反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

11、13、14(土、日)横浜開催APEC。ネットでは警察や主催側情報の大洪水。

 この集りの実態やそこで話されている内容は拘束力のない意見交換、大きな方向性の確認にとどまるモノである。其れを過去、機構といってみたり、会議と表現するのは、この集まりを大袈裟なモノとして政治的に押し出し、日本国民の中に、その方向にしか国のいく末がない様な刷り込みを行う支配層=マスコミの思惑が隠されている。
 
 今現在、日本政府、財界など利権癒着勢力の大きな経済的方向性は国内投資では低利潤率しか見込めないからアジアを中心とした新興国市場に資本輸出、商品輸出し、その低賃金労働力をボッタクり、がっぽり稼ごうとしている。これらの国の現状はインフラ整備の段階にあるので、大きな投資効果=高利潤率が見込まれる。
 
 ただし、こんな企みは日本だけではなく、長期不況の出口の見えないアメリカ、EUも同じ指向性を持っている。
 
 韓国もこの競争に参入している。
先年、アラブ首長国連邦原子力発電所は韓国が落札した。
 
 次回オリンピック開催国のブラジルの原子力発電プロジェクトの入札条件には建設後のメンテナンスなどの入札には厳しい付帯条件が課せられている。
 アメリカなどへの新幹線入札でも、日本の車両の競争相手のヨーロッパにない軽量化が安全面で問題視され競争入札のスタートラインですでに問題視されているらしい。
 
 アメリカ、EUの経済情勢の現状分析を確かめると各国が全て同じような方向を向いて経済のかじ取りをしていこうとしており、世界市場での競争激化は不可避。各国がそろって平価切り下げの方向にあるのは、長期不況下で何とかして輸出競争力をつけて、停滞する国内経済を回復させようとしているからだ。
 
 で、あればどういう事が発生するか?
 
 1)新興国の巨大市場を巡って資本同士の競争が激化し、利潤率は下がっていくしかない
  力を入れて、やっているほどもうからないから、結局、資本輸出に傾き、国内の景気浮揚には効果をもたらさ  ない。
 2)国内からの資本流失は加速する。 国内投資が減っていく傾向=失業、半失業の増加。
 
 3)世界市場で各国の利害対立は先鋭化する。 問題の根底には世界的な過剰資本、過剰生産がある。
   天文学的にねつ造された架空資本や、大企業の生産設備群の遊休状態が新興国市場で解消されるとは    思えない。
 4)経済的側面では日本の利害はアメリカとも本当は激しく対立している。
   だからこそ、政治的軍事的な方向で無理やり日本をアメリカ世界戦略の下に繋ぎとめようとしている。
   経済的に利害対立が深まり、離反していく傾向にある日本を繋ぎとめるにはアメリカは戦争によって戦後獲   得した既得権である軍事力政治力を総動員するしかない。世界における経済力、政治力は相対化している   から、軍事的と突出しか頼る道はない。世界戦略下に経済的に離反する日本を組み込む、これが最大の     眼目になる。
   従って、東アジアではアメリカ主導による偽冷戦構造がもたらされるだろう。
 
  5)日本に時は味方してくれない。 曲がりなりにも大国は政治的軍事的経済的長期展望に立っているが、
   日本にそれがあるとは思えない。 ここ数年の日本政治の混乱の深い原因は支配層の政治的動揺と見る。
 
  6)アメリカにとって、日本を東アジアのイスラエルの様な国にする選択肢もある。
 
  7)今後の日本は無理なj従アメリカの小泉竹中路線のアジア版を演じる可能性もある。
   その結果は場所が調整の効かない外国だから政権交代程度ですまない。
   特捜検察の様な暴力装置も外国相手じゃ、適応できない。失地は二度と回復せず、追い込まれレいく。
    そもそも、親の影で図体だけはデカイ肥満児が甲高い声で喚いているの図。自分で当たり前に思っている   行動は他人から見たら、滑稽で理不尽に見える。しかし、当の子供は理解できない。
   
   言っては気の毒だが、拉致被害者家族の会、救援会の様に気がついたら、あんなに強硬に悪の枢軸攻撃   をしていたブシュに北朝鮮テロ支援国家規定を外されていた、なんて事が今度は日本国家の身の上に起こ   らないとも限らない。その気になっていて気がついたら梯子を外されていた。それでも縋りついてくる事まで   相手は見越している。救出する、という本来の目的より、何時の間にやらイデオロギー活動に変質していま   っているから、そうなったのだ。打開の方向が行き詰ったら、政治闘争方面に先鋭化するのは経験上理解    できるが、アメリカ極東戦略のアイテムになって、利用されているのが現状ではないか。
     これは北方領土返還にも当てはまる。今回のロシア首相の4島訪問を鈴木宗男さんは外務省の情報収   集体制の問題だなどとブログで書いているが、それは枝葉の問題。
    国際政治における日本の路線的な問題だ。中国船船長逮捕と絡めて相手は動いてきている。日本がアメ   リカの世界戦略の方向に明確に舵を切ったとみているから、向うもその弱い環でしかない日本めがけて躊    躇なく動いてくる。アメリカがそれほど頼りになるならそれでもいいが、現在から将来に賭けてのアメリカは    自国利害第一主義に純化せざるえない立場にある。
     こんな日本の姿を端的にいえば、アメリカが一番元気なで上り竜の時は向かって見事に完全せん滅さ    れた。そこで  「羹に懲りてなますを吹く」 今度は力の弱くなったアメリカの世界戦略に組み込まれる事を   国の戦略としている。戦前も大間違いだったが、戦後はその単純な裏返しになっている。
     日本が戦前失敗した第二の原因は中国と事を構えたからだ。増して今の中国は戦前の様な軍閥支配    の国ではない。日本は自分の身の丈に合わせた行動をする。何ら屈辱的ではない。アジアでもそういう振る   舞いをしなければ、物笑いの種になるだけだ。柔軟対応が必要である。
   
   8)経済規模の大きな先進国で日本ほど国内農業を犠牲にして工業発展してきた国なない。
   この世界同時不況で発生源のアメリカより、日本が一番、GDPの落ち込みが激しかった。 
     日本経済の輸出依存度は10数%なのにどうしてそうなるか? 
   何処を調べて明確な回答がない。
  
   >>>>日本の経済構造の底辺に農業がシッカリと組み込まれていないからだ。
   国民規模で大地自然にしっかり根を下ろした暮らしをせず、何時も不安感を持って暮らしているから、クラッ   シュが起きた時、一気に消費が後退する。根なし草の生活を国民に強いてきた政治の責任は大きい。
   もちろん長期に渡る経済構造に根付いてしまったデフレスパイラルも原因しているが、デフレスパイラル自   身も考えてみれば、農業大自然から遊離した根なし草生活に日本人全体が身をやつしている事が根底に    ある様な気がしてならない。日本社会は緊張度の高い社会で、不幸の連鎖が内向きに完結している。
   日本という人を不幸にするシステムは確かに根付いている。
    土地がないのではなく遊休しているのだから、政治の犯罪行為である。
   国民の奥底の安全安心を蔑にし、恒常的不安生活に叩きこんでおいて、何処の国の利害は本当のところ    区別のつかない抑止力を云々している。    
 
   こういう国は世界市場の激動の反動をモロに被る。どちらかといえば、古い体質の帝国主義国であり、海外   進出のドライブは強烈なモノとなるが、政治力は弱く、局面を打開しようとすれば強権支配に転化するしか    ない。
     その際マスコミの果たす役割は大きい。