反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

ネイチャーSTAP細胞論文掲載のDNA解析によって、ES細胞、TS細胞混入が指摘されたことを受けて、実際の研究現場では?

  理研ー小保方騒動の連載記事を書いてきた。
最終的に小保方のトリックのリアル現場に想像力を働かせなければならない、ところに立ち至っていた。
マジックの種明かしは観客でもできないことはないが、先端科学の実験現場のマジックを素人がリアルに解ろうというのは無理筋、としてきた。
そこで結論として、もう理研ー小保方騒動の情報に即時に反応するのはやめようと。
きっかけは偶然、6月3日付の記事の末尾で、理研小保方騒動の新展開を知らないで、記事の主旨とはまったく違うのに強引に理研小保方騒動に言及したからだ。何かの因縁が働いたと勝手に解釈して、今回記事を作成する気になった。
 
イメージ 1ES細胞だけではキメラ胎児しか発生しない、ことは胚盤胞の簡単絵図を見ただけでも理解できるが、実際に、ネイチャー論文では緑色に蛍光した胎児の画像と共に不鮮明だが、胎児に繫がった胎盤の画像も掲載されいる。
TS細胞からは胎盤が生じるという。
そうするとこの二つをあわせるとキメラの胎児と胎盤の画像ができる。
ここまでは、何となく解る。
しかし、どうやってそれが実行されたのかという現場状況は悲しいかな素人には、リアルに想像できなかった。記事でも、解らないとしたが、何種類かあるとは記した。自分で考え出しなのではなく、ネット上の意見である。
自分にはそんな知識はない。この機会に勉強させてもらっている。
或いは映画、「白いドレスの女」を想念の起爆剤にしなければならないほど、この分野への日ごろの関心は薄く、闖入者の域の、興味本位を隠すつもりはない。
イメージ 2
なお、今回、理研側の解析者の一人であるネット通称Kahoさんは3月初頭からネット上で、DNA解析の結果を発表していたが、当時は科学者らしく、慎重な言い回しで、解析の結果、ES細胞TS細胞の具体的名称は出していたが、結論としては、複数の細胞は使用されている、という指摘に留まっていた。
また、同じサイトの専門家によるトリックの説明も素人には解りづらいところがあった。
*以下の想定するトリックの各パターンは2ちゃんねんからの情報によるところが大きい。研究者のブログは上品でそこまで踏み込まない。
 
              Aパターンのトリック
まず第一、上記の絵図から、単独でマウスES細胞→胎児、TS細胞→胎盤形成ができると解
第二。丹羽は会見によって、ES細胞とTS細胞を同じ細胞塊としようとしても、時間経過と共に分離する発言している
 
 そうすると若山はES由来のキメラ胎児とTS由来の胎盤の別々の幹細胞を樹立して、各々のキメラを作成し、別途な画像を撮影したということになる。
その際に小保方は胎児のことは解っているが、胎盤のことには自信がない主張する若山に資料を見せて、不自然な状態を説得したという。
そして、両方の画像をPCに取り込んだ小保方は論文作成時に、さもありそうな胎盤胎児の合体画像を作成した
その場合、若山の論文発表前後に気づいていた、→ま、いいか、が必須である
 
    Bパターンのトリック(一応、6月3日、論文に載っているDNAデータを解析の結果、否定された)
 元々、キメラ胎盤は作成されておらず、ES細胞由来のキメラ胎児からの延長線上の組織が胎盤画像のように錯覚させただけである。
この場合はネイチャー論文掲載の胎児と共に写っている胎盤の画像が不鮮明なところにトリックの説明に信憑性を持たせている。若山の、【ま、いいか度】は薄くなる
 
 Cパターンのトリック(丹羽のラボは胎盤と胎児のキメラが作成できる特殊ES細胞を作成している
 丹羽がネイチャー論文で明らかにしたのは胎児と胎盤に分化する因子の構造の解明であって、両者を同時の作成できるES細胞を培養しているわけでない。そのようなES細胞は存在しない
理研の当該の広報を読めばわかる。上記の簡単絵図の理屈からいっても、そういうES細胞はあり得ない。
ただし、ネイチャー論文のSTAP細胞は胎盤も作成できるというストーリーのなかで特殊培養液を登場させて、胎盤作成が可能であるかの筋書きを作っている
この際に、丹羽の分化因子の構造解明が何となく、役割を果たしているかのごとく匂わせ、STAP万能細胞の実在性を私小説的物語として補強している。
 
    D、パターン、ES細胞とTS細胞は塊にならず、分離する説が否定された?場合
今までの発言や動向、実験をまともにやらず辻褄合わせに終始している、でっち上げ博士論文から類推すると、小保方は手の込んだ高度なトリックは使えない、と推測する
小保方の師、バカンティの万能細胞の機械的なストレスを与えて創出する方法も、考えてみると小保方方式よりも高度な技量を要するが、よくよく考えてみるといい加減で、素人目にも科学と言うには疑問が湧いてくる。
何処まで真面目に取り組んでいるのかなぁ~って。
イメージ 3
←小保方方式の弱酸性ストレスPH5、7。
ほとんど中性に近い弱酸性である。
それに30分程度、つけてどうしようというのか?
コレって女性の子宮内のPHに近いのではないか。
 小保方の発想はこの辺にあるのか?
 
 そうすると、Aパターンには無理があるように想う。小保方には資料を見せて若山を説得する手の込んだことはできない。
 
 したがって、小保方は転勤期日の迫った共同研究者でその道の権威、若山にたいして、ES細胞とTS細胞を混ぜて、早急に若山に手渡す単純大胆行為の挙にうってでた、とするのが正解のようだ。
 
 彼女の行動パターンを追っていくと肝心なところで大きな跳躍が在る。(飛躍とは違う)
偶々今まで環境に相応して、上手く着地できただけであり、今回は、大きく跳躍した着地点の条件が悪過ぎた。
はっきり言えば、世渡り上手と科学者としての能力に落差がありすぎる。
肝心なところで科学者としての潜在的な能力不足は露呈するものだが、本能的に徹底した政治的立ち周りを選択し、その科学世界でのし上がってきた。その一環が捏造であり剽窃であり研究不正行為である。
 
 若山担当する幹細胞樹立段階まで、ESとTSの細胞は必ずしも塊になっている必要はなく、分離したままのモヤモヤ状態でもOKではないのか
 
 胚盤胞に注入する時点で若山は分離したモヤモヤ状態の両細胞を同一のSTAP細胞とみなして胚盤胞に混合して注入した、としても不思議はない
 なザならば、生物学史を塗り替えるはずのSTAP細胞の生きた普遍的な状態は誰も見たことがないからたと比較しようがないである
 若山にとって、小保方はSTAP細胞の実証にシューシュポス的懸命な努力をする健気な後輩研究者であり、
手渡され細胞はテラトーマ、キメラ作成の失敗の連続の一こまであったが、敢えて、自分の目前の与えれた役割に徹することにしシューポス的努力に答える意味を見出した。
 
 目の前で緑色の蛍光を目撃するまでは終始、若山が疑問を払拭できなかったのは、科学者として全うな反応である。
それを研究に行き詰った権威ある自己の若輩科学者への教育措置のように自分に言い聞かせた。(山梨大学転出は第一線の研究者から退き、教育分野に比重を移すこと)
 しかし、同時にSTAP細胞のような万能体細胞の創出は若山にとって未知の世界であり、小保方の方が年季が入っている、といって過言でない。
 
 そういう微妙な若山ー小保方、関係のなかで共同研究による、ES、TS細胞すり替えの事態が発生と不採用論文の繰り返しがあった。
そこで生まれた実験「成果」を笹井がSTAP万能細胞の大法螺に粉飾した。
 
 とにかく、出来上がったテラトーマと胎児、胎盤において、注入された半分の遺伝子を引き継いだ証拠となる様に仕組まれた因子の、緑色の蛍光を発することが、特殊ストレス耐性によって体細胞が初期化するというSTAP万能細胞物語の実証なのである。
 
*小保方が200回も見たというSTAPで、普通にやっていれば、まず、テラトーマの段階で決まって躓く。
何も兆候は現れないはずだ。
~テラトーマの現れない、細胞をマウスの子宮に注入するのかどうかは、素人にはわからない~
 
胚盤胞を雌マウスの子宮に注入され、着床した胚盤胞は増殖し、分化して、胎児と胎盤を形成する。
が、胎児と胎盤に緑色の蛍光は現れない
 
その繰り返しの中で小保方の跳躍が発生した
前後関係から、そんなに大事になるという想像力は働かなかったのじゃないか。
日本の政治状況に疎いことも影響している。
アメリカで訳のわからない研究をしていても居場所のあるバカンティを物差しにしている。アメリカの研究費の出所の40%は軍、政府、情報機関ネットワークからのものであるといわれている。割烹着などで飾っていたが、本質的にアメリカ基準で物事を思考し判断する当世風の人物像である。
 
*失敗の続いたある日、小保方から受け取ったSTAP細胞と称するモヤモヤ状態の細(STAP細胞と称する細胞は普通は不安定な状態であったと想定される。笹井の細胞塊形成話はこの際置いておく)をいつものように若山が、集めて杯盤胞に注入して作成された胎児と胎盤は緑色に蛍光した。
丹羽の言うようなES細胞とTS細胞を同じ細胞塊にしようとしても、時間経過と共に分離する傾向は実験現場では関係なかったのである。
 
 同時に、よく言われるSTAP細胞は増殖性がないが、STAP幹細胞は増殖するなどという振分けは、言葉だけの区別であって、、胚盤胞にES細胞と、TS細胞を注入する実験では関係がないのである。
言い換えると、小保方が200回も見たというSTAP細胞と称するストレスに耐え抜いた体細胞では、幹細胞は形成できない、モノと考えたほうがいい。(基本的に)
 
 この辺の事情を一番体験しているのは若山である。
既に記事で2回ほど取り上げた、梶原しげるの生々しいSTAP発見の熱気の覚めやなぬ若山に取材したルポを点検すると、いつもの失敗続きのSTAP幹細胞の状態と、ES細胞、TS細胞を混入した状態が、若山の目からしても何ら不信感を抱かせないほど似通っていた、と解る。
 
そうすると、丹羽の両者は交じり合わないという発言は科学的な真実であっても、いつもモヤモヤ状態の細胞を若山が集めてマウス実験をしていたとしたら、ES,TSすり替え実験には関係がないのである
 
*丹羽の論文を見ても解るように、遺伝の因子の構造からして、ES細胞とTS細胞を集めて注入された胚盤胞は、ES細胞胎児→胎児キメラ緑に蛍光、TS細胞→胎盤キメラ緑に蛍光と結果する
子宮に胚盤胞を注入されたマウス側から見ると胎児と胎盤において、半分づつの別遺伝子が宿ったことの証明になる。
そこから元を遡ると、当該ES細胞(B6系)、TS細胞(C1系か?)由来のマウスに行き当たるだけである
 
**勿論、STAP細胞とかSTAP現象などは一切関係がない。
 
 偶然、過失の混入はあり得ない。梶原しげるルポで若山の成功現場の生々しい回顧を読めばわかる。
最初の成功に大きな過失はないだろうかと振り返った若山の不審から以降、緑の蛍光が一斉に繰り返し再現されている。(もっともこのときの若山はあり得ないことが現実に起こったのだから、まず何よりも、自分に大きな間違いがあったのではと振り返っているだけで、小保方に大きな間違いがあったとは考えが及んでいないように受け取れる)
 
**STAP万能細胞実験現場における成果は、ES細胞とTS細胞を適当に混ぜただけでもキメラが作成できると証明できたことである。
*大阪の弁護士は強者に対する相対的弱者の弁護をする論理が組み立てられるヒトが極めて少ない。 
弁護士、橋下徹を参考にすれば解る。

      <追記>
理研ー小保方騒動を構造的に捉える見方がある。
間違いはないし、正論でもある。
が、そういったことの究極はグローバル資本制の現状を大前提にした日本経済と政治の問題と課題のあり方である、考える。
そういった視点から見ると、収集した情報の各々の指摘には納得するが、理研ー小保方騒動の根は深いし、日本の政治が是正されない限り、モット突っ込むと日本経済の世界経済に対する趨勢が好転しない限り、この問題と課題の解決の糸口は見出せないものと考える。
それを見透かして、理研当局は得て勝手なこの事態へのタイムスケジュールを組んでいるのだ。
この騒動は、大きくは科学研究に流れる巨額の官金の流れを巡る、日本社会の上澄みに発生した醜い争奪戦、生存競争であるといえる。
こういった問題に一々構造問題を中心に判断するのは正しいくもあるが、間違っているとも考える。
正しい、というのは事実、その通りだからだ。
間違っているというのは、自民党政治の研究分野にもたらした悪影響、特に1990年代初頭のバブル崩壊以降の政治と政策を一貫して糾弾する焦点がボケているからだ。
事実関係の指摘などは単なる点と点の指摘であり、それを線で結んでいない。点と点を線で結ぶのが、無力な啓蒙ではない役に立つ政治批判である!)

参考資料を挙げておく。
コレは力作である。ほぼ小保方ー理研騒動の背景を語りつくしている。しかし、構造の指摘だけだな。
日経新聞の有料オンライン記事を転写したものである。
Hashigozakura ― 会えぬ君に伝えたい . . . ― Bunji94サンの記事引用。


ポスドク問題~コトバンク~  実にシンプルでコレだけわかっていればいい。
科学技術創造立国をめざす国は、博士号取得者の量産に取り組んできたが、就職の受け皿となる大学公的研究機関のポストを増やさなかったため、1万人以上ドクター正規の職につけていない。企業への就職をいかに開くかが課題になっている


アメリポスドクの歩き方
在米高齢ポスドクが歩む二流研究者へのいばらの道 
W、途中で記事の主旨が不鮮明になっている欠点があるが、非常にリアル。


STAP 存在に新たな疑念 NHK NEWS Web  6月3日 19時23分
W。NHKは正確な事実関係に踏まえたで詳しい報道をしている。情報はコレで足りる!
*関連ニュースのいづれも事実関係を抑える重要情報