「私が戦線で極限における人間の生存条件とし、そして暴力と野蛮を即物的に見て感じたとすれば、ダナンの闇市場の調査員として初めて、アメリカ軍が引き起こした戦争の相対的な性格を把握したことになる。
ダナンは北ベトナム軍と解放戦線に包囲された陸の孤島で(W。北ベトナムと南ベトナムの国境にほど近いアメリカ軍の北部方面兵站拠点であり空軍基地)そこの日常的な生活は、特殊な経済システムによって維持されていた。最も威力がある通貨はドルで、米軍司令部が発行した軍票が市場を統制していた。
第二次世界大戦以降、
アメリカが非西欧圏で行った戦争の性格は大きく三つに分けられる。
①世界においてアメリカが覇権を維持するための戦争、
②宗教的文化的、人種的偏見による戦争。
③そして最も重要なのは、事業、ビジネスのための戦争である。
共同捜査隊に派遣されると、第一にPXの把握業務であり、次に米軍補給倉への出入り、最後にダナンの闇市場を監視する任務が与えられた。同僚たちの言葉を借りれば大きな{化け物市場}のど真ん中にすっぽりとはまり込んでしまった。
PXは贅沢な品々と消費財の宝庫だった。
また補給倉庫は生活必需である野菜や肉から、嗜好品であるお茶、コーヒー、チョコレート、酒類、そしてたばこに至るまでダナン市の生存権を掌握していた。
Aレーションは未調理の野菜、果物、肉など。
Bレーションは一次調理を終えた食品やあじつけされ調理だけすればよい食品だった。
Cレーションは缶詰で完全に調理済みの戦争食品だった。
もっとも緻密で闇に埋もれるのは武器の取引だった。
補給部署やPXに勤務するアメリカ兵が個々に不正を働くことも多かったが、経済工作をする財務部署が別にあることも確かだった。
これらはAレーションとBレーションなどの嗜好品で物価を調節していた。
~米軍は闇取引の利潤で現地労務者の賃金を払い、時々軍票を地下に流し、ドルの回収や抹消をしていた。
南ベトナム軍人と役人は戦闘食糧から武器まで取引していて、その相手は商人から税金を取り立てる解放戦線だった。
雨期になると、連合軍と解放戦線はともに缶詰のCレーションを食べて戦闘する。
例えば、南ベトナム軍に新たな榴弾発射機窓の新兵器が支給されると、そのうち数本は市場にまわり販売される。
>占領軍とその周辺の住民の生活はアメリカ風消費生活を模倣しており、~~。
PX(W。「post exchange. アメリカ軍用語。 軍隊内で飲食物,日用品などを売る店のこと。 旧日本軍では酒保と呼び,自衛隊では創設当初 PXと呼んだこともあるが,現在は売店
W。補給系で働く米兵、軍属は有り余る物資の山を常に相手にしているので扱いが存在になりがち。細かいことを気にしない人も多い。この辺は役人気質とは違う。おそらく当時のベトナムではここに描かれているような事態が、米軍の駐在するところどこでも見受けられただろう。
もっとも軍隊の員数合わせが米軍に限ったことではなく、旧日本軍にもあった。
ウクライナに欧米から支援物資、カネが流れ込んでいるだろうが、中抜きも相当あると思う。
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本記事には直接関係がないが、温故知新。結局、この項でリアルに想うのはウクライナ現地の援助経済事情と日本の今の軍事基地事情。
〇三沢米軍基地
世界的な電波傍受システムのエシュロンと関係
引用 W.像の檻は古くなり、
「中に大型のパラボラ・アンテナがセット」
〇横田米軍基地と首都圏の米軍基地
引用
「2012年3月16日には、横田米軍基地に、航空自衛隊航空総隊司令部(当時は府中市)が移駐し、戦後初めて「航空自衛隊横田基地」が発足。「西太平洋における唯一の輸送航空団の中継基地である横田基地は、世界のどこにでも展開する準備を整えている遠征部隊。ハーキュリー輸送機。
首都圏の空を支配する「横田エリア
引用
「民間航空機は、米軍の許可なくこの空域に入ることができません。JAL(日本航空)機が御巣鷹山に墜落した事故では、ここが「横田エリア」の中でしたので、捜索隊は米軍の許可のもとに入りました。」
〇横須賀米海軍基地と神奈川の基地群
引用
「揚陸指揮艦「ブルーリッジ」w。実践で動かない象徴か?を旗艦とする第7艦隊は、ハワイの太平洋艦隊の指揮下にあり、東は日付変更線から西はアフリカ東岸までの西太平洋、インド洋、日本海という地球の5分の1の広大な海域を作戦区域とする艦隊です。原子力空母ロナルド・レーガンをはじめ13隻の戦闘艦が横須賀基地を母港」
厚木米軍基地
神奈川県は、沖縄に次ぐ「第二の基地県」と言われています。米軍専用基地数では沖縄についで13か所の米軍基地があります。
横浜ノース・ドッグ⇒相模補給廠
〇岩国米軍基地
F/A-18F スーパーホーネットをベースに開発された。愛称はグラウラー
電子妨害、護衛電子妨害、自己防御電子妨害などのミッション
EA-18Gはアメリカでも機密度の高い機体であるが、これを導入できたのはオーストラリアがUKUSA協定に参加していることと無縁ではない。
2019年2月18日にアメリカ国防総省はフィンランドへのEA-18G輸出を承認した。
2020年4月19日、トーネード ECRの後継機として、15機を購入する方針を示した。
沖縄本土の面積=1,199 km²
引用
「沖縄県には、31の米軍専用施設があ り、その総面積は1万8,609ヘクター ル、本県の総面積の約8%、人口の9 割以上が居住する沖縄本島では約 15%の面積を占めています。 その規模は東京23区のうち13区を 覆ってしまうほどの広大な面積です。」
W。中国が攻めてくる。北朝鮮からミサイルが飛んでくる。戦争屋の言う通りしていたら日本人の半分ぐらいはますます貧乏になる。開き直ることを知る必要がある。ロシアウクライナ関係と東アジア情勢は似ているところもあるが(エレファントカーブの構図~日本経済の長期停滞体質による経済地殻の大陸への沈み込み~)、
違いも大きい。
①日本にウクライナのような主体性のない歴史はなかった。地政学的位置があまりにも異なる。
②経済力軍事力が違う、
③日本列島に土地や資源の魅力はない。
④通常戦力で列島を侵攻するのは困難
⑤米国経済の弱体化(労働階層の絶対的貧窮化がすすんでいるのか?)と軍産複合体(軍事予算100兆円)を総合すると、地域の各国のフリーハンドを狭め、低強度の「戦争状態」が東アジアで常態化することが望ましい。
>ペロシ下院議長の台湾訪問後の中国軍の拙速な軍事演習とそれに対抗した台湾へのミサイル供与という一連の動きを見ると、米国(過大な戦費消費がなければ経済が危うくなっている~古典的な経済主導型の戦争国家化~)、グローバル資本制によって、留まるところを知らない階層格差の拡大は続き、人々は冷静な政治判断ができなくなるだろう=世界の政治はおしゃべりな独裁政治になる。)の東アジア情勢への挑発の戦略性と
中国共産党の反合理的な党是(国共内戦勝利と台湾併合)に固執する神経過敏、柔軟性欠如がわかる。香港さえ扱いかねているのに台湾併合は無理。
の世界戦略は中国歴代王朝が滅びたパターンを踏襲している(伸び切った専制国家の覇権とそれゆえの内部崩壊)
中米ともに柔軟性がなくなっているが、情勢の底流は攻める欧米グローバル資本支配層と防戦する中国支配層の攻防であり、
@<戦争的事態>の発火と継続は
@中国の経済成長のエンジンの動きが鈍くなって共産党政権への不満がくすぶり始める時期。
~新型コロナパンデミックは収束の先は見えない。弱毒化⇒収束の絵図は、RNAウィルスの変転の本質がコピーミスに由来するとすれば<絵に描いた餅>。
そもそも、今後、オミクロン株の系統でコピーミスが発生していくとは限らない。別株だったデルタ株のような別系統の新型コロナ株への置き換わりも想定できる。免疫不全症候群、抗生剤多様の特殊体質などの体内でオミクロン株と別系統のウィルスが発生するかもしれない。
~なお、この項について徹底して調べたことはないが、今までの知識を総合しての意見。
であるとすれば、コロナ対策において欧米のリバタリアン的対応への転換は、中国の専制権力を利用した封じ込め対策に対する外圧になる。
>言い換えると現時点の中国共産党の独裁権力は枠に収まる住民に政治責任は持つが、グローバル資本制支配層の政権は新型コロナの変異に似て
住民に対して如何様にも無責任に変転できる。ワイマール憲法状況がヒットラーを生んだ。プロレタリア独裁はスターリン主義に転化した。
@以上の条件がそろえば
@東アジア地域で日米韓台湾の挑発が続くと、中国人民解放軍は動揺し共産党政権も微妙な軍事判断を迫られる。