反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

日本民族が歴史的に形成してきた共生環境を解体し、アングロサクソン、ユダヤ化するTPPは断じて許されない。反対の声は公明党まで波及。

 「公明党内で26日TPP交渉参加への反対論が広がった。党内に推進論もあり、当面は政府与党の動きを見守る構えだったが、全国農業協同組合中央会約1167万人の署名を集め、衆参両院に提出した請願に与野党国会議員356名が賛同。
 公明党井上義久幹事長は26日、北海道東北地区の農協中央会集会で<断じて認めるわけにはいかない>と参加反対を明言。
 野田首相が参加に前向きな事を念頭に<参加を決断すれば、首相として認めるわけにはいかない>と述べた。
 
>>他方、与党民主党内の動きは
 「26日、TPP参加交渉問題に関する経済連携プロジェクトチーム(座長鉢呂)の役員会を開き、11月4日をめどに意見集約を図ることを決めた。
 鉢呂は11月12日13日の環太平洋経済協力会議(APEC)までに党の方針をまとめる必要があると判断。
意見集約に向け
 <10月26~28日午前までに専門家から意見を聴取。{28日午後}からプロジェクトチーム総会を開催>との日程を提案した。
 これに対して、プロジェクトチーム顧問で超党派のTPPを慎重に考える会の顧問を務める山田元農水大臣は
集約が8日とか10日であれば了承する、と異論を唱えたが、最終的に了承した」
 
     以上、時事ドットコムの情報。
 
1)公明党幹事長のJA北海道東北地区集会での発言は労利党略があまりにもちらつき過ぎて信用できない。
党内の賛成反対の論議の現状を公開すべし。端的にいえば、何人の議員が反対しているのか?
与党民主党は190名を超える議員の慎重派の存在を明らかにしている。
 
 公明は都市型政党であり、現時点でも、地方、農村部では自民党と連携して自公連立の政治同盟を崩していない。
 同盟相手の自民党は先の参院選の「マニフェスト」を見る限り、極端な市場原理主義純化しており、もはやこの党はかつての国民各層の利害を総合して調整する党ではなく、世界企業を頂点とした経済構造にこの日本を再編しようとしている、市場原理主義政党、とでもいうべき存在に変身している。
 なお、みんなの党、や大阪橋下もこの変種に過ぎない。
 
北海道の公明は鈴木宗男新党大地の後塵を拝して第4党であり、東北地区も地盤が弱い。
 TPPに関して決定権のない野党としての気楽な立場を利用して、TPPによって打撃を受ける北海道、大震災に見舞われた東北への宗利、党利党略を優先している、とみる。
 
 集会でのリップサービスとみる。
この政党に腰の据わった基本政策はない。宗教利害が優先している。こういう政党が庶民の中に蔓延っていてはいつまでたっても、多数国民は浮かばれない。日本人の脳血栓の様なモノである。
 
 >>しかし、「断じて許すわけにはいかない」とJA集会で演説した事実は残る。
 
2)政府与党民主党の拙速振りは悲惨である。鳩山政権時代のマスコミ、アメリカを重要誘因とする普天間基地移設騒動のVTRを見る想いだ。
 
 政権交代の秋、鳩山内閣普天間基地移設問題への対応。
 
あのとき、オバマ来日を前に国防長官ゲーツ(共和党ブッシュ政権からの横すべり、元CIA長官)が露払いの様に来日して、防衛大臣北川にオバマ来日までに態度を明らかにせよ!と詰め寄っていた。
マスコミもこれに唱和するかの如く、在アメリカの本性を露呈していた。
 
年を越して1月早々、小沢さん元秘書の、任意事情聴取を受けていた石川議員が突如、特捜検察に逮捕された。
 春になって、韓国哨戒艇撃沈事故が発生し、北朝鮮の関与が確定的の様に報じられた。
 
 この頃、ブログ記事において、防衛省内部に影の制服私服を含めた「日米統合参謀本部」が形成されており、鳩山政権の普天間基地海外国内、移設の紆余曲折をよそに既定方針通りの辺野古移設のための外堀も内堀も埋められている、と書いた。官僚とアメリカが、規定方針を政府が鵜呑みにするように、勝手に蠢いていたのである。
 
 鳩山首相が何と言おうと、官僚とアメリカが蠢いて既成事実を積み上げていったのであり、その結果としての、鳩山首相の訳のわからない、海兵隊抑止力発言、辺野古移設決定発言、辞任となった。
 
3)自民党政権時代、外務官僚は東アジア共同体構想に基づいて対アジア折衝を行っていたが、
バブル崩壊を受けてアメリカがTPP利用を明らかにすると、急旋回。
熱烈、TPP推進の論陣を張るようになった。
この時点ですでに<外務省は省庁独自の主義主張>の如く、TPP急進主義の政治的立場を明らかにしていた。
 
 官僚が政府と別次元で政治決定を行っている。APEC横浜開催前の外務省記事においてすでに「国を開く」と云うタイトルで、TPP急進推進の立場を明言している。管はそれに載って、「平成の開国」と云っただけだ。
 従って、TPP参加問題は最初に官僚が勝手にアメリカと手を結んで参加のレールを敷いて、管政権に根回ししたのである。
 そこに政治主導のかけらもない。アメリカと従属丸出しだ。 
 
 >TPPは完全にアメリカ側の設定したタイムスケジュールに乗ったものであり、それはこれまでのTPP参加問題について裏折衝の窓口を独占し、情報公開をしてこなかった外務省官僚との共同画策である。
 
 これまでの裏交渉の中に交渉参加を埋め込んでおいて、その一切の情報をもって、与党首脳と内閣に根回ししている。外務省官僚はアメリカ当局とむすんで勝手に、参加を前提とした裏折衝をし、TPP交渉参加の大きな流れを共同で作って、管、野田政権は大した確信もなく追認している。
 
 >なぜなら、民主党は政権獲得前、東アジア共同体を掲げていた。鳩山政権では、普天間基地移設問題の紛糾する前、東アジア共同体構想を国家戦略の如く正面に掲げていた。
 
 これは、民主党や鳩山政権独自の対アジア戦略と云うよりも、自民党政権時代から、政権と外務省がアジア諸国に向けて折りに触れて、発信してきたものであり、事実、自民党有力議員の中には、選挙公約に東アジア共同体構想を掲げるモノもいた。これを私は小泉政権下の選挙公約で具体的に確認している。
 
 東アジア共同体構想における日本と中国との対立は構想に日本側がオーストラリア、ニュージーランド、インドまで含めようとしていたことである。
 この時点でアメリカは構想に含まれていなかった。
 
 アメリカ、民主党オバマ政権が突然、対アジア経済圏戦略に踏み込んできたのはバブル崩壊を受けて、ドルの野放図な増刷しても、失業率の高止まりが解消できず、苦境脱出の方途がなくなってからだ。
 不況を梃子に格差はどんどん拡大しており、格差反対のデモも頻発している。
 
 中間選挙で敗北し、下院での過半数獲得ならなかった、オバマ政権は、アメリカバブルで維持してきた世界経済循環が崩壊の危機に会っても、次期大統領選に向けて何としても、排外的世界を演出しなければならないところである。
 アメリカの民主、共和、両党の支持層は違っている。民主党支持層多くはアメリカンバブル崩壊の直接的被害そうである。
 だから強引にでも日本をTPP交渉に抱き込み、彼らの排外主義的根性を囲い込みたい。
ビンラディン暗殺に狂喜したアメリカ人を想起したい。
 アメリカ人は国内対立していても外交では一致する、帝国主義としての習わしがある。
 
 しかし、こうした民主党オバマの画策も虚しく、次期大統領選挙はオバマの敗北に終わり、次期大統領は共和党候補から選出される。金融関連でGDPの半分以上をたたきだすアメリカの宿命である。
 
 TPPは窮地に陥ったオバマ民主党の世界秩序への中長期的展望を描けない目先の暴走の類である。
ブッシュ政権顧問のジェラルド、カーチス、コロンビア大学教授が今頃になってTPPはアメリカではさほど話題になっていないと、反対の含みを持たせた見解を発表しているのも、その点で肯けることである。
 
 >アメリカはアジア経済共同圏構想に対して、バブルに浮かれて、アジア諸国の経済圏構想に積極的に関与していなかった。
 
 以上が今日のTPP参加交渉問題まで至る経過である。
 
 >裏面としてTPP経済圏外に排他性を必然化するTPPを締結すれば、日本からヒト、モノ、カネのアメリカ中心の流れが、以前の様に再現される必然性をアメリカ側は予測している。
 
 端に日本国内の工業部門のアメリカ輸出が有利になるだけでなく、それを買うカネをアメリカに送ってやると云う循環が必然化する。
 だからバブル崩壊以前、の再現なのである。
言い換えると、アメリカは同盟国をそんな寒い根性で多数派国民を犠牲にするしか自国民の安寧を保てなくなっている。
 もう世界はアメリカを置いて前に進もうとしている。
アメリカは悪あがきをしているだけであり、その意を受けて日本の買弁支配層がTPPで多数派国民の利害を売り渡して、己の利害を貫徹しようとしている。TPPは日本国家を真っ二つに分裂させようとしている。
 
 >日本農業が壊滅すれば、日本はこの悪循環の罠から絶対に抜け出せない。
>>以上がTPPの大きなポイントだ。
 
>軍事的政治的に従属する国が経済まで従属する構造にハマれば、何というか?
完全隷属、属国の完成だ。
 
 世界の目にはアメリカの云う事が即、通じる国はイスラエル、メキシコ、日本と云われている。
まだ今の日本はイスラエル、メキシコまで従属していない。TPPに参加すれば、それらの国と同じようになる。
 
アメリカはバブルがはじけて苦境に陥って、ニュージーランドシンガポールブルネイ、チリの特殊4か国間で進展していたTPPを1国利害、都合のために利用しようと画策しだした。
 
 だから、日本ばかりでなく、アメリカにおいても、TPPは元々、成り行き任せの中から、目先の一国利益、都合のために利用しようと画策しているのであって、明確な先見的判断から主体的に生み出されたものでない。
 
 この点で、戦後すぐ立ちあげられた、ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体から始まったEU市場統合とはまるっきり違っている。
 
 TTPは出発点からして、怪しげで、参加国の一国利害の錯綜する必然性のある、いい加減なものなのに、中身は過激な関税規制撤廃となっている。
 
 こんなモノで日本国民多数の利益になるはずがない。
そればかりか、近隣の韓国、台湾、中国、インドネシア不参加によって、地域に混乱と対立を招くことは目に見えている。
 
>>元々上手くまとまるはずはないし、まとまって実行されると日本国民多数に災いをもたらす。
 
 戦前日本は脱亜して失敗した。
 近隣諸国と重大な経済対立要因を抱えた国が将来、上手くかじ取りできるはずがない。WTO下で自由貿易を推進していけば、近隣諸国と経済関係が深まっていくのは当たり前でなのに、逆行するようなTPP経済圏を選択している。
 EUさえこの世界経済の現状に放浪され、周辺の国ソブリン危機から内部対立を深め、大揉めしているのに成り行き任せ、にわか仕立てのTPPがうまくいくはずがない。
 
 「貿易転換効果」やスパゲッティー、ミートボール現象についてここでは説明しないが、経済発展し日本と経済的関係が強化さている国々との間に発生するのはまさに、そのような絵にかいたようなマイナスである。
  
>>現時点で政府が不参加の決断を下すとすれば、逆流に抗する、強い政治信念がいる。
勿論、将来的な日本の国家像、対アジア戦略、もっと言えば、世界戦略。
これらがあってこその、強い政治信念である。
 
 また最大のネックは交渉窓口を独占する外務省が何処の省庁かと見紛う様なアメリカの利害にピッタリ寄り添ったモノであると云う事だ。
 人的イデオロギー的にアメリカの言いなりになるところに交渉をまかせておけば、日本国民多数の利益は毀損されるほかない。
 
   
  <追記>
天木直人を糾弾する!
 
 天木の有料サイトの論調が、小沢氏らへの一連の政治弾圧とアメリカ帝国主義、とその政権内外の同調者、走狗との関連で、JAが名簿に載せられなくなっている、そこまでアメリカとその走狗の体制支配が日本で貫徹してきた、との暴露であれば、納得できるが、今までのこの男の浅はかな論理からすれば、そこまでの記事ではない、と断定できる。
 
 単なる小沢一郎熱烈支持者の感情におもねっての記事だろう。