。「なぜPCR検査が増えないんだ」。出席議員の質問は当時の厚生労働省医務技監、鈴木康裕氏に集中した。議員たちの発言はなかなか収まらず1時間に及んだ。
安倍晋三首相が検査の能力拡大を公表しても厚労省は慎重姿勢を続けてきた。「人的な目詰まりもあった。実行は少ないというのはその通...
新型コロナ: 安倍1強にも医系の「聖域」 検査・薬で厚労省と溝: 日本経済新聞
引用 2020年4月11日⇒W。4月に人的メズマリ自覚。夏に更迭
「日本国内で新型コロナウイルスの感染者が出て3カ月近くがたった。前例のない危機対応に直面する首相官邸に対し専門的知見を盾に厚生労働省が壁になる構図が目立つ。政府内の足並みの乱れはさらなる対応の遅れを招きかねない。」⇒W。アベ内閣の加藤厚労大臣は内閣官房長官に横滑り。
「4月上旬の首相官邸。「PCR検査はなぜ増えないんだ」。安倍晋三首相は加藤勝信厚生労働相や西村康稔経済財政・再生相らとの協議で不満を示した。同席した厚労省の医系技官から明確な返答...」ん⇒W。首相らはPCR検査拡充をコロナ対策の肝に位置付けられていないので「pcr検査はなんで増えないんだ」と迫っても専門家の知見にその場で丸め込まれてきた。結果、ズルズルと~~今日に至る。あなた任せじゃなく、コロナ任せ。国民の感染抑止任せ。
https://info.shaho.co.jp/iryou/column/202009/10973
2020/09/07掲載
コロナの夏の厚労省人事(中村秀一)
「各省庁の中では遅い8月7日付けで厚生労働省の人事異動が行われた。鈴木俊彦事務次官が留任し異例の3年目に入る一方、医系技官のトップである鈴木康裕医務技監が退任。後任に国立保健医療科学院の福島靖正院長が充てられた。鈴木氏は初代の医務技監として在任期間が3年を経過しており、退任して不思議ではないが、コロナ対策のキーマンがこの時期に交替して大丈夫だろうか。現に、加藤厚生労働大臣に対し記者から「官邸側との軋轢も噂されると指摘する声もありましたけれども、そういった点も考慮された結果の人事なのかどうか」との質問が出た。これに対し「新型コロナウイルス感染症との対応の最中でありますから、それを踏まえた人事異動」であり、「今の段階で医務技監は交代し、事務次官は引き続き留任」というのが大臣答弁であった。」
内閣官房への人材の投入
「内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策本部事務局の強化も今回の人事の特徴だ。吉田学医政局長が事務局次長として出向、同じく国立国際医療研究センターの井上肇・企画戦略局長が次長として出向した。井上氏はWHO事務局長補を務めたこともある国際派の医系技官である。
後任の医政局長には医系技官の迫井正深審議官が昇任、健康局長は宮嵜雅則局長から正林督章局長に交代した。医系技官の人事は大幅なものとなったが、事務官の人事は鈴木次官が留任したこともあり小幅であった。」
W.医系技官のトップである鈴木康裕医務技監が退任。トップが退任するとあとはところてん式に。医系技官OBで感染症村尾身さんがスポークスマンというところか。
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前回記事の課題を深める。
W。2016年の情報
3――医療制度の比較
1|日本は、平均寿命や乳児死亡率が優れており、医療の質は世界トップクラス
まず平均寿命を見てみよう。日本は女性で世界トップとなっている。男性でもトップ層に位置する。ヨーロッパ主要国では、女性はスペイン、男性はスイスの平均寿命が長い。
アメリカの平均寿命は、相対的に短い。
>女性81,2歳
>男性76,4歳
アメリカの乳児死亡率は、高い。
6/出生1000人。アメリカのコロナ死亡者1/1000人
@アメリカは死が身近にある国である。
2|日本の医療費は、高齢化に伴って、主要国の中位程度まで増加
@アメリカは特殊な国柄である
コロナパンデミックの各国事情を推察する貴重な情報
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「国内総生産(GDP)に対する医療費の割合を見てみる。2004年には、日本の医療費割合は低かったが、直近では主要国の中位程度まで増加している。アメリカは、医療費の割合が高い。これは、市場主義に基づく医療費の制御が、うまく機能していないことを表している。ドイツやフランスも医療費の割合が高く、その増大に悩まされてきた。逆に、イギリス、イタリア、スペインは、医療費割合が低い。イギリスは、伝統的に、医療に大きなコストをかけてこなかった。しかし、その結果、患者が専門医に受診するまでに数ヵ月間も待たされるといった、医療の待機問題を生んでい
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次に、1人あたり医療費を見てみよう。ここでも、アメリカの突出ぶりが目に付く。2004年には、日本の1人あたり医療費は低かったが、直近ではイギリス、イタリアを上回り、フランスに迫っている。オランダ、スイス、スウェーデンでは、大きな伸びを見せている。これらの国では、日本と同様、高齢化に伴う医療費の増加が進んでいることがうかがえる。
3|日本は、医療機関への受診が容易で、利用頻度が高い
1人あたり受診回数を見てみる。日本の受診回数は、主要国の中で最も多い。一方、ドイツは、受診回数が大きく増加している。これは、旧東ドイツ地域の医師不足を補うために、看護師や医療助手を患者の自宅に派遣する事業3の推進など、都市・地方間の医療供給格差の是正に努めた結果によるものと考えられる。なお、アメリカの受診回数は、日本の3分の1程度と少ない。
入院患者の平均在院日数を見てみよう。主要国が数日であるのに対して、日本は30日以上と突出している。イギリス、デンマーク、スウェーデンでは、外来手術患者の早期回復を促すための取り組み4の導入により、手術後の在院日数の短縮が図られている。在院日数の長さは、医療費の多寡に直結するため、その短縮に向けた検討や、取り組みが各国で進められている。
4――医療資源の比較
1|日本は、医師数は少なく、
看護師数は他国並みで、
薬剤師数は多い
医師数を比較してみる。プライマリ・ケアの制度があるものの、その運用が緩やかなドイツやスウェーデンなどでは、医師数が多い5。一方、日本は、主要国の中では医師数が少ない
普段から何でも診てくれ、相談に乗ってくれる身近な医師
看護師数を見てみよう。スイスやデンマークが多い。これは、医療の一部を看護師に担わせるべく、その養成に取り組んだ結果と見られる。日本は、主要国の中位に位置している6。
一方、薬剤師数は、日本が多い。スイスやデンマークでは少なく、看護師数とは対照的となっている。日本では、薬剤師の調剤が、医療において重要な役割を果たしている様子がうかがえる。
2|日本は、病院数や病床数が、他国よりも充実
病院数を見てみよう。病院数では、日本が他国を圧倒している。ドイツやフランスは、地方の医療の充実を進めた結果、比較的、病院数が多い。一方、アメリカやカナダは、病院数が少ない
病床数を見てみる。日本は、病床数が突出して多い。多くの国で、病床数を削減して、医療費の抑制を図っている。日本は、医療施設の整備を進めて、医療を充実させてきたと言える。
3|日本のCTやMRIなどの設備の充実ぶりは、他国を圧倒
、高度医療機器であるCTの配備数を見てみよう。その配備数で、日本は、他国を圧倒している。各国とも配備の充実により、医療の質を向上させる途上にある。
MRIの配備数を見てみよう。ここでも、日本の配備は、他国より進んでいる。イタリアやデンマークでは、配備数が大きく伸びている。アメリカは、日本についで、配備数が多い
イギリスでは、プライマリ・ケアが確立しており、総合医の紹介がなければ、専門医や病院での受診はできない。これは、総合医のゲート・キーピング機能と呼ばれ、医療資源の効率的な使用につながっている。しかし、ドイツやスウェーデンは、この機能が弱いため、医療資源使用の効率化に、つながっていないものと見られる。
6 なお、イギリスは、看護師の定義を変更した影響により、図表上、看護師数が減少している。実際には、漸増している模様。
5――おわりに (私見)
(医療制度) | |
クオリティー面 | 日本は、平均寿命や乳児死亡率が優れており、医療の質は世界トップクラス |
コスト面 | 日本の医療費は、高齢化に伴って、主要国の中位程度まで増加 |
アクセス面 | 日本は、医療機関への受診が容易で、利用頻度が高い |
(医療資源) | |
医療スタッフ面 | 日本は、医師数は少なく、看護師数は他国並みで、薬剤師数は多い |
医療施設面 | 日本は、病院数や病床数が、他国よりも充実 |
医療設備面 | 日本のCTやMRIなどの設備の充実ぶりは、他国を圧倒 |
これらのことから、日本の医療について、次のように、まとめることができる。