久田恵 - Wikipedia著「家族を卒業します」。 ちくま文庫 2012年4月10日刊行。この分野での自分の問題意識に近いところを書き出してみる。
本書は1999年、海流社より刊行された。原題「家族だから介護なんてこわくない?」
W。この本の主たるテーマは、自律性を持った個人の集まった家族の要介護5の母親介護と家族構成員個々の生活ノンフィクションである。
この家族は トルストイ「幸福の形はいつも同じだが、不幸の形はそれぞれ違う。」状態ではない。
「人間は多かれ少なかれ利己的で、目先の利益に目がくらみ、誘惑に勝てない「弱い」存在。その前提に立てば、家族の在り方についても、愛情や血縁を頼りにした集団ではなく、利己的な個人が集まって作る組織という理解が必要。」な家族である。
*著書をじっくりと検討すると、この家族の精神的経済的支柱は世間一般の普通の家族構成員の軌道から外れていないどころかエリート人生?を歩んで年金暮らしに入り、東京圏の住宅街に持ち家という私有財産のある80歳を超えてもお、頭と体の健康を維持できている父親だとわかる。
(父、定年退職した父<工学博士80歳代前半>
~~(著者は母親を1級介護と表現しているが、
原著「家族だから介護はこわくない」は介護保険 - Wikipedia法の施行前年の1999年刊行。
施工後の下図の介護認定基準によれば、要介護5であり、父親と娘、娘の息子による母親身体介護の一部は訪問介護の導入<身体介護>によって代行できたものと思われる。
また、~著書のトーンは軽い読み物風であったにしても~介護保険法施行後の実情に合わせた改定も必要だったのではない。)
ノンフィクションライターの久田恵 - Wikipediaと息子稲泉連 高校を1年途中退学、大検合格、自宅で受験生活を送り、大学入学。
参考資料
W。下図、左側の要支援の窓口(地域包括支援センター - Wikipedia~)。
要介護の窓口は居宅支援事業所の違いに注目する。
要支援(介護地域の広域化、担当分野の多目的化、責任性は希薄になる)と要介護(居宅事業所直轄で責任性明確)を分離することで福祉事業分野のリストラを目的とするものである。
引用 <運営に関して> ~W。地方自治体から地域包括センターの事業を委託された特定事業所の影響力増大し、居宅介護の「市場」に競争原理が機能しなくなる恐れがある。利用者にとって大きな事業所所属の末端ヘルパーの仕事が横着になり、他の事業所を選ぶ選択肢が狭まる傾向も生まれるのではないか。