九 | 『また、同じころかとよ…』 : 元暦の地震 |
****************この項の本文引用前に、災害古典文学としての「方丈記」を今に蘇らせるために元暦の地震を調べることにした。この観点から「方丈記」を読んだことはなかった。
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W。参考資料 文治地震 - Wikipedia
「地震は元暦年間に発生したが、この天変地異により、翌月の8月14日に文治に改元されたことから、一般には、元暦ではなく文治を冠して呼ばれることが多い。」
⇒W.大地震被害による改元にも拘らず、さらに上回る大地震が発生する日本付加体列島の極致。
「元禄16年11月23日(1703年12月31日)午前2時ごろ、関東地方を襲った巨大地震。」
「震源は相模トラフ沿い房総半島南端の千葉県の野島崎付近。M7.9〜8.2と推定。
>大正12年(1923年)に起きた関東地震(関東大震災)と類似のタイプの海溝型地震である上に、震源分布図も類似することから大正関東地震以前の相模トラフ巨大地震と考えられている。ただし、規模や震源域、地殻変動などは大正関東地震よりも大きい。」
>「相模トラフ沿いで発生するM8クラスの地震はおよそ200~400年間隔で発生している。」⇒南海トラフの地震よりはるかに巨大地震発生の周期は長い。(90年~周期~~直近巨大地震は南海地震1946年!+90年=2036年。軽くて若く熱いフィリピン海プレートの粘着、大陸Pへの滑り込みなので巨大ストレス解放は必至)
↓ 元禄地震の4年後の宝永4年(1707年)にはM 8.4-8.6
東日本大震災に匹敵する歴史的大地震。富士山大噴火(宝永火口)⇒福一原発事故ってどう解釈したらいいのだろうか?<天災>⇒<人災>
1号機の原子炉への冷却水の循環が止まった原因は津波による電源喪失ではなく、地震による配管系統の欠損である、という説もある。
付加体組成+4つのプレート集合の日本列島に原発⇔化石エネ源無しのジレンマ。
今回の能登半島地震の大きな要因は太平洋Pの沈み込みによる半島地下の巨大流体の存在、との説もある。
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****大地震の続発と悪政、民生の疲弊、歴史の結節点が重なるのも日本歴史の特性である。
「綱吉の治世の前半は、基本的には善政として天和の治と称えられている。
しかし、
悪政、失政。
「貞享元年(1684年)、堀田正俊が若年寄・稲葉正休に刺殺されると、綱吉は以後大老を置かず側用人の牧野成貞、柳沢吉保らを重用して老中などを遠ざけるようになった。また綱吉は儒学の孝に影響されて、母・桂昌院(皇族出身)に従一位という前例のない高位を朝廷より賜るなど、特別な処遇をした。」
>「赤穂藩主浅野長矩を大名としては異例の即日切腹に処したのも、朝廷との儀式を台無しにされたことへの綱吉の激怒が大きな原因であったようである。」
「生類憐みの令をはじめとする、後世に“悪政”といわれる政治を次々と行うようになった」
改鋳
>W。財政悪化のため改鋳を実施し、富裕層の純度の高い元禄通貨の貯め込み(そもそも、西の通貨は銀主力!まだ江戸幕府の経済主権が確立していなかった。)などによって経済混乱が発生したようである(異次元金融緩和も円の価値の毀損)。ナニワの米相場に悪影響を与える。また、富士山大爆発の粉塵による関東地方の作物大被害の長期化も生活と経済混乱を招いた。
>貨幣水増し政策の遅れ、という説もある。理由は上記( )内かな?上方経済を圧倒するためには金の悪貨に頼るしかない。
W。藩札の存在を知ったのは四国地方の一揆の記事を読んでいるときだった。一揆主導者の一人の逃亡資金のなかに藩札があり、藩外で流通しないはずのなぜか藩札を使えた。庶民レベルでは何か事情があって流浪しているものに親切にしていたのか、当時からお遍路の風習があったのか。藩札の存在を知ることは歴史を見る目を豊かにする。
下の記事は一見難しいが藩札の役割(藩の財政需要~発行による正貨強制吸い上げ~及び藩札と金貨銀貨の相互関係、経済全体への影響)ついて的確に答えている。
「金銀を獲得する必要性が藩札発行の一つの理由であるから、領内では半ば強制的に金銀を徴収して藩札と引き換えさせることもあった。藩札は価値変動が大きいから、商人はそのリスクを負いたくない。大坂での売り上げをわざわざ手間のかかる銭貨に交換した大商人の話が紹介されているが、藩札の強制的な所持を逃れる手段として銭貨が利用されたという指摘は、どうやって資産の財産価値を保つかに頭を悩ます現代人に通ずる。藩札は、現代の貨幣制度や金融政策のあり方を考える格好の教材だということがよくわかる。」
芥川賞受賞「小倉日記」の前に週刊朝日の小説公募に応じた清張(朝日新聞西日本勤務校正係だったか?)の処女作。You Tube朗読を最後まで聴き入った(現状、全編朗読はカット.。別人TVドラマアップ~役者が演じるとダメになる場合が多く関心なし。朗読は想像力を掻き立てる)。
推理小説風ストーリー展開と豊富な資料収集に基づく細部描写を次々に積み重ねていく清張リアリズム(ココは司馬遼太郎も同じ)が絶妙にミックスされ、最後までぐいぐい引っ張っていく。しかし、後でよ~く考えると物語を成立させるための荒業が気になる。(場所、空間、時間の違いを小説家は自由に使って物語を創作)。謎解きスタイルは嵌ればおもしろいがリアリズムとの両立は難しい。私を曝け出すのは一番簡単。この狭間にハードボイルド探偵小説の主人公が生まれた。
この朗読で気になったのは維新政府が各地で乱発されていた藩札を整理するために購入する内部情報を聞きつけた渋沢栄一が藩札を安値で買いあさって政府新札と交換し大儲けした、というくだり。
この箇所は物語の主題を補強するための清張の創作であったのか、史実なのか。
政商が暗躍する時代の流れがある、<災害資本主義、ショックドクトリン>という基本認識があるので気になった。
名著130「ショック・ドクトリン」ナオミ・クライン - 100分de名著 - NHK
(西南戦争時西郷軍の軍票=主人公等~主人公は善意~~の西郷札の大量買い占めの目論見が女房独占欲の嫉妬に狂った冷徹な新政府官僚の主人公を陥れるためのヤラセが土壇場で発覚)
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⇒W。大谷恭平選手などのMLB契約金=米ドルだ!当人たちは会社を作ってポートフォリオで運用しているはず。をなぜドル円為替市場交換レートにすぎない円表示に勝手に替えて報道するのですか!ということ。込み入ったことを解りやすくは錯覚の元になることもある。10年契約1000億円の現地、実質実効為替レートは600億円~700億円。年棒にして60億円~70億円=妥当な金額だと解る。いくら金満球団といえども~~MLBは人気ナンバー3のプロスポーツ~~~故障持ちの大谷に実質実効為替レートで10年1000億円、年棒100億も出せるわけがない! マクドナルドハンバーガー指数
KIP国際化支援専門員コラム Vol.3 「ビッグマック指数(The Big Mac index)について」 | スタッフブログ | KIP | 公益財団法人 神奈川産業振興センター
「30年に渡るアメリカと日本の経済成長の差が積み重なって、
>2020年では、アメリカのGDPが日本の4倍になってしまった。
>@その一方で、アメリカでインフレが進行したといっても、アメリカのビッグマックの価格は日本の1.7倍である。
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米国の経済成長(GDPの推移)とインフレ(ビッグマックの価格の推移)の関係を
日本のそれらと比較すると、
>この30年の間にアメリカ人は日本人の2.3倍の経済メリットを享受するレベルになってしまったと言えるのではないだろうか?」
⇒W。MLBドジャースは投手としては術後リハビリ中だが、対日宣伝効果も含めて~NHKBS中継など~~、強打者大谷恭平選手を評価して妥当なドル評価をしているが
>日本スポーツマスコミは解りやすくするために円表示で1000億円と勝手に円換算し、
>日本のファンなどは訳も分からず驚愕!
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二つの下図の日米「GDP成長とインフレ率の比較」は2020年まで。
米国でコロナが沈静化した2022年以降、経済が過熱化しインフレが進行(公的金利上げ)、他方円の為替レートが急激に円安に振れ、
結果日本のGDP率と購買力平価率とアメリカとの格差が激烈に開いてしまった。
高い成長率、高い購買力平価の外国資本の日本買いの様相を呈してきているのではないか?(その一環がNPB投手のMLB入り~東京株式市場の日経平均株の上昇の理由の一つは実体経済の低調推移をみこして株式市場資金流入を予測した外国投資急拡大)
>広島カープは今年新加入して(年棒8000万円?)、チームで一番19HRを撃ったマット・デビッドソン - Wikipedia
をチャンスに弱い、打率が低い(OPS、698)などの理由で来年の契約見送り。元広島のデビッドソンが総額1億5000万円で韓国NCダイノスに入団”
底流に日韓の経済関係の急変がある。
東日本大震災⇒東京五輪決定⇒2016年熊本地震 (2016年) - Wikipedia⇒コロナパンデミック=五輪空開催⇒能登半島地震ー夢洲大阪万博ー夢洲カジノの流れが余りにも悪すぎる!
未必の故意の要素が濃すぎる!
政権と支持する一部国民、一部マスコミは事実直視を避け、がむしゃらに前(惰性)に進んでいる。こういうときに限って付加体列島と住民の特殊性(端的には大地震、戦争路線選択)が発揮されてきた、というのが日本の歴史の一面の真実だった。
大陸国家アメリカは直接被害の及ばない他国、他地域でむき出しの災害資本主義、ショックドクトリンを実行しているが、
>その趣旨を受け継いだかどうか知らないが
>日本資本主義は日本列島の国土で実践している。
>どちらの国民が惨禍に見舞われているか、わかる。
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You Tubeでなんとなく韓国現地の風景風俗を視聴するがソウル首都圏だけではなく地方も、日本の生活水準と変らないと直感する。生活レベルのハイテク導入は日本より進んでいる。もちろん近隣が良くなるのは歓迎だが、日本は何をやってきたのか、という疑問が湧いてくる(歴史の大局スパンでは先進が後進、後進が先進になる移り変わりがあるのは承知していても)。何か嵌められている感がする。それが歴史的な罠(敗戦に至る道)であれば回避は難題。
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「仏教でいう4代元素のうち 火、水、風はいつも被害を起こすけれども大地は異変を起こさない。中国経由の大乗仏教。中国沿岸部地震無し」⇒W。鋭い!リアリストである。自らの仏のへ希求を客観視している。
移動式3m四方の組み立て住宅~材木の継ぎ目ごとに掛け金を使用
引用 「組立式の仮設的な建築物。 広さは四方1丈(約3m)の正方形で高さは7尺(約2.1m)の広さで一つ一つがパネルや部材にバラせることが特徴。」W。方丈庵の実像を探求している方々がいるがピンとこない。「土の生垣を作って屋根をふき」⇒以下は方丈庵の柱と梁の骨組み(スケルトン)の構造で一番大切なところ。
「継ぎ目ごとに掛け金をかけて」⇒さらりと言及しているだけ。本文の下の写真は掘っ立て小屋を今風に建てたもの。
筋交いを入れるのはセオリーだが昔の建築は入れない。
①だったら万博木造リングのような抜き工法で、柱に梁貫通用の穴をあけるか、
②やや太い柱の受け手に平板形の梁どうしを抱かせる方法しかない(中世初期は庶民建築に使う工具は限られている)なお、万博木造リングは広い周辺地の専用組み立て足場で柱に予め梁とつけた小ブロックをクレーンで吊って現場で金具接合の繰り返し、と予想する。
福原遷都
W。大臣、公卿、官人の「家はこぼたれて淀川に浮かび」福原へ。工法が簡素だからばらすのも簡単。
W。福原遷都巨大開発プロジェクトは地の利、時の運なく失敗(人心動揺、政治危機を察知して平家一族は福原遷都断念、京都に帰還したが、福原遷都巨大開発プロジェクト騒ぎで荒廃した京の都は元に戻ることはなかった。
「昔の御代はよかった、と古のヒトも行った。」歴史は元には帰らない。方向性が問題
自律
自律=清貧?そういえば日本バブルがはじけたころ「清貧の思想」なる本がベストセラーになった。
「そのとき、こころは全く答えることはなかった。ただついでに舌を使っていやいやながら、南無阿弥陀仏と二三回申して止めてしまった。」⇒実存主義にも通じる観点