反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

第2回。認知症の探究。①大脳辺縁系(海馬タツノオトシゴ状)イモリ、ヤモリにもある。②脳の老衰=認知症治療薬はない。③超高齢化社会の不可逆な人間的自然現象=自己の絶対的外部の事態への認識の如何ゆえに哲学宗教の領域を含む課題④place cell場所細胞は哺乳類に共通の普遍的な空間認知システムを構成。

leading.lifesciencedb.jp

W。参考資料1

39. 学習と記憶;海馬の新生ニューロン - 論文・レポート

二つの図版を使用させてもらいました。

report_04_52_1.jpg

report_04_52_2.jpg

W。参考資料2

神経の可塑性とは - コトバンク

引用

神経系は外界刺激などによって常に機能的、構造的な変化を起こしており、この性質を一般に“可塑性"(W。かそせい)と呼んでいる。」

~~「神経の可塑性は大きく3つに分けられる。

1つ目は発生していく時や発達していく段階にみられる可塑性

②2つ目は老化や障害を受けた時などに神経の機能単位が消失⇒W。認知症の通常の捉え方はアミロイドβ蓄積による神経単位の消失。従って治療薬は血管の受容体を通して脳内に浸透できないのでアミロイドβを除去するクスリはない。するが、それが補填・回復されていく場合。

 

 なお、下図のエーザイ開発のアリセプト(ドネジベル)は脳神経のシナプス部分の伝達不如意を改善するクスリでアリ、アミロイドβを除去するものではない。

引用 

認知症薬「アリセプト」に重篤副作用:FACTA ONLINE

認知症の特殊さとは、診断がとても難しく、薬の効き方が患者ごとに大きく異なることだ。

認知症には、アルツハイマー型のほか、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭葉変性症などの種類がある。一般的にはアルツハイマー型と脳血管性で全体の7割を占めるとされるが、河野氏の長年の経験では、アルツハイマー型は44%、レビー小体型21%、前頭側頭葉変性症15%、←W注①脳血管性10%、その他10%というのが実態ではないかという。

一般的な診断がアルツハイマー型と脳血管性に偏っているのは、誤診の多さを示唆」

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前頭側頭葉変性症15%、←W注①

引用 

アルツハイマー病と前頭側頭葉変性症の共通病態を発見―新たなシグナルを標的とする早期治療法の開発にむけて― | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

アルツハイマー病は、2025年には高齢者の5人に1人が罹患(W.超高齢化社会の人間的自然現象。頭の老衰であり不可逆性がある。人間的自然を受け入れることが肝心!人間の根本的な苦しみは生老病死OECD諸国において生まれる際の災厄は基本的に解決されている=乳児死亡率)

すると言われています。前頭側頭葉変性症(脆弱化するのは海馬(タツノオトシゴの形態)だけではなかった。前頭葉も老衰する。とレヴィー小体型認知症は、アルツハイマー病に次いで頻度が高く、概ね、アルツハイマー病の2分の1から3分の1ほどの患者数があると言われています(W。併存しているのだ思う)これらの3大認知症には遺伝の影響が強い家族性認知症と遺伝的要素が目立たない孤発性認知症がありますが、家族性前頭側頭葉変性症の中では、タウ(tau)とプログラニュリン(PGRN)(注2)の遺伝子変異の頻度が比較的高いと言われています。アルツハイマー病ではアミロイド、レヴィー小体型認知症ではアルファシヌクレインが脳内の神経細胞の内あるいは外に蓄積して凝集します。

③3つ目は記憶や学習などの高次の神経機能が営まれるための基盤となっているシナプスの可塑性

(synapticplasticity)である。

アリセプト(ドネペジル)とは | 認知症ねっと
 

アリセプト(ドネペジル)とは | 認知症ねっと

記憶・学習のメカニズムを分子レベルで明らかに―記憶・学習を操作できるか 幸田 和久(生理学)|KOMPAS

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海馬体-嗅内皮質における空間認知システム : ライフサイエンス 領域融合レビュー

要 約

内側側頭葉の海馬体-嗅内皮質には

場所細胞,格子細胞,頭部方向細胞が存在.

これらのニューロンは,壁やオブジェクトなど外界のランドマークを基準とした空間選択的な発火を示し,動物の空間認知をささえる“地図”としてはたらくと考えられている.

また,外界の変化や連合学習に対する活動パターンの様態から,

空間記憶やエピソード記憶にも関与

       

        場所細胞(place cell)

>ラットが部屋のなかの特定の場所で特定の方向をむいたときにだけ活動するニューロンが存在することを見い出した.

そののち,方向選択性は実は平面的な広がりのある部屋では弱く(ただし,1次元の通路状の環境では顕著な方向選択性がある),動物が特定の場所を通り抜けるときにおもに活動

また,場所細胞のきわだった特徴として,特定の感覚情報に依存しないことがあげられる.たとえば,暗闇にして視覚情報をうばっても場所細胞の活動はもとどおり維持される.嗅覚,触覚,聴覚の情報も不要である.

さらに,動物をカートに乗せて動かしても場所選択的な活動は生じることから,

>歩くという運動指令の情報も必須ではない。

         W。結論、場所細胞活動の本質

したがって,場所細胞の活動は特定の感覚情報により一義に決まるのではなく,さまざまな情報を統合した結果として,脳が内的に生成する空間認知を反映するものと考えられる.W。認知症の中核症状は<記憶障害>と<見当識障害>である。両者の相互関係は切り離せない。脳内の情報を統合し生成される空間認知力の老衰過程が認知症の中核症状である。

@このような特徴から,場所細胞は認知地図の神経基盤である⇒W。認知地図という見方も適切である。頭の老衰のために脳内に情報を統合した地図が作成できない。構造、関係地図が作成できないのである。=「場所細胞哺乳類に共通の普遍的な空間認知システムを構成すると考えられる.」