反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

前田検事FD日付改ざん新聞協会賞受賞報道は検察の小沢攻撃の政治意図隠ぺい

 村木事件担当前田検事のFD証拠改ざん案件をスクープしたと称する朝日新聞大阪司法記者クラブなるモノが9、1 新聞協会賞発表に追加する形で受賞した。これを受けて発行部数激減で希望退職者大募集中の朝日新聞は会社案内でこのスクープを得意満面で自慢しているらしい。その裏には、村木さん逮捕時に厚労省女性局長、地位を利用しての犯罪行為を行ったごとき、検察リーク垂れ流しの報道の隠ぺいがある。
 
 受賞をうけての当該の記事を読むと、気になる一点がある。
新聞は書かない訳にはいかない、という所。だから、検察リークをそのまま垂れ流した初動報道での誤り発生は不可避、との認識が披露されている。
 ホンの偶のスクープ=「真相報道」のメダルの裏側には常に偏向報道不可避の体質が温存されおり、むしろ裏側の方が本態である、と言い切ってよい。
 
 >今回の授賞対象になった報道にしても、分け入って詳しく点検してみると、実に不可解な側面が多すぎる。
 
 時系列で事実関係を再構成すれば、このスクープ報道はあくまでも、昨年の与野党逆転の予想された衆院選前に、官僚組織が築きあげてきた特権利権を擁護するため、検察という国家暴力装置を使って民主党の小沢、鳩山の二枚看板に対して執拗に攻撃を繰り返してきた、という大きなパズルの一片としてパカットはめ込まなければならない。
 
 「木を見て森を見ず」はダメだ。
 
 9、11 村木無罪判  
 
 9、13 尖閣島 中国人船長逮捕連行 
 
 9、14 民主党代表選投票日。  9,14。小沢強制起訴。検察審議会強制起訴議決。
   
 9、21 朝日新聞朝刊、署名報道。
 
 9、22  大阪特捜主任前田、最高検察庁の指揮のもと逮捕。
 
 10月  小沢強制起訴議決発表
  1) スクープ後、そのまま巷に放置しておくと報道合戦の脅威にさらされ、当然、身を隠すであろう本人に代わって検察組織そのものが丸裸で世間に晒され、そのあり方や民主攻撃の政治意図にまで耳目は集中する懸念から、この素早い逮捕は一連の民主攻撃の絵図を描いた張本人=検察トップによる下手を打った手駒の早期回収劇に本質がる。
  
  2)繰り返しの確認。  
 そもそも、この村木でっち上げは犯人たちにどんな意図があって仕組まれたのか? 
検察トップの承認がなければ、東京特捜の小沢、鳩山捜査や大阪特捜の村木でっち上げ事件はあり得ない。
 
 一部で特捜の青年将校化がいわれていたが、私は当時から、そんな見方は百害あって一利なしと決めつけていた。
 例えそこに一端の事実があっても、2,26や5,15事件は結局、天皇を頂点とした軍部への絶対権力の移行に本質があった。青年将校の暴走は断罪され、利用される形での、返す刀で軍部の絶対権力化が進行した。
 
 歴史は発展的に繰り返す。
戦前の事態の社会的経済的背景には大不況の長期化があった。
今回の事件の物凄い大きな背景には先進国を襲っている出口の見つからない世界同時不況とそこにおける、日本資本主義政府の経済財政的な行き詰まりや戦略的方向性の喪失がある。
 
 話が大きくなりすぎているから、元に戻すと、
 
 3) 朝日新聞側は9、21 スクープ朝刊記事のかなり前、夏ごろには検察側から返却されたFD改ざんの事実を情報解析会社に依頼してつかんでいた。解析に時間がかかったなどといい訳をしているが、あり得ない。
 
 だから、ネタを掴んだその時点で報道すれば、村木裁判無罪の判決が下りる前の報道となり、大変なインパクトになる。握りつぶしていた理由はズバリ、司法記者クラブ制度でマスコミと裁判所、検察の日頃の癒着関係から、裁判中の衝撃報道を躊躇ったためだ。
 躊躇っている最中には、検事の中からの改ざん告発もあったのだから、なおのこと掴んでいたネタの客観性は保障されていたはずだ。
 朝日のネタ握りつぶし明らか。
 
 そもそも、一個人に対しては書きたい放題、言いたい放題やっているモノが、権力がらみだと、突然、慎重になる。なお、小沢氏は国家権力は握っていなかった。権力は官僚側にあった。
 
 4)  無罪判決。 民主代表選、管決定。 小沢強制起訴議決。 中国船船長釈放問題化の最中の突然の改ざんスクープ報道。
 9、21スクープの余りの政治的意図明白。
 
  A)  朝日は改ざん証拠握りつぶし、検察は改ざんの事実は内部告発もあって、この案件が前田本人やせいぜい、大阪特捜の問題にして、国民にこの事件と小沢、鳩山捜査との関連を通じて
何よりも、検察最高トップが村木事件を含めた、一連捜査の政治的意図を見透かされることやその政治責任追求まで及ぶ事を恐れた。
 朝日スクープの遅すぎる発表は検察トップとの共謀である。 
 
  B) この事件は大掛かりな権力政治の一部をなす犯罪。   問題の本質を見て行く場合、政治的に見ることが大事。 朝日、検察、民主官政権、これらに共通する守らなければならないモノは何か?敵は誰か?  
 
 中国船船長釈放で世論の管政権への不信は極まっていた。9、21発表のタイミングは明確な世論の耳目を中国船船長釈放から、前田問題に逸らせた。
 管政権側がこの発表のタイミングに関与していただろう。情報は政府に上がってくる。情報操作はできる。
 
 その時すでに、小沢強制起訴の議決は出ていたのだから、これも時期を見ての隠し玉に使えた。10月としたのは、検察の前田本人の起訴を受けてこの案件での世論の鎮静化=前田らへの犯罪に世論誘導し、検察トップの超大型政治犯罪の意図を前田らの犯罪行為に矮小化できたと踏んでの、あてにならない検察、との漠然とした世論形成を経て、体制を立て直しての、検察審査会市民を利用しての小沢攻撃である。
 
 だから一連の事態で市民目線が間違いを犯さなかったが故、正しかった「絶対権力者」に結果的に祭り上げられた?
 しかし、この一連の権力劇のカヤの外だったから間違いを侵さなかっただけだ。
 何もしないモノは絶対に間違いを起こさない!
ところが、行動を起こすと、こんなモノは間違いだらけの操り人形になるしかない!
 
>>>何もしないモノはいつも絶対的に正しい! (手前勝手な絶対的正しさを唯一のよりどころとする共産が特捜検察の小沢捜査に依拠するのも、検察審査会にまるで無批判なモノ、深い思想的理由がある) 
 
 同時に市民目線を生み出した検察とグルになって宣伝扇動を繰り返したマスコミは正常市民感覚からしての偏向報道断定の泥をかぶっても、最終的に当たり障りのない検察批判やスクープで「救済」されようとしている。
 
 でも、市民目線による正義の判断基準は検察=マスコミの国民への宣伝扇動によるとしたらどうなるのか?
 
一連の事態は全て日本という閉じられた円環構造内=日本閉塞状況の自傷行為とならないか!
 
一番得をしたモノが事件の真犯人である。その犯人は日本の外にいた。
 
理解できない方は戦後日本政治史におけるアメリカの大きな役割を過小評価しすぎている。
管政権がどうして鳩山政権から急展開し、アメリカの力を認め隷属しているのか。
 
謀略論は避けたいが、日本の現状はユルユルでやりたい放題だ。
 
 日本はこれから中国との関係では旨く立ち回れば、得をすることがあるかもしれないが、アメリカとの関係では今のままでは必ず、損をする必然の環から抜け出せないだろう。
だから、一部の識者は大騒ぎしている。解らないのは国民多数だ。情緒、でなく論理で考えると、そういう方向に日本政治のベクトルは向いている。修正は容易でない。
 日本国民が一生懸命働いた成果をアメリカが金融的搾術や諸々の企みで搾り取る。
 
丸々と太らせた獲物をこれから、じっくり料理するのである。今の、そしてこれからの、アメリカは以前のアメリカとまるっきり違う。歴史は動いたのだ。手助けをするモノどもは日本国内に十分確保ヅミである。その正体は鳩山政権8カ月で明らかであろう。