反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

セ、パ、ペナントレース、CS戦の振り返って~1)阪神外国人選手大活躍のキーマンはオマリーコーチ。2)CS導入によって、競馬のレース展開の要素が加味され、結果、一部球団有利の制度の公正確保の実情~

 10月18日の巨人VS阪神戦は、巨人有利に試合展開が流れると予想していたが、見事に外れた。
ま、巨人小山投手の情報は、ネットで一寸、調べただけの投球内容の数字だけで、画像で投球フォームを一度も見たことがなく、買い被っていたようだ。
 その投球フォームも地上波の放送が開始されてた7時以降、彼はマウンドにいなかったわけで、撃たれている録画でしかチックできず、確定的なことはいえないが、長身オーバーハンドで投げ下ろす投球フォームは球離れが早過ぎる、球もちが悪過ぎるようだ。フォークボールを多投する投手によくある傾向で、コントロールがアバウトになりやすいし、打者からすると球筋がよく見えてタイミングが取りやすい。
モット、ストレートの球速がある投手だと想像していたが、アレでは一流打者相手に劣勢になる。ランナーを二人塁上にためたところで、落ちないフォークが真ん中近辺に来たところ、マートンに一発でしとめられてしまった。
阪神サイドにクセなどを見破られていた可能性もあるし、後がない一戦を任されたというプレッシャーで眠りの浅い夜が続いた続いた可能性もある。
 
 マートンは今年初めて首位打者を獲得したが、過去に最多安打を二回記録したように、どのコースも満遍なく、広角にバットの芯で捉える技術があり、長打もある。しかも、対戦投手の情報を自分用に整理しているクレバーで緻密、数字に強い。日本語の会話はほぼ全部理解できるという。ジョージア工科大学の出身者である。
過去に首位打者のタイトルを取っていて、不思議でなかったが、最大の欠陥がある
理に走る自信家で短期な性格から(何でもできる自分は、正しい、という自負心は強烈)、一端歯車が狂うと、自縛状態を招いて、スランプに陥ることがあった。矛先はアンパイアのストライクボールの判定を巡っての揉め事となって噴出し、お決まりのコースで、頭のいい本人もわかっているのだが、セルフコントロールできない、弩壷を深に自らはまった。何しろ<自分は正しいという観念が体質化>しているのだから、異国の地では、精神的には、抜け道がなくなる。
もっとも、生まれも育ちも大学もアメリカ南部、(ジョージア)で、当地の文武両道のヒトとしては珍しいヒトではない。
日本で過去に活躍した外国人選手としては特異なヒトであることは間違いない
 
 2014年の阪神球団は確実に勝ち星を計算できるスタンリッジ投手を外国人選手枠の関係から放出して、4番打者完全不在の解消するために、パウロ、ゴメスの獲得に賭けた。
同時に、阪神、ヤクルトで活躍したトーマス、オマリーをコーチに招請した。
阪神時代のオマリーは、一貫して高打率をマークしていたが、広い甲子園球場、ライトから、レフトに吹く浜風に阻まれて、長打打率が低く、チームに溶け込んでいたが、何かと球団サイドの立ち入ったことに口出しするので、ウルサイ外国人選手として、煙たがられる存在になった。後から考えると長期低迷する球団事情に、主力選手として意見が出てくるのは当然で、日本人選手にできないことを実行したオマリーとの間に摩擦が生まれた。
 結果、解雇されたオマリーに、ヤクルト野村克也監督は飛びついて、オマリーは大活躍した。
野村ID野球とオマリーが阪神時代に打者としてやっていたことは、同じ次元にあったわけだ。
その後、長期低迷の窮地脱出に野村IDに野球に託した、球団サイドではヤクルト、オマリーの大活躍を目の前にしていることもあって、オマリー株が急上昇し、遂に駐米スカウトを任せるまでになった
スカウトとしてのオマリーは実績を残すことができず、後任に席を譲ったが、球団との人脈は切れなかった。
 結論的に言えば、オマリーは、現阪神球団の野村克也門下生の人脈(黒田ヘッドコーチ<元編成部長>、元楽天の山田バッテリーコーチ、関川バッティングコーチ)に繫がるヒトである。
阪神球団及び多くのファンの総意として、最下位の続いた野村監督時代の3年間は星野監督招請して優勝した基礎作りをした時代として再評価されている。
 
今年の阪神は、外国人選手の当たり年といわれている。
しかし、外国人選手の出入りだけから見ると、勝ち星の確実計算できるスタンリッジ放出、活躍できる保証のないゴメス獲得の大博打を打ったことになる。仮にパウロ、ゴメスがいつもの阪神パターンで空振りだったら、大博打に打って出て、大負けしたことになる。
ところが、マートンまでが精神的欠陥を克服して念願の首位打者を取った、来日初年度の4番ゴメスは機能し、元々実力のあったメッセンジャーは投手二冠を達成した。
 セ、リーグCS最終戦になった第四戦、試合中のテレビカメラはベンチに座るオマリーを映し出した。
鋭い目線だが穏やかな表情、落ち着きがある実にいい顔をしていた。昔の大リーグのベンチによく見かけた表情だった。


 和田豊監督の表情の表情は太平洋戦争の沖縄地上戦で洞窟に追い詰められた日本軍の大学生幹部候補生試験合格の下士官のような佇まいにみえた日本シリーズで結果はハッキリするだろう。
いみじくも巨人戦の第1戦の勝利投手、藤波晋太郎は「日本一を目指してがんばりますので応援よろしくお願いします」とインタビューの最後を締めくくっていた。さすが甲子園春夏連覇を達成した投手は戦略的思考パターンが身についている。目先の勝利に拘ってオスンファンを酷使し続けた監督よりもよっぽど、先を見据え、本当に道理のわかった雄たけびだった。
田豊の場合、自らに課すハードルが低過ぎるのである。CSシリーズに勝ったことは、日本シリーズに勝つことで初めて価値が生まれる
和田豊日本シリーズ進出券を決めた一戦の勝利監督インタビューでセリーグのチャンピンチームはあくまでも巨人であって、阪神はゼリーグを代表して、戦う権利を得た」などと得意の四方八方に配慮の行き届いた耳障りの良い発言をしていたが、言っていることとやっていることは真逆であると敢えて認定する。
CSシリーズのオスンファン酷使の付けは必ず回ってくる終戦、6点差に登板したオスンファンの右腕のダメージは1週間で回復しない。監督としての器でないから、結果を引き受ける度胸がなく、あんな先を急いだ采配を振るったと見る

   *あくまでも、和田豊、続投に反対する。
CS積極采配はペナントレースの采配の真逆をガムシャラに実行したまでで、その場限りの言葉では耳障りの良いことを言っているがCSシリーズの意味を本当に理解しているとは思えず、戦略的思考ができていない。
*その証拠にあけた10月20日、こんな根拠のないことまで口走っている
4連勝で日本一や!阪神・和田監督が豪語「負ける気がしない」
「選手たちは今、負ける気がしないと思う。あしたにでもやりたいぐらいだよ」
コメント諸氏には意見には正論が多い。

 Aコメント→「阪神ファンだが、正直CS勝ったからって和田監督の評価UPとはなってほしくない。
日本シリーズにいけたことは素直に嬉しい^ ^ ただ、短期決戦は運の要素も大きい。勝てた=和田監督は流石 にはなるべきでないと思う。今シーズンはこれだけの選手がいて、巨人の選手は近年稀に見る不調だったのに結果は7ゲーム差の2位。 しかも就任3年目。いくら日本シリーズにいけたからって評価を見直すのは早すぎる。
阪神は勝っても負けても収入(応援)がある。 悪いとは思わないが、これならファンサービスも人事も手を抜いても大丈夫な状態になる。
阪神ファンに言う。 手のひらを返すのが早すぎる。
もう一度言うが、日本シリーズは楽しみだ。自分も甲子園に応援に行くつもり。チケット取れたらだけど…
ただ、シーズンで不甲斐ない結果だったことは忘れてはならない!!」


Bコメント→「SBもハムどっちも強いと思う。負ける気しないなんて言ってると確実に負ける、日本一になるまで口は慎め。」


Cコメント→「「負ける気がしない」というよりも「負けた時がこわい」ような気がする。
つまり、CS全体で5勝1分けでしばらく「負け」を知らない状態になっているのが気になる。
一方、パリーグのチームはどちらになるかわからないがCSで勝ったり負けたりでギリギリまでどうなるかわからない状態を終えて戦いに来るので「負け」も知ってかなりの抵抗力をつけて戦って来ると思う。
特に日ハムは引き分けでもそこで全て終わりという試合で延長戦で2試合も勝ちをもぎ取っているので尚更の抵抗力をつけて戦って来ると思う。
それを考えると「負け」を知らないと負けた時に大崩れしやしないかが心配だ」
W。コレは勝負事の機微を弁えた意見。セオリーとさえいえる。競馬では絶対的な強さを誇る馬でない限り、本番前に、負けておくことが、むしろ良いこととされている。

Dコメント→「こういうコメントが出始めたチームは負けるのが相場です。
今度は逆に待つ身になって調子の維持が難しいと思いますよ
名将監督さん!」

Eコメント→「2位のチームでしょ。」

Fコメント→「リーグ6チームしかないのに、このやり方はやっぱりおかしい。
タイガースファンだけど、なんか全然嬉しくないし後ろめたさを感じる。
でもリーグ優勝したジャイアンツのためにも頑張って欲しいです。」
W、セパ両リーグ12球団のうち半数の6球団がペナントレース後の日本一決定戦に絡む異常事態。しかし、コレはこれで日本プロ野球の一部球団に有利な制度的不公平を結果的に是正しているのだ。ココがわかっているかどうかだ!

D意見→「25年ファンやってるけど、2日経った今日ですら「勝った気がしない。
正直、いい夢が見られてもうお腹いっぱいな感じ
つーか、下剋上とかそんなチームじゃねえから面喰らってるわ。」
 
W。阪神タイガースファンのかなりの率直な心情を代弁している。
もしかして、このまま日本一になっても、ヤッパリ1985年は日本一は凄かったと、語り継がれるかもしれない。
コレが阪神タイガースファンの精髄かもしれない。たった一度の最高最大があればよいのか。
 阪神タイガースに各人各様の様々な想いを託しているのだ。その想いは多様でありすぎる、純であり過ぎる、勝てば良いというものでない。「たかが野球、されど野球」を弁えなければ、阪神ファンを長く続けられない。
 どんな想い託すファンにも全国的に仲間がいて居場所を見つけられ、しかもファン全体の意識に繫がれるプロ野球チーム。それは阪神タイガースしかない。負けることに意味を見出し、その思いが届きそうな共同幻想を与える球団。それは阪神タイガースしかない。
 究極のところファンは阪神タイガースは勝たなくてもいい、と覚悟して応援している。
がしかし、そもそもプロ野球のゲームは長い目で見たら勝ったり負けたり、打者も年間を通じて、三割をヒットできれば自他共に認める好打者。
だから負けること失敗することを覚悟することは野球選手と野球ファンにとって本質的な要素だ。
したがって、負ける道を弁えた阪神ファンは普遍的な野球ファンであるかもしれない。
アメリカの野球に関する映画にはそういうファンの姿が描かれているものが多い。勝っても負けても、ボールパークだった。
現、制度の中でも、数字ほど一軍の各チーム同士のレギュラー選手、個々の力量差はない。間合いがあって、一瞬、数ミリの出来事が勝敗を左右する野球は技術的精神的要素の強い競技である。アメリカ制度でやれば、ロイヤルズVSジャイアンツのワールドシリーズのようなことが日本で起こること受けあいだ。
ただし、一軍選手と二軍選手の違いは厳然としている。ここはハッキリしなければならない。
阪神タイガースの先発5番手、ブルペンの二人は、はっきり言って二軍選手である。監督采配云々を生み出したのも、二軍選手を1年間を通して使わざる得なかったことに由来する。高度なやりくりが必要となったのだ。和田豊にはソレができなかった。CS戦の采配の積極采配のもこの点の過剰意識がオスンファン酷使、早め継投になって現れた、とみる。戦略的プランと度胸がないのだから、ああいう采配になる。来年の続投が決まっているのだから、モット先を見据えた采配があってもよかった。
 
Fコメント→「つまり、CSサンスポの膨らませ方が悪いのはもちろんだけど、監督も口を慎んで欲しいね。
西スポーツ紙が新聞を売るために1の出来事を10にも20にも膨らませて書くことくらい、もう関西での生活が長いんだから理解してるでしょうに。
全体で5勝1分けでしばらく「負け」を知らない状態になっているのが気になる。
W。何かあると監督人事問題に飛び火して、各誌が攻守分かれれ記事を作るのは関西スポーツ紙の伝統。ジャーナリズムとして、立場をハッキリしていいことだ。一を20にも膨らませる事例も前回の記事でサンスポを具体的に引用して明らかにした。
ただし、読者にはその裏側を読み込む読解力がいる。このサンスポ記事は一種の和田豊に対する挑発だ。コレを突破するためには日本一になるしかない。負け方によれば、火種は消えていないのだから、日本シリーズの内容、如何、来年の結果次第では再燃必至だ。コレが阪神監督和田豊のリアルな立場である。
セ、ファイナルステージ4連勝で、長期政権?そんな甘いものじゃない。
 
Gコメント→「シーズン中でその強さを出して欲しかった。
阪神ファンですが優勝は巨人、CSは不要と思います。」
W。骨があるコメント。
 
Fコメント→Gファンより「和田監督が本当にそんなこと言ったのか疑問。
マスコミが煽るように、盛り上げるように過大に解釈して載せたんじゃ?
それに今こんなこと言っても選手へのプレッシャーになるだけだし、相手を怒らせるだけなんじゃ?
これを書いた記者は阪神ファンで、周りも見えずに盛り上がっちゃったか、他球団ファンで相手の闘志を引き出すために記事あげたか…。
 俺は巨人ファンだから普段の和田監督の言動はよく知らないけど、こんなことぶち上げる人じゃないと思うんだけど。
巨人にペナントでボロ負けしてて、巨人が近年まれにみる大差で圧倒的な勝ち上がりしてて、そこに今回の4連勝なら言いたくもなると思うけど、ペナントにしたって対戦成績はほぼ五分だし。
あまりにも突然に持ち上げすぎな記事が出ちゃった感が…。」
 
W。半分解っていて、半分わかっていないコメント。監督人事が話題に上ったときの関西スポーツ紙は、各紙政治的に動く傾向にあることがわかっていない。
サンスポは和田豊監督に疑問を持った記事を書いた経過がある。
>そしてココが他の地方と違うところで、残留を含めて、自らが押す監督候補がいる。そこまで踏み込まないと新聞は売れないシビアーな新聞市場だ。
 今までズットそういう競争関係でやってきて、勝ち抜いてきたのがサンスポだった。だから越後屋さんのような球団内部に食い込んだ記者は出世して、幹部となって、和田監督に直接電話して、辞任したら評論家として雇ってやるなどいいだす。他のスポーツ紙も大同小異だと想う。以前は実際にそういうヒトの意見や情報が監督人事問題を左右した。
 はっきり言って阪神タイガース監督はファン、マスコミに対して弱い立場にある。
だから星野仙一は監督就任直後、ファンに直接、語りかける方途はないのだから、マスコミ懐柔に乗り出した。
 岡田彰信だけが、6球団抽選競合のドラ一阪神入団、地元大阪出身、85年日本一主力選手、引退後の実績などから、例外的存在である。和田豊は以上の全ての条件の一つにもクリアーしていない。
スポーツ紙には二股、ほめ殺し、などあらゆる手練手管があって、コレを沈黙させるのは日本一になるしかないという構図。
日本シリーズの負け方、来年の成績如何では監督和田豊、総攻撃も十分あり得る。
日本シリーズ進出を決めた勝利監督インタビューも関西方面の感覚では綺麗ごと、と受け取るヒトがおおいのじゃないだろうか。
星野仙一のアンタが大将的要素や、お笑いの素材となる要素とは真逆の和田豊の建前一辺倒のシビアーなキャラも関西体質には合わない。一端嫌われ出すとよほどのことがない限り挽回は効かない。
中村勝広、現ジェネラルマネージーは監督生活の6年間を四方八方に気を使った、と実情を吐露している。ジェントルマン系ではこのほか安藤元監督がいるが、両人とも和田豊ほど嫌われていなかった。阪神ファン和田豊をジェントルマンとは想っていない。
したがって采配同様、得体が知れない。

選手の気持ちに自分の心情を託す和田豊の精神構造は監督の器でない。コレ事態が監督として無責任なズルイ方便である。発言は根も葉もない言葉を捏造したとは想われない。それらしき言葉を発したか、汽車の誘導を肯定したものと想われる。言葉のヒトが言葉に溺れたのだ。
>一コーチの器出しかないモノは勇気と自覚を持って、阪神タイガース監督の自ら退くべきで、口達者な野球人の活きる道は、いまだ十分確保されており、その事例は枚挙暇がない。
今年の成績は巨人の広島勝ち頼みの他力本願であって、普通、こうした条件では広島が勝つのが順当で、阪神は昨年の2位から、実質3位転落で、しかも主要タイトル占拠と言う赤っ恥だった。巨人が広島マエケンを打ち崩して、最終戦に勝ったから二位に留まれたのである。CSシリーズの投手起用法も日本一を目指した戦略なき、目先の戦術的対応に終始していた。
負けて、独自の境地で応援し続けていく特殊なファン層を全国的に形成する阪神タイガースの伝統に和田豊のような口先優先の監督は、不適格である。
阪神の勝利はオスンファンの回復具合にかかっている。速い球の投手が多いパリーグの打者は速い球に目が慣れている。
負けゲームを作らなければとても勝ている相手ではない。特に日ハムが来た場合、苦戦を強いられるような気がする。


 トーマスオマリーは外国人選手の精神面をフォーローするだけでなく、キチンとデータ分析をして的確なアドバイスのできるキーマンであった。そのような職責の果たせるコーチは日本では稀有の存在である。
 そもそも、マートンのような選手には、根拠のハッキリした具体的なアドバイスでなければ通用しない。パウロ、ゴメスもインタビューでは「来た球を積極的に撃ちにいくことを心がけている」などといっているが、狙い球を絞って打席に入っていることは、はっきりと解る。外角のボール球のスライダーに踏みとどまれるようになったので相手は、ストライクゾーンで勝負するしかなくなった。解りきったことなのだが、具体的なアドバイスがなければ、打席で実行できない。ソレがプロ野球というもので、言葉だけの精神論の通用しないキビシイ世界である。
 
 それで、阪神球団は大博打に打って出たことは間違いないのだが、オマリーをコーチに招請する絶好の手当てを打った。
オスンファン獲得といい、中村「勝」広ゼネラルマネジャーの功績である
しかし、久保康友の横浜移籍がなければ、完璧だった
久保は松下電器時代抑えをやっていたが、自分の見た試合ではソコソコいい当たりを打たれていた。先発にまわればまたいい働きをするのはハッキリしていた。久保が残留していたら、和田豊監督でも優勝していた
 
 阪神のウィークポイントは、先発4本柱の後の五人目の投手、不在。中継ぎ投手子駒不足。先発5番手は二軍レベルの投手を誤魔化し誤魔化し使っている現状で基本的に負けを覚悟したゲームになる。5勝を挙げた左腕岩崎優は球威、球種不足。打者の目先を変えるめのときより投げるカーブの、投球フォームは見た目でもはっきりと緩む。一軍の投手でこういった投球をする投手は見当たらないが、二軍投手にはよくあるタイプである。
今回のCS戦でブルペン陣のなかで、サイウチ、イワサダは基本的に2軍レベルの投手で結局、このシリーズ、幸運にも一度の登板することなく終わった。


 パリーグCS戦はいづれも最後の最後までもつれる試合展開になっている。
日本シリーズ阪神は先発中継ぎの層の薄さから、セリーグCS戦のように早めに王手をかける必要がある。或いは負け覚悟のゲームを作る必要がある。あそこまで使い込まれたオスンファンの1週間の回復はきびしい
この根本的な欠陥から、和田監督のCSシリーズの采配は短期決戦に相応しい積極采配というよりも戦略的展望のない、あくまでもチャレンジャーに徹した、前のめりの采配で、このやり方では、日本シリーズに通用しない。和田豊監督の技量が試される日本シリーズになるが、そんな浮かれた発言が飛び出してくるようではキビシイ。
 結局繰り返しになるが、CS→日本シリーズを連続セットとみる戦略がないことに尽きる自らに設定するハードルが最初から低過ぎるのである。結果はともかく、巨人の原監督にはソレがあった。


日本シリーズの戦いは両リーグ一の強力投手陣を有するオリックスを追い上げる死闘で投手陣に鞭を入れすぎて、疲労蓄積の目立つソフトバンクの方が戦いやすい。先発、中継ぎ、抑えに絶対的投手がいないことも助かる。日ハムはリーグ優勝を諦めて、3位狙い徹している間に、若い投手陣を育てていた。昨日のゲームでホークスに追加点を許さなかったが、逆にホークスは初回の4点を守りきれなかった。こういったことは、王手をかけた短期決戦の大舞台の試合では珍しいことである。ホークスはペナント終盤1勝9杯の失速だった。
 
**このペナントレースの展開は競馬のレース展開の例えるとわかりやすい。
逃げをうった先行馬を大本命馬が追走するが、相手がスタミナとスピード兼用の馬でなかなかばてない様子なので、自力で捕まえにいくしかないとみて、直線で全力を振り絞って並びかけ、両馬のデッドヒートがゴールに近づくに従って熾烈になった。3番手、追走の馬と並んで叩き合っている両馬の間隔が詰まってきた。
 
 なぜだろうか?
叩き合っている両馬のスタミナが急速になくなってきたからで、競馬では普通、こういった場合、最後の2ハロン(200M)のラップタイムの数字が落ちてくる。
それで、馬なりで3番手追走の馬がゴール寸前で差しきってしまう、ことは競馬ファンならよく見かける光景であるが、こういったレース結果を競馬ファンは、馬なり追走の3番手の馬が強かったと見て、先行争いをしていた両馬を弱いと見たら、この三頭が違うレース展開で出走したレースでは、馬券を外す確率が高くなる。
コレは競馬のセオリーであり、新聞の予想は、前の二頭が強いという前提に立って次のレースを予想する
 
*現状、パリーグCSシリーズの流れはこの競馬の例えとそっくりである
勿論、日ハムがG寸前で差しきるとは限らないが、ソフトバンク、ホークスファン、第一ステージで敗退したオリックスファンは、競馬で普通に見られる展開がそっくりそのまま野球で発生しているとわかってほしい。サラブレッドは本能的にギリギリの競争をするように300年もかけて人工的に交配されてきた動物である。
プロ野球ペナントレースの強いチーム同士が争うと、お互い体力を急速に消耗する競馬とそっくりの現象が生じる。CS制度がなければ、その死闘に勝ったチームが優勝者である。
ところが、CSシリーズというサラブレッドのレース展開のような波乱の要素が加味された。


セリーグCSシリーズの阪神VS巨人に関してイロイロな評価があるが、ここも同じく、ペナントレースの流れがかなり作用しているように思えてならない。
 先頭に立った広島のチームとしての自力アップは波乱を巻き起こした大きな要素に挙げられる
 
*さらに、普通、余り注目されない視点から、巨人の戦力というか、厳密には個々の選手の能力を再考してみる必要がある。
全国に万遍なく球団本拠地の散らばったパに比べてセは東京に2球団、横浜に1球団と偏在している。巨人の選手サイドの立って見ると、自宅から通勤できる試合が三分の二程度になり、調整はスムーズにできる。
肉体的疲労どの激しい夏場では、空調の効いたドーム球場の有利は動かせない。
 阪神サイドで見ると、真夏の長期ロードが不利になっていることは否定できない。
広島も他の球団に比較して、遠隔地にあり、交通の便でスケジュール的に不利があるだろう。
阪神ソフトバンクとの交流戦で延長戦にもつれ込んで1土曜の10時半まで試合をしてやっと勝ったとあくる日の2時に甲子園球場で試合開始というトンデモナイスケジュールが組まれていた。球団営業サイドが欲深いのか、理由はよく解らないが、この日曜日のデーゲーム以降、それまでパリーグのチームと互角に渡り合ってきた阪神は一気に失速して、結果、交流戦ブービーだった。広島の勢いがなくなったのも交流戦の借金からだ。
 他方、巨人の浮上は交流戦優勝にあるといっても過言でない
ただし、巨人はここでかなり無理をして結果的にけが人を出したのではないか?
 以上から、いえることは、巨人選手の個々の成績は、地の利の有利がもたらした底上げであるということではなかろうか?
短期決戦になると底上げは取っ払われるわけだから、実体が表面に出てくる。ネームバリューや普段の成績ほど、働けない。
今回のCS戦でこの実情がモロに表れた、とみることもできる。


阪神の立場はパリーグで言えば、日ハムの次元は結果的に同じになった。
和田豊監督の迷采配でチーム一丸を維持できなかったことが、逆に短期決戦へのスタミナを温存させたとみることもできる。投打のタイトルホルダーが4人も出現して、貯金がたった7つ程度しかない不可解は、こういった穿った解釈に信憑性をもたせる。
 
 結論、CS制度は日本プロ野球に競馬的レース展開の要素が加味されたわけで、考えようによっては、巨人有利の制度が修正されて、公平に近づいたともいえる。
そもそもが大リーグのような、枠組みとしての公正に修正する制度を無視しているところに注目しないで、CS制度の不備を指摘するのは片手落ちもいいところである。
スポーツは同じ土俵で戦うから面白いのである。一方の土俵の仕切り戦が中央にあったら、相撲は面白くなくなるのは当たり前だが、現状はソレがファンの眼に見えないだけで、大リーグ中継やJリーグによって、一般のファンにも何となく訳がわかってくると、人気にかげりが出始めるのは当然ことである。