反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

緊迫政局に耐えかねストレス性胃炎発症で重責を放棄したモノ(安部)の総裁、返り咲きの自民の実態は極右、ファシスト政党に純化。橋下維新と連携の日本劇場開幕。が、陰の主役は懐かしいB層国民復活。

 ナント!ボクちゃん、ポンポンがイタイの、で政権を投げ出したアベちゃんがまたしても自民党総裁に返り咲いた、とな。
マスコミを相手にする時間が全くなく、政局情報とかけ離れた地点にいる自分にとって、このニュースは実に新鮮な驚きだった。
なぜなんだ?と云う想いが今日の早朝、ウォーキングの速度を緩めさせ、ズット、アレコレ考えていた。
普段マスコミに接していたら、マスコミの報じる政局の流れの中で、アベチャンへの着地点も何となく解った様な気がするはずが、かけ離れた地点にいるから、マスコミの報じる常識、納得が非常識、理解しかねる疑問点となってもくもくと膨れ上がってくる。
 
 昔、ある仲間が印象深い事を云っていた。
下から世の中を見上げると世の中の様子は実によく見える。
逆に上から見下ろす場合も、世の中の様子はよく見える。
 真中からでは上を向いたり下を向いたり、右だ左だと、キョロキョロしなければならないので世の中のことが良く見えない。
 
 そいう云う訳で、アベチャンの事に関してイロイロ、思い巡らせてみた。
まず、昨日の孫崎さんの「戦後日本史の正体」を補強するつもりの作文の冒頭で橋下徹の特別顧問にもぐりこんでいる高橋洋一批判を取っ掛かりに現状認識のさわりを展開してみた。
 
 普通、あ~云ったモノは本論と関係ないから削除するのだが、できないところが自分の特性。
あの作文を書いた時点でアベチャンのことは全く知らなかった。
が、何か虫の知らせの様なモノが自分にはある。
嗅覚が「異変」を知らせてくれるのか、関係のない作文を無理矢理挿入する。
御蔭で今日、面倒な情勢分析の手間が省けている。
 
 >結局、この事態は、何なんだと。
 
<結論的にはタイトルに圧縮されている。>
 
自民党の動向については、政権交代衆院選近畿地方比例ブロックの広報でしっかりと確認している。
 
 ハッキリしているのは核心は道路を作ります、橋を掛けます、だけで後の政策部分は他党派と比べて具体性がなく目を覆うばかりのひどさだった。
 
>野党になってからの自民党にもいい加減な政権交代支持者より、注意深く観察してきた。
 
 有権者の選択で政権を離れ、利権誘導政治と官僚依存政治のできない自民党は、本格的的野党生活を耐え忍ぶ過程でイデオロギーの支えを必要とした。
野党時代の民主党は政権担当に向けた政策形成の勉強会、影の内閣などをやっているのだが、一貫して戦後システムと一体化して、政権を担当してきた自民党は政権復帰への策略とイデオロギーを支えとするしか自らのうちに方途が見出せなかった。
 
 まず何よりも、こうした野党、自民党に内在する特殊事情が、世間一般の戦後的民主主義イデオロギーから、距離間のある、結党以来抱える右翼保守主義への純化の速度を速めた。
 
 さらにまた、政権担当慣れしていない民主政権の初歩的不手際、経済格差、大震災原発事故、領土問題等々による、国民政治感情の動揺と云う外的政治環境も、政権担当者でないこともあって、面倒な政策論議よりも手っ取り早いイデオロギーによる人心収攬に向かわせた。
 
 従って、総括すれば、野党時代の自民党は必要以上にイデオロギー純化を遂げざる得なかったのであり、コレは言い換えると、野党生活によって、長期政権担当時代の体質が何ら変わらなかったから、無残にもイデオロギー純化に身を任せるしかなかった。
 
 野党になって、反省し体質改善を具体的に測る方途は党内に何処にも見出せず、安易に成り行きに任せていた。
 野党時代の自民党内政治で着々とイデオロギー優先の政治が進行していたのである。
 
 先回りして云えば、だからこそ、野党時代を支えた谷垣が総裁候補にもなれず、石波、石原、など政治体質の似たような連中の中から安部の選出に至ったのだ。不思議でもなんでもなく、必然だった。
だから、過去に政治家として欠陥を抱える安部は「対立候補」を抱え込まざる得ない。
そうすることは挙党体制として安部的方向性を一層進行させるだろう。
 
 >>さて、そうなれば、野党自民党純化したイデオロギーが問題になる。
 
 まず、自民党憲法改正法案を発表している。
従来の主張と変わった部分は
 
 第21条の集会、結社、言論、出版、表現の自由の保障に次の様な補足事項を付け加えている
 
「前項の規定にもかかわらず、公益及び公の秩序を害する事を目的とした行動を行い、並びにそれを目的とする結社をすることは認められない」としている。
 
 権力者が恣意的に「公益、公の秩序を害する」と判断すれば、表現の自由は許されなくなる。
この様な補足事項はアメリカが州国憲法修正第1条の集会表現の自由保障の規定項目にも見当たらない。
 
 おそらくあのアメリ半帝国においてさえ、こういう修正条項が発表されたら、マスコミを中心に猛反発を食らう。
 
 自民党は日本をどうしようと云うのか?帝国の復活か。いや国民をイデオロギー的に縛りあげて、市場原理主義服従の檻に閉じ込めるつもりだ。その檻は宗主国アメリカよりも厳重なのだから、国民はたまったものでない。まるで植民地現地のカイライと植民地被圧迫住民の関係に似たり!
 
 第12条。自民党改正案。
自由権利には責任及び義務が伴う事を自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」
 
>今でも日本人は世界と比べて十分過ぎるほど、真面目で秩序だった生活を営んでいる。
自由や余裕が足りなくて、コレからの時代に日本が必要な創造力が枯渇しがち、劣化が云われて久しい。
それなのにこんなモノを憲法に掲げてどうするつもりか?戦前の帝国憲法に失敗に学んでいるとは言い難い。
 
自民党自由主義も民主主義も一部の層だけに都合のいいモノであり、国民はあくまでも収奪と統治対象物。
以上の様な帝国憲法の精神の現代適応の様な部分とアメリカ的市場原理主義のTPP精神を強引に結合したモノが野党時代の自民党の唯一、<進化??>したところである。
 
 >勿論、以上にプラスして、従来通りの公共事業推進も堅持している。地方自民党の強固な支持層は農協、建設土木産業である。どうやら、消費税増税によって、景気の一揆の冷え込みを警戒するコレら地方自民党支持層に向けて、増税によって余裕ができるから、(野田自民党税制調査会長国会答弁)長期公共事業計画もすでに官僚側とすり合わせている。
 
自民党総裁の中で安部は橋下維新との連動が伝えられている。
橋下に近い古賀茂明(コレも典型的な市場原理主義者)元経産省官僚は安部が山口県の公共事業を推し進める知事を支持した事に「安部さんは改革派だと想っていたが」などと云っているが、一体このヒトたちの改革とは何なのだろうか?徹底した市場原理主義以外に実体がない。ほら話ばかり。
 
小泉時代に遡って順序だてて考えて見る必要がある。
途中の民主党政権は橋下維新登場などのステップボードの如きものとして、時系列に従って考えてみると、今日の事態が良く解る。
 
>安部自民党総裁選出は日米構造協議ー年度要望書ーの日本固有の制度の解体とアメリカ基準化の大きな流れの日本側の実行部隊の形成過程なのである。
 
>それには橋下維新「ティーパーティー」が欠かせない。橋下側の政治本質も規制の支配層の民間需要に応じて、出世階段を上っていく方途として結成されたモノであり、ナチスムッソリーニと違って日本的ファシストとは本来そういう宿命を負っている。
 
ワシントンポスト紙の2012年5月23日付の一面記事の橋下評価。
タイトル「煽動市長」
橋下は「小さな政府」を志向し(日本の公務員数は先進国の中で断トツに少ない。その上にまだ少なくしようと云う事はどういう事だ。究極の市場原理主義?)変革を求める橋下の呼びかけは、経済不安を抱え、増税や震災復興、エネルギー政策に決められない中央政府に反感を持つ国民の心に響いている。
 
 この要約で、確かなことは経済不安と強調部分である。
こう並べられると橋下の現時点の政治的立ち位置は、ほとんど実態の裏ずけのない、その時々のマスコミやネット露出の煽動の成果によって、バブル化したモノだと解る。
そういう扇動にのって、国民間の特定の層が右往左往している光景は、つい先年、何処かで見かけた事がある。
 
小泉時代に踊ったB層国民。
 
尖閣問題に関して海外メディアは予想以上に?日本に厳しい。と云うネット記事。筆者は香港、シンガポールアメリカをカバーしている。
 
1、中国共産党歴史教育が原因と云われるが、表現報道の自由の保障された台湾、香港では尖閣は中国固有の領土で日本に寄って不法に占拠されていると云うのが常識。
共産党一党独裁が解消されても、日本の主張が受け入れられてこの問題が解決する事はない。
>>この強調部分は私のかねてよりの主張である、今の日本の対東アジア政策が続く限り、共産党独裁後を見据えた東アジア情勢に置いて日本孤立の確率は高いと云うスタンスが組み込まれている。
 
2、中国と距離のある(TPP国)シンガポールのメディアの論調は
領土問題は原則的に解決不可能なのだから、問題化させないのが国際社会の常識。それを日本が踏みにじったから、反日デモが起きた。コレは中国の主張とほぼ同じ。
 
3、CNNテレビなど欧米メディアは原則中立だが、中国問題の専門家コメントは「領土問題に火をつけた責任は日本にある」と云うモノが多い。
中には「ドイツは戦争犯罪について真摯に反省しヨーロッパの一員になったのに、日本が未だに韓国中国から激しい抗議を受けているのは、戦後日本の謝罪が足りないからだ」という解説もあった。
コレは慰安婦問題に関する韓国の主張と同じ。
 
>>以上長々と領土問題に関する日本国内の風潮と異なる見解を取り上げてきたのは安部+橋下の日本がどういう方向に暴走し、それが東アジアでの孤立と米国TPP事態への包摂に向かうか、示したかったからだ。
 
 領土問題で前後見境なく憤激し、中身に自己検証の跡のないうっぷん晴らしの様な言動が、小泉時代B層の如く天に唾する行為であったにしても、今やあの時代よりも事があまりにも大きくなり過ぎて、日本と日本国民の利益を損なう次元に達している事を知るべきだ。
 
>彼らは知らないし、知ろうともしない。
そういう彼らの心を弄んで、己の野望を達成しようとする邪心は踏みつぶさねばならない。
 
アメリカ支配層のオポチュニスト的世界戦略の対中戦略に置いて、日本は飛車の役割を振りつけられている。
 
 米国支配層のTPPやら、対中戦略にしても、基本的に成り行き任せで、最初から計画性がある訳でない。
 
 他方、それに呼応する日本支配層は、よ~く見れば何時の間にやら米国を除けば、周囲全部と深刻な紛争を抱えている。
 
 それで政治的重大欠陥者の安部や府知事任期さえまっとうできなかった橋下が何時の間にやら、国政を左右するまで成りあがっている。
こんな異常現象を指摘するマスコミなく、そそのかしているありさまだ。
 
そのうち、大きな鉄槌が下るだろう。
日本国家の上でなく、国民の頭上に。
彼らが平気でいられるのは国家主義者だからだ。