前回の続きになる。
理研当局の直近の予定では、お盆明けに中間発表をするとしているから、その期日が近づいている。
あの人たちの、御託を並べた言い訳を聞く前に、自分なりの視点で、前回の記事の趣旨を踏まえて、理研ー小保方騒動を別の視覚から眺めてみることにした。かなり斜に構えている。
1)不正研究現場の真相のうち、トリックの粗筋に関しては各キーポイントとそれらを結んだ線上にしかない。したがって物凄い狭い範囲にしか真実はなく、他のところにはない。
小保方、笹井、若山らの関連では、リアル情報と参考重要資料は2ちゃんねる(生物版)に載っている。
自分も収納しているが、今回はそういうものを出す場でない。
前回の記事で言えば、小保方のバカンティ研→早稲田大博士論文→理研闖入(若山とのコンビ)→ES細胞すり替え現場(若山とのコンビ)の記述に相当する。
この点に関してネット上の誤った解釈の典型を下記に示して批判したほうがわかりやすい。
下記の公式の図式が頭から離れない。
イ、ES細胞→胎児形成。
ロ、T細胞(栄養細胞)→胎盤形成。
B、ところが笹井ー小保方の万能細胞(STAP細胞の万能性をさらに強化したF1細胞と称する)は、胎児と同時に胎盤のキメラができている。
C、したがって、超万能細胞によって胎児、胎盤が作成できる現象は、ES細胞のすり替えだけでは、説明できないのではないか?
Dよって、STAP細胞問題には、そういったすり替え論では、まだまだ解明できないところがあり、一番有力な方法は検証実験を行うことであり、その結論を待つしかない。
コレ要するに、トリックの全貌が明らかになった頃の新手の笹井ー小保方ー丹羽(検証現場責任者)擁護論の登場として機能する。只よく読むとそこまでの政治的意図があるとは想われないが、客観的に擁護論として機能する。
前回の記事で批判した某所の見解も、現段階に相応しい、論点のすり替え。
アベ等の成長戦略に位置づけられ、予算獲得、特定国立研究所指定の思惑で、理研側が呼応していると批判するならば、
成長戦略なるものが、いかにいい加減、どん詰まり状態で官僚がひねり出した愚策であるか具体的に証明するためにも、STAP不正研究現場の実態を暴くことは、不可欠なことである。
それをまるで、笹井の研究者としての業績や笹井ビルの存在を細かく指摘するだけで、利用された被害者のように描き出すことは、やっていることが逆で、足元の安部成長戦略批判の具体的材料にベールを被せることである。
そもそも、そんな研究センターのもっともらしい説明ほど、所詮は基礎科学の研究であり、投下資金に対して役に立つとは思えない。
再生医療研究の世界も今回の騒動で公平に評価したほうがいいとわかってきている。
理研の規模はこの10年で5倍にふくらみ、現状、850億円で研究者の総数は2000人に及ぶという。
さらにココに筑波にある国内最大のマウス、センターなど傘下の組織が絡むと、その規模はおそらく1000億にもなろう。
逆算すると、2000年初頭の利権は170億程度、人員400人だった。
そのずっと前は記憶している限り、テレビでアイデア商品のコマーシャルをやるほどの組織だったが、その時期は日本の高度成長経済期だった。
そうすると、日本経済が停滞し、税収が落ち込んできた時期に理研という基礎研究専門の組織は、公共事業投資が縮小する一方で、それに替わるような形で肥大してきた。
それで理研の業務は先を見据えた投資、といえば聞こえがいいが経済効果の怪しい科学基礎研究。
極端な例は、笹井ー小保方のようなトンデモナイ研究に費やされている。
ま、考えてみれば、STAP細胞の大嘘はよくやってくれた。おかげで、ベールに包まれていたことが、白日の下に晒されつつある。
笹井や小保方批判のない理研ー政府批判は片手落ちもいいところである。
そのたびごとに条件を無視して同じパターンの政府批判をしていると、受け手の側が麻痺する。某所の活動は評価するが、よく考えてもらいたい。間違ったことは云っていないつもりだ。
下世話なことは慎むが、弁護士との交流や出身大学などの情緒が邪魔しているはずはないと想うのだが。
A~Dのような説を唱えるヒトのブログにたどり着いたのは丁度、2ちゃんねる上のトリックの解明が佳境を過ぎて、トリックの全貌が明らかにした板から、飛んだときであった。
じっくりと記事を読んで、この御人は、相当、頭固いな、とおもった。同時に、はっきり言ってこの件に関する情報を処理できる能力が乏しい、最低限の重要な参考文献も読み込んでいない。読み込んでいれば、自分のわからないところや間違って理会しているところが、モット解っている人の指摘を見て修正できる。
自分もイ、ロの図式にこだわって、若山がハイテクニックを駆使して、胚盤胞にイ、ロを注入できた、と記事にしたことがある。しかし、腑に落ちなかった。
いづれにいても、大方のヒトはES細胞へのすり替えまではわかっても、イ、ロ、の図式の壁にぶつかる。
>ネイチャー論文執筆者の笹井にも同じくイ、ロの壁があった。
胎盤と胎児兼用の超万能細胞の実在をどうやって説明するか。?素人が不思議に思うところが、同時に、笹井にも難関だったわけだ。
ここがトリックたる所以であり、面白い嗤えるところだ。
所詮、小保方のES細胞へのすり替えを土台にして、嘘で塗り固めて、遂にどうしたことか(笹井と小保方の観念の弩壷にはまっていたもの同士の共鳴が原因だろう)胎盤も同時に光るSTAP細胞以上の超万能細胞の大発見まで突き進んだ。お花畑コンビ=笹井、小保方だ。
世界は二人のためにある状態では簡単にばれる大嘘論文の作成しているという現実は目にはいらなかった。
なお、この両名はまともな実験らしい実験は行っていない。
PCによる筋書き作りとそれを補足するデータの捏造のみ。主としてDNA解析器による、各サンプル細胞と超万能細胞の比較による証明。
ま、前回指摘することを忘れたが、外部と交流に乏しい閉鎖世界では、その枠内にドップリと使った個々人や狭い組織の状態が、普通では考えられないほど、状況を左右し、個性の共鳴、摩擦によって、トンデモナイ方向に突っ走る可能性が生まれる。理研の当該組織と登場人物の世界にもソレがピッタリ当てはまる。
嘘に嘘を積み重ね無理を重ねるとネイチャー大嘘荒唐無稽論文ができる。アレは笹井秀樹の研究生活の集大成だった。小保方に騙されたとかそういう問題じゃない。元々そういうお人だった。その笹井のあり方と小保方のあり方はもとよりピッタリ符合するものであり、共鳴し、STAPを超える超万能細胞「発見」まで暴走した。
笹井の超万能細胞作成の筋書きはいたって簡単。
STAP細胞を自称するものを(この場合は、実験はやっていない)丹羽の生み出した特殊培養液に漬けると、胎児と胎盤を形成する超万能細胞が作成できる、と論文に書いた。
この辺のSTAP細胞→超万能細胞への筋書きはSTAP細胞大発見を詳しく丁寧、解りやすく、説明した理研広報のプレスリリースに詳しい。創作として評価するとなかなかよくできたの傑作である。肝心のネイチャー論文の二つは、掲載された画像やデータを食い入るように比較し見つめるだけでいい。無理をして英文を解読するようなシロモノでもない。
サテ、そうすると
先のほうで挙げた、Aイ、ロ~Dの頭の固いお人の大疑問に答える必要がある。
三つの事実が判っていればいい。
その1。
若山は胚盤胞にES細胞しか注入していない。ES細胞だけの注入でも、失敗し苦労しているのだから、T細胞とES細胞を同時に注するのは無理筋。なお、ES細胞は通常の固着状態で手渡さないで、培養液に浮遊した状態で手渡さなければならないことになっている。そういう無理な筋書きを、大発見の筋書きとせざるえなかったからだ。ハイテクニックの若山だからこそ、実験方法を変更して成功した。
その2。
又胎盤が光っているとも、胎児の延長である栄養菅付近が光っている、どちらとも取れる不鮮明画像である。
この辺から元々コンビを組んでいる時から万能細胞の実在に不信を持っていた若山は疑問を感じ出す。
それで政治主導の弩壷でテングになっている政治家科学者笹井の登場=若山用無しとなった。
若山はSTAP研究の前面に立つ事を渋るようになり、笹井に申し出るが説得されそのままになる。
その3。
ES細胞とTS細胞(これはリンパ球受容体とい特殊状態の免疫細胞。異物の侵入した場合、特殊な塩基配列を一杯作って体を防衛するので、普通の23本+23本=46本のDNAとは違う)を小保方が混ぜたのは、シーケンサー解析器に両細胞をかけたときだ。
詳しくは解らないが、そういうことならできるらしい。
それで胎児、胎盤の長方が作成できるスーパー細胞の実在の実証とした。
そういう実証を求めたのはネイチャー誌側である。胎盤の不鮮明画像や笹井の巧妙な文言だけでは実証にならないとしたのだ。
>そうすると結論的に云えば、
頭の固いお人の全ての疑問は説明された。後は本人の理解力も問題だ。
ま、ネイチャー論文の文言をそっくりそのまま適応した形而上的解説をそのまま受け取ると、頭の固いお人のような立場から離れられない。ネット上では、まだそんなヒトを散見する。検証実験を後押しするネット上の戦線論理である。
>STAP細胞検証実験なるものは、文字通り漫画的世界である。
が、最終的な落としどころは、やる前から決まっているらしい。
何となく、蛍光する現象はあった→STAP現象のようなものはあった。STAP研究によって、今後の研究が第一歩だけは記された。
検証実験の現場責任者丹羽もインチキの一味だから、来年の春まで何とかやっているうちに、光だけは見つけたことに、するんじゃないかな。
そんなものは基礎科学に何の貢献もしないのは云うまでもない。
この検証実験は当初、発表した理研の公式文では、4月~6月は小保方ネイチャー実験手順の検証実験を行うと公言していた。公式報告書のスケジュールに載っている。
ところがいつの間にやら、丹羽等はネイチャー論文実験手順による検証は、やっておらず、どちらかといえば、バカンティ方式の機械的ストレスによるSTAP細胞の創出実験を行っていたことになっている。
それでいきなり、小保方のネイチャー方式の検証実験への参加が浮上する。
では、丹羽らは当初のスケジュールによる実験は行わなかったのか?
真相はやってもやっても何の反応も全く見出せず、早々と切り上げて、自分のたちのやり方でやりだした。
ということは、小保方の参加は、最終的にSTAP現象さえ見出せなかったとして、責任をおっかぶせる、生きているダミー人形のような役割を果たしているということになる。
結局そういう策動をしている間に笹井のような犠牲者が出た。
こうした大事件によくある闇を抱えたまま、キーパーソンが死を選ぶ。そうした事態はもう何回繰り返されたのか、数え切れないほどだ。
笹井は研究現場の不正と背後の政治を結ぶキーパーソンだった。
また、強烈なプライドもある。STAP現象は有力な仮説とまで後退して、その後、次々と判明する決定的証拠の数々に、そこからさらに後退を余儀なくされて、最終的にSTAP細胞不存在という認識まで追い詰められた。
それでも心神喪失状態でSTAP実在にすがるのも、又プライドのなせる業だった。
小保方にも同じことが云える。明々白々な事態が明るみにでれば出るほど、己の実存証明として、STAP実在をよりどころにせざるえない。
両者とも引っ込みが付かなくなった。
この立場はその他の関係者にも程度の差こそあれ適応できる。
丹羽などは記者会見の表情を見ていると、異様としか言いようがないものがあった。絶えず自問自答しているというが、その時点で大嘘がわかっている表情だった。
それで来年の春まで検証実験を繰り返す。
何の意味があるのか?
組織維持のための検証実験になっている以上、組織維持のための策動の誘惑に駆られるのは当然のことである。